17-○○たちの大学入試

〇:……。

ひなの:……。

彩:(二人ともすごい集中力)

国公立入試前日ということで三人は佐々木家で最後の追い込みをしていた。

彩:あの…、もう12時だけど…

ひなの:あ、ほんとだ

〇:明日も早いし、もう寝るか

ひなの:彩ちゃんの布団取ってくる

そういってひなのは、押し入れにある客人用の布団を取りに行った。

彩:明日の入試、緊張する?

〇:まぁ、模試でA判定もらっていても、不安は尽きないよ

彩:あぁ…、もう胃が痛くなってきた

〇:早いだろ(笑)

ひなの:持ってきたよ～

ひなのが自室に戻った後、ひなのが持ってきた布団を〇〇のベッドの横に置き、3人とも眠りについた。
―――――――――――――――――――――――
翌日の入試当日

〇:ん～、…6時か

7時に家を出るため、まだ時間には余裕がある。

彩:〇〇君、おはよう

〇:おはよう、よく眠れた?

彩:実は緊張であんまり眠れてない(笑)

東京のマロニエ女子大学に進学予定の彩花と北海道のけやき大学に進学予定の○○は福岡会場で試験を受けるため、7時前には家を出なくてはならない。

(コンコン)

久:彩花ちゃん、○○、はいこれ、朝ご飯のおにぎりとお昼のお弁当、それと糖分補給のチョコレート

○:ありがとう

彩:わざわざありがとうございます

年長組が2人のお弁当を持って〇〇の部屋に来た。

美:緊張したときは深呼吸だよ?

愛:あまり力みすぎずに、自分の力を発揮できるようにね

菜:○○と彩花ちゃんなら大丈夫

史:頑張ってね

○:うん

彩:はい!

エールをもらった2人は昨日の不安が嘘だったかのような晴れた表情をしていた。

ひなの:お守り持った?

○彩:もちろん!

実はお正月の初詣のときに、合格祈願のお守りを3人で買っていたのだ。

○彩:行ってきます

「「行ってらっしゃい」」
―――――――――――――――――――――――
8時になり、ひなのも出発する時間になった。

久:ひなのも大丈夫?

ひなの:大丈夫だよ

菜:ひなのなら絶っっ対に合格できるから

愛:落ち着いて問題解くんだよ?

ひなの:分かった

美:自分の全力出し切って

史:じゃあ、気を付けて行ってらっしゃい

ひなの:行ってきます

「「行ってらっしゃい」」

受験生を見送る佐々木家です。