我が家の一人目妊娠レポ1・妊娠初期
ブログに書いていた妊娠レポをまとめ直しました。まずは妊娠初期(4~15週)、つわりで病んでいたので長いです😅
4~5週:妊娠初期症状と検査薬陽性、つわりの始まり
30才で同い年の夫と結婚し、妊娠を待ち望んで数ヶ月。「このままできなかったらどうしよう」と悩み始めていた頃、それは突然訪れました。
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2016年8月。
お盆休みが終わって出勤すると、なんだか体がダルく感じました。休み明けなせい?なんだかいつもとは違う変なかんじだなぁと思いつつ無事に勤務を終えて帰宅。
帰ってからもとにかくダルい、いつもなら夜中まで起きていられるのに無理、体が動かない・・・そんな日が4日ほど続きました。
そのうちに頭痛・腹痛・胃のあたりがムカムカするような感覚も出てきて「これはまさか?」
夫と相談し、妊娠検査薬を使ってみることになりました。
これまでも何回か「もしかして」ということはあり、そのたびに陰性判定でがっくりしていた私。また陰性だったらどうしよう、でもいつまでも逃げているわけにはいかない。
「もしまたダメでも、ちゃんと気持ちを切り替えよう」
そう自分に言い聞かせながら、おそるおそる検査してみると・・・現れたのは、くっきりはっきりわかりやすすぎる陽性ラインでした!
説明書にある「尿をかけて1分」なんて待つ間もなく、検査を始めてすぐにこの反応。心の準備が追いつかず、「え、え、間違いじゃないよね、夢でもないよね、え、ホントに?!」とパニック状態で夫に見せたのを覚えています
夫もびっくり。嬉しいよりもまず状況がつかめず、どうしたらいいのかわからないかんじ。ホッとしたような何とも言えない表情は、お付き合いを始める時・プロポーズを受けた時に見せてくれた、私の大好きな顔でした。
あとから計算してみると、これが妊娠4週の終わり頃だったようです。
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さて、妊娠がわかったらどうしたらいいのか?
今までとにかく「陽性」を目指してがんばっていたので、いざ妊娠してからどうしたらいいのかがわからない(笑
産婦人科に電話してみると「一週間後を目安に受診して下さい」と言われました。
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病院を受診するまでの間に少しずつアイツが忍び寄ってきていました。
そう、ツワリです。
妊娠発覚のきっかけともなった頭痛・腹痛・ムカムカの症状はずっと続いており、少しずつダルい感覚が増えてくるように。さらにお腹が引き攣れるようなチクチクした痛みが出てきました。体温も高めで、通常の高温期よりさらに高めをキープ。
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検査薬陽性から受診までの一週間、自分自身の自覚もなく人に言える状況でもなく・・・表向きは今までと変わらない日常が続きます。何とも言えないフワフワした感覚で、ひたすら時が経つのを待ち続けていました。
妊娠がわかった日から夫が過保護化し、「いいから座ってて!俺がやるから!」と動いてくれるようになったのは嬉しかったなぁ。家にいる時はひたすらパソコンゲームテレビだったのに、この変化は驚きでした。
6週:胎嚢・心拍の確認。つわり悪化で休職
検査薬陽性から一週間が経ち、ようやく初めての受診。夫に休みをとってもらい、ドキドキしながら産婦人科に向かいました。
人気の病院だったため、予約してあったにもかかわらず待ち時間は一時間超え。名前を呼ばれてからも中待合でさらに30分待ち。緊張とつわりでおかしくなってきた頃、ようやく順番が来ました!
