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イーサン・ホークと私の葛藤。
私には、かつて兄がいました。
今もどこかに(どこに)いるのかは知っています。
ただ、ちょっと、今は。w(お察しいただければ幸いです。)
その兄が、無類のイーサン・ホーク信者でした。
そのおかげで(そのせいで?)
私の勝手な誤解と偏見により、
イーサン・ホークの出演作は
見ない!見るもんか!見てたまるか!
と心に強く誓い家族に宣言していました。
(本当は、大いなる遺産とか
ビフォアサンセットとか見てみたいのに強がっていた)
私は、キッチンに小さなDVDプレイヤーを置き、
料理をしながら映画を観るのが好きなのですが、
前々から気になっていた、
「その土曜日、7時58分」
を手に取りながら気づいてしまったのです。
どうしよう・・・。まずいな・・・しまったな・・・。
私のリサーチ不足としか言いようがない致命的なミス。
ヤバイな・・・。おかしいよな・・・。困るな・・・。
今日は、これを観る予定だったしな・・・。
(食べたい口になっている)というように、
(見たい目になっている)とでもいいましょうか。
そのためにコンデイションも万全にしてきた。
よしっ!!
「知らなかった」ということにするか。
と卑怯ながらに即断した。
でだしは思っていた通り。
やはり、イーサン・ホークという男はどうも好きになれない。
なんだか、軽薄な感じがするし、信用もできない。
うわべだけだったり、口だけだったり、そもそも・・・。
気づけば、兄と重ねて見てしまっていたのです。
この映画を簡単に説明すると、
家族がゆっく〜りと崩壊&破滅していくストーリーなんですが、
ちょっとした掛け違いが、大きな悲劇を生んでしまうという。
何でもない日常のワンシーンを切り取り、
何度も繰り返される。
「あの時、ああしておけばば・・・。」
「あの時、こうしとておけば・・・。」
「あの時、あんなことをしなければ・・・。」
「あの時、あんなことを言わなければ・・・。」
と後悔し、自暴自棄になる。
ものを蹴飛ばすが、痛いのは自分みたいな。w
しかし、
そんなことはじめから予測がつくだろうと思っても、
最中にいればわからない。ということ。
それはなぜなのか?
それは、自分というコマを
人生をどのあたりから見ているのか?ということ。
岡目八目(オカメハチモク)というように、
当事者より第三者の方が、物事を客観視しているため、
正しい判断が下せるというように、
「当事者」というのは、
今起こっている問題で頭がいっぱいになっていて、
側から見ている第三者は、
「冷静」で「客観的」に判断ができるというもの。
結局のところ、
自分のことは自分で分かっているつもりでも、
実は、よくわかっていなかったりするものです。
そのことに気づくことができれば、
誰かを頼ってみたり、プロに相談してみたり、
やりようはいくらでもあるということです。
まぁまず、そこに気づくってことができたら、
私も今頃仲良し兄弟だったのかな・・・w
「その土曜日、7時58分」
私は、兄を思い出した。
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