『虹の子供』・・梅雨の便りに。のちょっと真面目なお話
紫陽花は雨を誘い
雨は虹を誘った
虹の子供は 愛を見つけ
雨に歌った
ちょっと真面目な話。
コラボユニット『COFU★HINA』のcofumiちゃんの謳った詩について。
この短い詩の中に
「雨」が3つ
「虹」「誘」が2つ
より多くの言葉を紡ぐために基本は「同じ言葉」は避ける。
でも一節ごとに追いかけるようなリズムであえて言葉をリフレインさせ
世界をよりマクロな視点で描く
この表現方法は使い方を間違えるとただの薄味な世界になってしまう。
「反復法」という表現技法のうち
「畳語法」「畳句法」がある。
・暑い暑い・・夏(畳語法)
・だから夏は嫌い、夏は嫌いなんだ!(畳句法)
「首句反復」「結句反復」
これも反服法で文節の最初や最後を繰り返すもの。
ま、いろんな技法があるのだけど
前辞反復
・突然の通り雨。雨は水彩画のように街を染めた。
いわゆるしりとりのように繰り返し、リズムと強調の効果のある技法。
紫陽花は雨を誘い
雨は虹を誘った
虹の子供は 愛を見つけ
雨に歌った
「雨」「雨」「虹」「虹」 と雨音が反響するように重ねて詠み
紫陽花は常に主役として景色に見据え
その周りを見渡した後、最後の一節で また「雨」に戻ってくる。
前辞反復の特徴を持ったズラしのリフレインの技法。
最後の「雨」は「回帰反復」の類の技法を使ってたり。
この美しくも儚い、幻想と現実の狭間の不思議な世界に吸い込まれるような感覚。それをたった4つ文節で表現する。
この魅せ方って実はすごく難しい表現技法なんですよね。
私のこの絵だけでインスピレーションを受けて
世界を創って、そして最小限のコトバで紡ぐ。
夏井先生も納得の「才能あり」でしょうね。
今夜の月明かりのせいか、ちょっと語りたくなりました。
ただの戯言ですよ。
では