バクバクする心臓を抑えて内診台へ。エコーが入ってきます。ぐりっ
「あー、はい、妊娠してますね。ここに胎嚢(たいのう)が見えます。はい」
・・・終わりでした。
内診にかかった時間は30秒ほど。その後に少し話があったもののそれも本当に最低限で「タイミングを取った日から見て今は5週3日にあたりますね。一週間後を目安にうちでも他の病院でもいいので受診して下さい」と淡々と告げられ、エコー写真をポイッと渡されて終わり。
医師は、隣に座っている夫に視線を向けることすらありませんでした。
本当はもっと聞きたいことがたくさんあったけど、やめました。せっかくの嬉しい瞬間をこれ以上さびしい思い出にしたくなかった。何より、この医師と一刻も早く離れたかった。
夫はいろいろ言いたそうだったけれど、半ば強引に背中を押して診察室を出ました。これが、私の妊娠確定の思い出です。
人気の病院だったので忙しかったのかもしれません。ひとりひとりに丁寧に構っている時間なんてなかったのかも。それはそれで仕方がないことなのかもしれません。
でも、せめて一言「良かったですね」とか「おめでとうございます」とか、何か一言でいいから言ってほしかったなぁ。感動する間もなく終わった、初受診でした。
エコー写真に関する説明はなにもありませんでしたが、どうやら胎嚢の大きさは14.3mm。まだ赤ちゃんの姿は見えず、ただうっすらとした小さな黒い影でした。
この時点ではタイミングから計算して5週3日と言われましたが、9週で週数修正が入り、この日が6週0日になりました。
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5日後、自宅から近い産婦人科を受診。ここでも一時間半の待ち時間がありました。ぐったり。
「これ、見えますか?この黒いのが胎嚢ですね」
「黒い部分の中にある小さな白い粒が赤ちゃんです。ピコピコ動いてるのが心臓です。見えますか?」
先生が教えてくれたのは、目を凝らさないと見えないような、本当に小さな一粒。それをよーく見ると、ピコピコと点滅しているような動きが見えました。
「ほんとだ、ピコピコしてる・・・」
妊娠がわかってから初めて、嬉しくて涙がこぼれました。よくよく見ないとわからない、本当に小さな点滅。でも、たしかに生きてるんだ・・・
「まだ安心はできないからね、無理はしないようにね」と看護師さんに声をかけてもらいながら、診察室を後にしました。
胎嚢の大きさは19.0mm。前回から5日間で約5mm大きくなっていました。この頃の胎嚢は一日に約1~2mm大きくなるらしく、そのとおりに育っていることにも感動しました。
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妊娠がわかった時点ではギリギリまで働く気でいた私。
でも6週に入った頃からみるみる吐き気がひどくなり、6週3日に職場でトイレに駆け込んで嘔吐。次の日から出勤できなくなり、そこから休職となりました。
吐き気がひどくて晩ご飯が作れない。洗濯もできたりできなかったり。調子がいいタイミングを見計らって買い物に行っても、途中でクラクラとめまいがして、どうにか帰宅して布団に入った瞬間に涙がボロボロ。
「妊娠でホルモンバランスが乱れている」とわかっているのに一度泣き始めたらもう止まらない。本当によく泣いていました。
本当にこのまま大きくなってくれるのか。こんな日が続いたら夫もいらいらするんじゃないか。仕事疲れて帰ってくるのにご飯すらないなんて、嫌な顔されても仕方ないんじゃないか。こうやって泣いている間にも赤ちゃんに何かあったらどうしよう。
とにかくつらい時期が続きました。
7週:つわり悪化。吐き気・頭痛・腹痛がひどい地獄の日々
7週に入った頃、一番はじめにひどくなったのが頭痛でした。夜中に吐いたりして睡眠不足が続いたせいもあったと思います。病院でカロナールを処方してもらいました。
突然の腹痛にもよく襲われました。あわててトイレに駆け込み、座ったところで今度は吐き気がこみ上げてパニックになったことも。そのままビニール袋にオエオエと嘔吐し、苦しさに汗が止まらず、足もガタガタと震えました。
どうにかベッドに戻ったものの、汗だくで、吐いたばかりで臭くて、情けなくて・・・
でもこのとき、放心状態の私を夫がそっと抱きしめてくれました。そんなことめったにしない人なのに。涙が出ました。
(後日調べてみると、これはどうやら迷走神経反射だったようです)
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私のツワリは二日酔いに似ていました。
ムカムカ・吐き気・でもお腹は空く。食べると気持ち悪いけれど、食べないともっと気持ち悪い。いつもお腹がグーグーと鳴って苦しいくらいでした。
「お腹を満たしておけば吐かずに済むのでは」
そんな仮説の元、食べられそうなものを探しては無理やり口に詰め込む毎日。食道から逆流するような感覚もあり、とにかく食べることが苦痛でした。
吐かない日はほぼなく、水を飲むことすら気持ちが悪い。それでも食べないと吐く回数が増える。
おいしくご飯が食べたい、とつぶやくだけで涙が止まらなくて、苦しくて苦しくて苦しくて。美味しいものを食べるのが何よりのストレス発散だった私にとって、この頃の毎日は本当に地獄でした。
