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77-藤嶌家を訪れる〇〇

〇:…長ぇ……

果:(苦笑)

この日、果歩と〇〇は果歩の実家に帰省していた。というのも、果歩の家族が〇〇に会いたいということで、果歩の年末の帰省に合わせて〇〇も来ていたのだ。

果:あともう少しだから…(笑)

そして芦屋に到着し、改札を抜ける。改札の外には陽子が待っていた。

果:ただいま

陽子:おかえり

〇:初めまして、佐々木〇〇です

陽子:初めまして、藤嶌陽子です、姉がお世話になってます

〇:いえいえ、こちらこそ

果:…お母さんたち、仕事?

陽子:明日まで仕事やってさ

果:ふ〜ん…

バスターミナルに行き、バスで家に向かう。

果:到着〜!

〇:……でっか…!

高級住宅街の中にある藤嶌家は大豪邸なのだ。

(ガチャッ)

果:入っていいよ

〇:お邪魔します…

陽子:どうぞ

陽子にスリッパを出してもらい、〇〇も家に上がる。

〇:広さヤバいだろ……!

果:(笑)

陽子:かもですね(笑)

果歩は〇〇を連れて客間に向かう。

果:今日はここで寝てな?

客間の真ん中にはクイーンベッドが鎮座している。

〇:おぉ…!(苦笑)

果:私も荷物置いてくる

〇:行ってらっしゃい

〇〇は荷物を置き、上着をハンガーに掛けた。

陽子:〇〇さん何か飲みます?

1階のリビングに向かうと、陽子がキッチンで紅茶をいれていた。

〇:ありがと

陽子:いえ、砂糖とミルクはどうします?

〇:砂糖だけお願い

陽子:分かりました

しばらくして果歩も降りてきたので、3人で紅茶とクッキーを嗜む。

〇:…普段からアフタヌーンティーとかしてんの?

果:お客さんが来た時はね…(笑)

陽子:そんな毎日はしないですよ(笑)

そうやって談笑していると、

藤母:ただいま〜

果歩たちの母親が帰ってきた。

〇:初めまして、果歩さんの友人の佐々木〇〇と申します

藤母:あっ、初めまして、いつも果歩がお世話になっております

〇:いえいえ、こちらこそ果歩さんには…(苦笑)

リビングに入ってきた母親に〇〇が挨拶をする。

果:私のこと振った人やからな(笑)

〇:今それ言うなし(笑)

藤母:(笑)果歩がご迷惑おかけしたみたいで…(苦笑)

〇:迷惑だなんてとんでもない…!気持ちはありがたかったですよ?

そして母親も交えて4人で話に花を咲かせた。

そして夕方、果歩たちの父親が帰ってきた。

藤父:ただいま〜

〇:あ、お邪魔してます

藤父:あぁ、初めまして、果歩の父です

〇:佐々木〇〇です

藤母:ご飯できたよ〜

すると、ちょうど夕飯の時間になった。

果:おぉ、なんか豪華…!

藤母:そりゃそうやろ、お客さん来てるのに…

〇:そんなお気になさらず…(苦笑)

テーブルに座り、手を合わせる。

全:いただきます

藤母:どう?美味しい?

〇:はい、料理お上手ですね

藤母:〇〇くんもお世辞上手よ?(笑)

〇:(笑)はい…

陽子:お姉ちゃんもこのくらい出来るとええんやけどな〜

果:出来るし…!

〇:嘘つけ!(笑)生焼けハンバーグ作ったのどこの誰だよ!(笑)

果:あれはだって…ねぇ?

陽子:…私でもハンバーグは作れるで?

藤母:〇〇くんに教わったら?

藤父:〇〇くんは料理出来るの?

〇:えぇ、うち両親いないので

藤父:あっ、なんかごめん…

〇:大丈夫ですよ、別に(笑)

そして夕食を完食し、お風呂をいただく。

果:バスタオル置いとくね

〇:サンキュ

全身を洗い、湯船に浸かる。

〇:広っろ〜…!

足を十分に伸ばせるほどの湯船に感嘆する。

身体が温まったところでお風呂を上がる。

〇:お風呂ありがとうございました

藤母:いえいえ

そしてドライヤーで髪を乾かし、果歩が出てくるまで待っていた。

果:ふぅ〜、お待たせ

〇:大丈夫、待ってないから

果:返答として合ってるん?それ…(笑)

〇:知らん(笑)

そして果歩の部屋に向かう。

〇:…なんか想像通り(笑)

だだっ広い果歩の部屋の内装は白とピンクに統一されていた。

果:Switch持ってるやろ?

〇:そりゃこの後実家に帰省するのに持ってないわけないだろ(笑)

果:(爆笑)

自分の荷物からSwitchを持ってきて、マリオカートを開く。

〇:…妹ちゃんってマリカーやるの?

果:あぁ…、やるんじゃない?私に勝ったことないけど…(苦笑)

〇:藤嶌も俺に勝ったことないだろ…(笑)

そしてレースが始まる。

果:くらえっ!

〇:やだ(笑)

果:ふぁっ!?

〇:バイバ〜イ

果:なんで〜…

そんなことを繰り返していると、

(コンコンッ)

陽子:入るよ〜

果:どうぞ

陽子がやってきた。

〇〇:一緒にやる?

陽子:はい

陽子も加わり、三人でマリオカートをすることに。

果:ホンマにケタ違いに強いからな?〇〇…

陽子:知ってる(笑)いつも電話で話しとるやん(笑)

〇:(苦笑)

果:ちゃんと手加減してよね?

〇:はぁ(苦笑)…陽子ちゃんはいいの?

陽子:う〜ん…、1回本気でやってみて下さい

〇:分かった(笑)

そしてレースを開始する。

陽子:おぉ!ホンマに速っ!(笑)

果:ていうか、いつもより速ない?

〇:だって、本気でやれって…(笑)

果:はぁ〜!?嘘やろ!?

〇:ホンマ(笑)

普段は果歩相手にも手加減をしていた〇〇。そのことを知った果歩は驚愕の声をあげていた。

陽子:あ〜ららっ(笑)

果:もうヤダ〜……

相変わらずゲームで人の心を折る〇〇です。

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