自分を取り戻す作業。
1年の始まりに、
まずは振り返るとことから。
2年前の4月1日
確か水曜日。
私の妊娠が分かった。
そう、
この日はエイプリールフールの日で嵐の夜でした。
産婦人科の予約が夜にしか取れなかったと
言うのもあるけど、
とにかく
雨風が強く、
レインコートとレインシューズを履いて
万全に出かけた。
コロナの影響もあって、
夫のPちゃんは
家で私の帰りを待つしかできなかった。
期待と不安の中、
検診を終えた。
「妊娠していますよ。おめでとう。」
「ありがとうございます」
この気持ちを
ラインで伝えたくなかった。
傘を握りしめて、
急いで、
足元を気をつけながら急いで帰った。
高ぶる気持ちを抑えて、
冷静に、
冷静に、
そして玄関の扉を開けて、
「妊娠してたよ」
というと、
緊張の糸がプツんと切れたように
涙が出てきた。
その日から、
わたしは私ではなくなった。
だってお腹の中の
生命体が全ての決定権を担っていたから。
まるでエイリアンに体を乗っ取られたかのように
私の思考は停止。
意思も気持ちも全て赤ちゃん次第。
1日中ユーカリを食べすぎたコアラのように
ボーっと過ごし、
仕事のない日の午後は、
なぜか気に入っていた
東山の金さんと水戸黄門を見て
昼寝をし、
夕方になると散歩に出かけ、
気持ちの悪さと腰の痛さを誤魔化した。
つわりをマシにするものが
スポーツドリンクだったので、
とにかく何リットルも飲み続けた結果、
人生最大の大虫歯ができた。
すっかりパソコンも開かない日々が続き、
自分の言葉を書き留める作業も
できなくなっていた。
妊娠は、
今まで経験したことのない
クリエイティブな作業だと気づいた。
そりゃそうだ。
お腹の中で人間を創造しているんだもん。
私は今までしてきた
物を作ったり、
書いたりという作業が全くできなくなっていた。
ちょうどその頃私は、
よしもとクリエイティブ・エージェンシーの
脚本家コースに通っていたのですが、
正直、
自分の作品を完成するのにすごく苦労していたし、
今思い返せば、
何一つとしていい発想のものはできていなかった。
というのが本音。
”今は全エネルギーでお腹の赤ちゃんに捧げよう”
と思って気持ちを切り替えてからは、
読書や
映画を少しずつ楽しむことができたけど、
大好きなマッドマックスだけは吐き気を催した。
あんなに好きだったのに・・・。
自分の中にあった感性がどんどん変化していくのが分かった。
でも不思議と、
それは自分のものではないという気もしていた。
息子が1歳となった今、
ようやく、
やっと私は自分の感性を取り戻してきているような気がしています。
ようやく自分の中にあったリズムが蠢くように、
懐かしい感性は、
変化と進化を経て新化できますように。
今年は年女。
虎女のど根性が見せれますようにw
どうぞ、
今年もよろしくお願いします♪───O(≧∇≦)O────♪