63-勉強会をする陽菜と芽実

(ピンポーン)

芽:は～い

(ガチャッ)

芽:いらっしゃい

陽:お邪魔しま～す

お昼過ぎ、松田家にやってきた陽菜。

陽:相変わらず白い部屋だね

芽:そう?どこもこんなもんやない?

芽実は自分のベッドに腰掛ける。

陽:お隣失礼しま～す

芽:そういえば勉強道具は持ってきたの?

陽:うん、ちゃんと持ってきた

この日、陽菜が松田家にやってきたのは芽実と勉強会をするためなのだ。

芽:じゃあ早速やる?

陽:分かった

陽菜と芽実はローテーブルに勉強道具を広げる。

芽:とりあえず一時間ね

陽:オッケー

芽実がスマホのタイマーを一時間に設定し、スタートを押す。

陽:……。

芽:……。

陽:…芽実ちゃん、ここどうやって解くの?

芽:ん?…あぁ、これはy=で解くよりx=で解いた方がいいよ

陽:…なんで?

芽:なんで?って言われても、その方が式の整理がしやすいやろ?(笑)

陽:あぁ～……

再びお互いの勉強に集中する。

(ピピピピッ)

芽:…よしっ、休憩!

陽:いぇい!

芽:何かお菓子食べる?

陽:うん!

芽:ちょっと待ってて

しばらくして芽実がお菓子をバスケットごと持ってくる。

芽:何がええ?

陽:え～、何にしよ…

2人でバスケットの中を漁る。

芽:私じゃ〇りこにしよ

陽:陽菜は～、アル〇ォート!

2人:いただきます

芽:ん～、美味しい

陽:…そういえば、芽実ちゃんって志望校どこなの?

芽:あ～…、そのまま高等部に進むで?

陽:えっ?

芽:えっ?(笑)

陽:…イジメは……?

芽:大丈夫よ、彼女らの学力で上がれるほど高等部の進級試験は甘くないから…、進級試験を受けるのでさえ烏滸がましいで?

陽:(苦笑)

芽:そういう陽菜ちゃんもそろそろ高校の進路とか考えてるやろ?

陽:まぁ、陽菜はこのままの学力を維持できれば高等部かな～……

芽:期末考査、何点だったの?

陽:722点

芽:9科目?

陽:うん

芽:平均450で作られてるから上出来なんじゃない?

陽:芽実ちゃんは?

芽:私は600ちょっと

陽:おぉ〜

芽:…自分より点数高い人に言われるとちょっと癪やな(笑)

陽:えへへ……(笑)

お菓子を食べ終えた2人は休憩を終え、机に向き合う。

芽:…夏休みの宿題、あとどのくらいで終わる?

陽:う～ん、でもまだまだあるんだよな～…

芽:早いうちに終わらせておきな?

陽:それ、お姉ちゃんたちにも言われた(笑)

芽:そりゃ言われるだろうね(笑)

そして夕方になり、芽実の母親が帰ってきた。

松母:ただいま～

芽:…お母さん帰ってきた

陽:じゃあ陽菜もそろそろ帰ろっかな～…

(コンコン)

芽:はい

松母:夕飯どうs…、あら、陽菜ちゃんいらっしゃい

陽:お邪魔してます

松母:そうだ、陽菜ちゃんも夜ご飯食べてく?

陽:いえ、私もそろそろお暇させていただくので…

松母:そう、…芽実、下まで送ってあげな?

芽:うん、端からそのつもり

芽実は陽菜の後に続いて玄関に降りる。

陽:じゃあ、お邪魔しました

芽:うん、また今度ね

陽:バイバイ

芽:バイバイ

松田家で勉強会をした陽菜と芽実です。