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第四話

京都に到着し、修学旅行一日目の日程を終えて、私たちは旅館にやってきた。

久美:荷物忘れないでよ〜

陽子:204号室だから…、

〇〇:前見て?

(ゴンッ)

陽子:あでっ…!

〇〇:もう…(苦笑)

しおりに集中して入口のドアにぶつかる正源司さん。

帆夏:すみれみたいなことするじゃん…(苦笑)

すみれ:えへへ…(笑)

靴を下駄箱に入れて、部屋に向かう。

陽子:おぉ、ここだ

目的の部屋を見つけ、襖を開けて中に入る。

すみれ:広〜い…!

莉奈:五人で泊まる部屋じゃない気が…、

〇〇:ふぅ〜……

私は端に荷物を置いて、寝転がる。

すみれ:中庭が見える〜

陽子:ほんとだっ!

帆夏:窓開けるのはいいけど落ちないでよ…?

〇〇:……💤💤

そしてそのまま眠ってしまった。
…………………………
(コンコンコンっ)

陽子:は〜い

果歩:みんな〜、大富豪やらない〜?

私が寝ている間に、2組の子たちが部屋にやってきた。

陽子:いいね〜!

理央:うちらの部屋来なよ

すみれ:…あっ、〇〇ちゃんどうする?

帆夏:あ、どうしよっか…、

瑶季:…寝てるしいいんじゃない?四人だけおいでよ

莉奈:いや〜……、

果歩:ほらほら〜

四人は私一人を残して部屋を出ていった。
…………………………
莉奈:…〇〇さん、〇〇さん

〇〇:……んっ…

莉奈:夜ご飯の時間だよ?

渡辺さんに起こされ、私は起き上がる。

〇〇:…ブランケット…、

莉奈:そのままじゃ風邪引いちゃうもん…(笑)

渡辺さんは私の肩にかかっていたブランケットを畳んで、私の手を引いて夕食会場に向かう。

莉奈:遅くなりました〜

〇〇:……、

久美:はい、自分のクラスのテーブルに座って?

同級生の注目を浴びながらテーブルに着いて、手を合わせる。

号令:いただきます

全員:いただきます…!!

〇〇:……。

陽子:…食べないの?

〇〇:…食べるよ?

私も箸を持ってご飯を頬張る。

〇〇:……。

帆夏:ごめんね?置いてっちゃって…、

〇〇:ううん、私が起きなかっただけだから…、

すみれ:……。

私の周りのテーブルだけ空気が重くなる。

陽子:…明日の自由行動なんだけどさ、

〇〇:……。

陽子:浴衣着るから今のうちにいっぱい食べといて?

すみれ:…うん、もちろん!

莉奈:食べすぎて吐かないでよ?(笑)

帆夏:〇〇さんもいっぱい食べて?なんならご飯のおかわり持ってくるよ?

〇〇:…(笑)じゃあもらおっかな…?

平尾さんにお茶碗を差し出し、おかわりを持ってきてもらう。



夕食の後はみんなで大浴場に入る。

〇〇:……。

黙々と服を脱いで、身体を洗って浴槽に浸かる。

〇〇:……。

陽子:隣失礼〜

〇〇:……(笑)

身体を洗い終えた正源司さんも隣にやってくる。

陽子:旅行って結構疲れるタイプ?

〇〇:…あんま旅行しない…(笑)

陽子:あ、そっか…、

理央:陽子〜、こっち来て話そ〜

陽子:え〜でも〜…

〇〇:いいよ、行ってきなよ

陽子:え〜?

正源司さんはまたもや2組の子たちに連れていかれる。

〇〇:……。

海月:よっこいしょ…、

入れ違いで隣に3組の委員長がやってくる。

海月:…京料理って味薄いからあんまだよね

〇〇:ブッ(笑)

〇〇:…話の振り方それで合ってる…?(笑)

海月:分からない…(笑)

海月:……でもさ、陽子とかハイテンションだしさ、合わせるの大変じゃない?

〇〇:…そう……?

海月:いやまぁ〇〇さんが苦痛に思ってないならお節介だし何も言わないけど…、

〇〇:……同じ班の四人はいい人だよ…?

海月:…四人は、か……、

〇〇:…私もう出るね?

海月:うん、

私は浴槽から出て一足先に部屋に戻る。



(ブォォォ……!)

〇〇:……。

一人で髪を乾かし、布団を敷いて入った。

〇〇:ふぁ〜……、

莉奈:早いね

すみれ:私たちも布団敷こ〜

〇〇:ふふっ、おやすみ

すみれ:おやすみ〜


〜続〜

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