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49-北海道観光2日目
?:だ〜れだ!
〇:史帆姉ちゃんでしょ?
史:さっすが!
午前9時、佐々木家が札幌駅前に集合する。
久:じゃあ、レンタカー借りに行くか
全員:オー!!
レンタカーを2台借り、旭川に向かう。
史:出発〜!!
史帆の運転する車には、〇〇、美玖、愛萌、陽菜が同乗する。
〇:ちゃんと前見て運転してね?
史:分かってるって(笑)
愛:じゃあ、史帆お姉ちゃんが居眠りしないように、しりとりでもやる?
〇:じゃあ史帆姉ちゃんから、しりとりのり
史:り……、りんご
陽:ゴマ
愛:愛萌
美:森
〇:リス
史:スイカ
…………、
約2時間の道のりの間、しりとりをし続けた。
…………、
陽:……墾田永年私財法
愛:ウラジオストク
美:…クロマトグラフィー
〇:フィリピン独立準備政府
史:ん〜、…藤原仲麻呂
陽:……まだ着かないの?
史:もう…、あと5分くらいだよ
陽:…老馬の智
〇:続くんかい(笑)
愛:知行合一
美:故事成語縛り…?……月満つれば即ち欠く
〇:君子の交わりは淡きこと水のごとし
史: …四面楚歌
そして、旭山動物園に到着した。
史:疲れた~!
〇:帰りもよろしく(笑)
史:だぁ~!!〇〇も免許持ちなさいよ!
〇:気が向いたらね?(笑)
入り口でチケットを購入し、中に入る。
陽:Let’s go!!
久:ちょっと待って…!
走り出した陽菜と芽依を追う久美。
〇:ちょっと行ってくる
〇〇も駆け出し、2人を捕まえる。
〇:一旦落ち着こう、迷子になったら洒落にならんから
陽:じゃあ行こ?
陽菜に引っ張られ、〇〇も駆け出す。
菜:あ~らら、行っちゃった
久:はぁはぁ…、〇〇が一緒ならひとまずは安心かな……
ひなの:ひよりは行かなくて良かったの?
ひより:うん
ひなの:そう……
その頃、〇〇たちはペンギン館に来ていた。
芽:わぁ~、スゴ~い!
陽:お兄ちゃん見て~!
〇:見てるから…(苦笑)
水槽の中をペンギンが弾丸のごとく高速で泳いでいた。
陽:お兄ちゃん、カメラ
〇:分かった
そう言って〇〇が2人を撮ろうとすると、
陽:違う、カメラ貸して?
〇:はぁ(笑)どうぞ?
〇〇はカメラを渡し、陽菜はカメラを連写する。
その後も、あざらし館、ほっきょくぐま館、もうじゅう館を周ったところで、〇〇のスマホに電話がかかってきた。
〇📞:もしもし
久📞:もしもし、お昼ご飯にするから2人連れてあざらし館まで来て?
〇📞:了解
〇:2人とも、お昼ご飯食べ行くよ
陽:は~い
あざらし館の2階に行くと、年上組が席を確保して待っていた。
〇:お待たせ
史:メニュー何にするの?
陽:カレー!
芽:芽依は醤油ラーメン
菜:〇〇は?
〇:う~ん、…ザンギ丼
久:いってらっしゃい
入り口でメニューを注文し、すぐに出来上がったので受け取る。
全員:いただきます
お昼ご飯を食べ終え、午後からは全員で園内を見て回る。
〇:史帆姉ちゃん、重いから離れて
史:いいじゃん、〇〇も筋肉つけないと
〇:うるさい
久:…何でもいいけど、陽菜たち向こう行くみたいよ?
愛:2人のこと置いて行くか
〇:置いてくな(笑)
美:〇〇、ファイト!
〇:あとで絶対ぶっ飛ばす……!
史帆に拘束されながらもなんとかみんなについていく。
ひより:お土産買いた~い
園内を一周し、最後にお土産を買うことに。
菜:やっぱぬいぐるみ?
ひより:かな~?
末っ子組はぬいぐるみエリアで吟味する。
久:…私らはお菓子コーナーにでも行ってる?
ひなの:じゃあ、お兄ちゃんよろしくね
〇:はいはい、…3人とも決まった?
陽:決まった~
芽:芽依も~
陽菜はペンギン、芽依はユキヒョウのぬいぐるみをカゴに入れる。
ひより:……。
ひよりはまだ決まらないようだ。
〇:どれで迷ってるの?
ひより:ホッキョクグマかオオカミか
〇:なるほどね~……
しばらく迷った後、ひよりはオオカミのぬいぐるみをカゴに入れた。
〇:そっちはお土産決まった?
久:だいたいは……
〇:じゃあ俺は……、ラングドシャにしよ
カゴをレジに持って行き、お会計を済ませる。
史:…こっからまた2時間か~……
〇:すみません…(笑)
札幌に着き、レンタカーを返したら、バスに乗って登別温泉に向かう。
菜:温泉の匂いがすんな~
〇:だろうな、温泉だもん
宿泊するホテルに到着し、部屋で荷物を下ろす。
史:温泉入るか~!
〇:いってらっしゃい
〇〇はみんなと分かれて男湯の暖簾をくぐる。
〇:あぁ~、いい湯だなぁ…
広々とした露天風呂で足を思いきり伸ばす。すると、隣に座るおじいさんに話しかけられた。
※:兄ちゃん、一人で来たのけ?
〇:ん?いや、姉と妹と来てます
※:そうけ?登別ええとこやろ?
〇:…おじいさん、地元の人じゃないですよね?
※:毎年、ここに来とるんじゃ…
〇:そうですか、…確かに、星空も綺麗ですもんね……
〇〇は空を見上げながらつぶやく。
※:…ご両親も見守っとるじゃろなぁ……
〇:…私たちの両親が亡くなってるってよく分かりましたね
※:年寄りの勘じゃよ(笑)
〇:見守ってくれてるといいですけどね
※:親っていうのはそういうもんじゃよ…
〇:……。
静寂につつまれた空間を鹿威しの音が支配する。
温泉から上がり、部屋に戻ると夕食の準備が整えられていた。
〇:ありがとうございます
仲居:いいえ、ではごゆっくりお過ごしください
しばらくして、他のみんなも温泉から帰ってきた。
久:わぁ~!スゴッ!
菜:やばっ!
美:ちょっと待って、写真撮る
〇:俺も撮ろ
席に着き、手を合わせる。
全員:いただきます
ひなの:え~!どっから食べよ…?
ひより:史帆お姉ちゃん、ライター取って
史:大丈夫?着けれる?
ひより:よっ
(ボッ)
陽:ひよたん、陽菜のも着けて?
ひより:いいよ
〇:んまっ!
愛:最高~!
夕食を食べ終え、畳に布団を敷く。
菜:じゃあ、やりますか!
菜緒がカバンからトランプを取り出す。
久:ふっ…自ら負け戦を挑むとはなんと愚かな……
〇:…結局俺が勝てば姉ちゃんも負けだけどな
ひなの:いつまでもお兄ちゃんに勝ち星を挙げ続けさせるか…!
トランプゲームに火花を散らす佐々木家です。