THE Wに出た話 #4 インドに行く
さて、前回「マザーハウス問題」があったにも関わらずヒナタは易々とインドに来てしまいました。(全然バングラディシュでも問題なかったけどね。)インドはただ単純に今後あまり行かなさそうなところに行きたかったし、直感的に面白そう!と思ったからだ。
約2週間ニューデリーから始まり、タージマハルがあるアグラやインド最大の聖地バラナシやマザーテレサのマザーハウスがあるコルカタの4都市に訪れる旅程で組んでいた。
友人は汚いところは厳しいからとニューデリーとアグラの最初5日間だけで日本に帰るスケジュールで、まりなはコルカタのあとにネパールまで行き、私はコルカタから日本に帰る三々散り散りスタイル。これだけ聞くと仲いいの?と思われるがむしろ仲が良いからできる技なのだ。各々が自分の心の赴くままに行動した結果でありそこに関して誰も何も思っていなかった。
インドに行くと「価値観がかわる」とよく言われているが大学時代すでに15か国を巡っていたヒナタはそこまでの衝撃はなかった。道路に牛がどーーーーん。道に平気でゴミをポーーーイ。噛みたばこと呼ばれる謎の赤いものをペッペッと吐き捨てたあとがあったり、どこに行っても人が多くて雑多な感じなのには驚いたが。
最初の5日間は鉄板の観光スポットを巡り楽しく過ごした。友人と別れ初めてのまりなとの2人きり。この後10日間くらい大丈夫かな。なんて一抹の不安を抱えながらお昼頃、電車に乗り込んだ。まずニューデリーからバラナシに向かう寝台電車は15時間程度の予定だったが、まぁ時間通り着くわけもなく24時間は電車に乗っていた。
電車のなかでお互いの昔の事を話したり、将来どんな風になりたいかなどかなり深掘りして話していた。寝台電車は4人1組のブースになっており、2段ベットの下の段は椅子の背もたれの部分を広げるとベットになる仕組みだった。反対側の席の人はおらず、2人ともどこでも寝れるので夜は静かに2人ともすぐに眠りについた。
朝起きて朝食を食べていると、どこかのブースからやって来た10歳くらいのインド人の女の子がやってきて…
"What's your name?"
”I’m Yuki”
"Nice name (^^)!"(走り去る)
え。
突然すぎるし、なんの脈略も関係性もないけど反射的に答えてしまった。これには流石に大爆笑した。10時間を過ぎて特段面白いことがなかったからかもしれないが、「不意を突かれる」とはまさにこの事だと思う。
その後この女の子が次に現れるまで1時間はあった。
続く。
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