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37-ひよりの反抗期

愛:……。

ある日、愛萌はPCとにらめっこしていた。

愛:……全然何も思いつかない

大学の講義レポートを書かなければならないのだが、内容が全く思いつかない。

愛:だぁ〜!…一旦休憩しよ……

机から立ち上がり、一階のリビングに降りる。

愛:ゔぅ〜

リビングのソファに突っ伏していると、

久:…愛萌、何してんの?

久美に声を掛けられる。

愛:…レポートの内容が一向に思いつかない

久:あらら……

愛:ヘルプミー

久:テーマは何なの?

愛:『情報』っていうテーマで1500~3500字

久:書けることなんていっぱいあると思うけど…

愛:だから迷ってるの

久:(苦笑)

愛萌はその後もソファに突っ伏した体勢を1時間続けていた。

久:…そろそろ浮かびそう?

愛:……多少は…

久:行ってらっしゃい

愛:行ってきます

再び自室に篭もり、執筆に勤しむ。

愛:(カタカタッ)

そしてようやく、

愛:終わった〜!

レポートを書き終え、Wordに移す。

菜:お疲れさん

愛:おぉ、おかえり

菜:ただいま

いつの間にか帰ってきていた菜緒がカフェラテを持ってくる。

愛:いただきます

愛:ん〜、美味しい〜

菜:情報社会学なんかとるからそうなるんだよ…(苦笑)

愛:だって〜、出席50レポート50なんだもん

菜:めっちゃ大学生だな(笑)

愛:大学生だよ

ひより:なんの話?

2人の会話が気になったひよりが会話に入ってきた。

愛:大学生は大変なんだ、っていう話

ひより:ふ〜ん

菜:子どもにはまだ分からないか(笑)

ひより:子どもじゃないから

愛:菜緒、やめなさいよ

反抗期の始まったひよりにとっては、子ども扱いされるのはいいものではないようだ。

愛:ひよりも飲む?

ひより:いただきま〜す

愛萌がひよりに自分のマグカップを差し出す。

ひより:…そうだ、明後日ひよたんいないから

愛:どっか行くの?

ひより:友達の家に泊まる

菜:久美お姉ちゃんたちには言ったの?

ひより:まだ…

菜:まぁ好きにしな?ちゃんとお土産は持っていきなよ?

ひより:ん〜

ひよりはそう言うと、立って部屋を出ていった。

そして夜、妹組が寝静まった後、姉組はリビングで寛いでいた。

ひなの:…で、話って?

愛:ひよりが明後日友達の家に外泊したいんだってさ

久:はぁ〜…、ついに来たか……

美:まぁ無断で外泊されるよりはマシだけど…

史:…なんか〇〇を思い出すね……

菜:確かに…

ひよりと同じく〇〇も反抗的だった時期があった。

久:2人はなんて言ったの?

愛:『まぁ好きにしな?ちゃんとお土産は持っていきなよ?』って

ひなの:…陽菜と芽依はどう思ってんだろうね?

3人は今も一緒のベッドで眠っている。

美:……〇〇に頼ってみる?

史:まぁ経験者だしね

[ひよりが本格的に反抗期になりました。]

夜も遅いのでメッセージだけ送って解散した。

ひよりの反抗期に東奔西走な佐々木家です。

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