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妊娠7週のつわり中に食べられたものがこちら。
カロリーメイト
ゼリードリンク
くだもの(梨・キウイ・りんごなど)
じゃがいも
スパゲティ
マヨネーズ
大体はカロリーメイトで生き延びていました。パサパサで食べにくいのですが、お腹に溜まりやすく吐き気が誘発されにくいところが良かった。目が覚めたらすぐ口に入れられるよう、枕元に常備していました。
じゃがいも・スパゲティ・マヨネーズあたりのコッテリがっつり系は、なぜ食べられたのかまったくわからない。じゃがいもを丸のままチンしてじゃがバター、スパゲティはマヨネーズとクレイジーソルトで味付けしただけのものをよく食べました。
8週:CRL測定、夫と大ゲンカ
心拍確認から二週間が経った8週3日、3回目の内診です。
前回は本当に小さなイクラサイズだった赤ちゃんですが、今回はしっかりと姿を確認することができました!前回までは胎嚢サイズしかわかりませんでしたが、今回からはCRL(頭臀長:頭の先からおしりまで)が測れるように。
CRLは12.6mm。二週間前は胎嚢が19mmだったことを考えると、ずいぶん大きくなったのを感じます。
エコー映像を見ていると、先生が赤ちゃんの血流に色を付けて見やすくしてくれました。前は心拍がピコピコ点滅しているだけだったのに、今回はドクンドクンと血が流れている。力強く生きているのを感じて嬉しくなりました。
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つわりは相変わらずで、毎日ひたすら嘔吐、嘔吐。妊娠7週は比較的ゼリードリンク(ウィダーインなど)が飲みやすかったのですが、突然ブームが去って無理になりました。
そんな中、継続して食べられていたのがなぜか「じゃがいも」
夫のカレーを見ていたらふと食べられそうな気がして、拾い食いさせてもらったのがキッカケでした。
そこから無性にフライドポテトが食べたくなり、冷凍ポテト生活がスタート。夫は休日朝からポテトを揚げる作業に必死・・・揚げたてにケチャップとマヨネーズをつけ、がっつり高カロリーに食べ続けていました。
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この頃、妊娠が発覚してから初めての夫婦げんかが勃発しました。
立ち会い出産について相談したのに、スマホを見ながら「まぁしてほしいなら考えるけどー」なんて生返事をされてプツッと。実際に立ち会うか立ち会わないかじゃなく、こんな重要な話をそんな適当に聞き流すとは何事かー!!というブチギレでした。
夫も夫なりに、大変な時期だったのだろうとは思います。毎日2時間かけて出勤し、コンビニ弁当を買って帰宅、オエオエしている私の横で食べて、洗濯をして、私のためのくだものを剥いて・・・
そうわかってはいても、ツワリのつらさと先の見えない不安でもう無理でした。
話し合っているうちにお腹が張り、夫も反省モード。
「ごめんね」とお腹をなでているのを見ながら、これからはケンカするときも二人きりじゃないんだなぁ、この子のためにも仲のいい夫婦でいたいなぁ、なんて考えたのでした。
9週:吐物日が混じりガスター処方。出産予定日決定
つわり中はとにかく食べられるものが偏ります。
妊娠7週はゼリードリンク、8週はじゃがいも。9週のブームは何かと思ったら「餅」でした。
このころはお米を想像するだけで気持ちが悪くなり、ごはん類が一切食べられず。でも餅だけはなぜかいける!ひたすら焼いて麺つゆをつけて食べ、さすがに飽きてきてマヨネーズをプラス。そのうちにラクさを求めてレンジでチンする方法に変え、またひたすらモグモグ。
同じころ、もうひとつブームが来ていたのが「豚汁」
このふたつを合体させ、インスタント豚汁にレンジでチンしたお餅を入れたものを毎日毎日食べていました。
お腹が少しでも空くと気持ちが悪くなり、胃の中に食べ物がないと吐きたくても吐くものがなくて苦しい。それを避けたくて、起きている間は2時間おきに食べるようにしました。太りました。
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このころ一番苦しかったのは「吐きたいのに吐くものがない」という状況でした。
一度に食べられる量が少なく、胃の中身が足りないとえづくばかりで吐けない。嘔吐してしまえばしばらく休めるのに、何も出てこないからただひたすら苦しむ時間が長くなる・・・地獄でした。
どうにかラクになりたくて喉奥に指を突っ込んで吐くことが続いたある日、吐物に血が混じっていることに気づきました。
私自身は「あらー」くらいでそのまま忘れる勢いだったのですが、夫に「病院に相談しよう!薬とかもらえるかもしれないし」と言われて納得。吐きすぎて、意識が朦朧としたまま生きていたんだと思います。苦しかったなぁほんと。
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吐いてばかりで外に出る勇気もなく、人と会うこともなくひたすら家にこもっていたこの頃。義妹が遊びに来てくれ、なんとその数時間は元気に乗り切ることができました!
「人に会って気が紛れていればツワリがマシになるのかも?」という仮定のもと、次は実母に来てもらって一日おしゃべり。するとその日も吐かずに乗り切れた!
たまたまタイミングが良かったのもしれませんが、ほんの少しでも元気に過ごせるようになったことは私にとって大きな大きな変化でした。
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前回の受診から一週間経った9週4日。この日は夫も一緒に病院に向かいました。吐き気を我慢しながらバスに揺られるのはツラかった・・・
でも、頑張って行った甲斐あってエコー写真では大きな変化が!
前回まではイクラだったり魔法のランプだったりしていた赤ちゃんが、今回は急に「赤ちゃんらしい」姿を見せてくれたんです。なんと臍の緒までくっきり!
この日のCRL(頭臀長)は21.7mm。一週間で約9mm成長していました。
夫もエコー写真を見てビックリ。「え?なんか急にでかくない?」と動揺していました。
つわりで吐物に血が混じったことを伝えると、薬で吐き気を抑えることに。ガスターを処方され様子見となりました。
この日ついに出産予定日が決定。それに伴い「次に来るまでに母子手帳をもらってきてね」という念願の一言をいただきました!病院帰りそのままの足でもらいに行ったのもいい思い出です。
10週:つわりが終わらない!ひたすら泣いて怒って夫婦喧嘩
正中線(臍下の黒い線)がうっすら出てきたこの頃。未だつわりは猛威を奮っていました。
・ほんの少し外に出ただけなのに動けなくなり、何度もしゃがんで休憩しながら必死で家に着いたその瞬間、トイレに駆け込んで大量嘔吐
・ムカムカが消えず、起きている間はずっとひどい吐き気が続く
・吐く・ちょっと食べる・吐く・吐く・吐く・・・一日に5回嘔吐し、体力も気力も使い果たす
起きていると吐き気が酷いのでできるだけ寝ていたいのですが、とにかく気持ちが悪くて眠るのも一苦労。どうにか寝られても、目が覚めた瞬間にまた気持ちが悪い。もう、地獄でした。
何より恐ろしかったのは、終わりが見えないこと。苦しくて苦しくてもういっそ逃げ出したいのに、どうにもできない。終わりが見えない、いつまでこんな日々が続くのかわからない、苦しい、苦しい。
赤ちゃんはもちろん大切だけれど、私自身はどうなってもいいっていうの?
泣いてもどうにもならない、でも涙が止まらない。ボロボロひたすら泣き続けていました。
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体も心もボロボロで迎えた10週5日。
この日は「食べたら気持ち悪くなる前に寝る」を徹底した結果、久しぶりに嘔吐せずに過ごすことができました(朝8時に起き、リンゴを食べて寝る。12時に起きて豚汁・餅を食べて寝る。18時までひたすら寝る)
なんだかいいかんじ?まさかつわりの終わりが見えてきたんじゃ?と期待しながら、翌日。10週最後の日を迎えました。
昼間は急にホワイトソースが食べたくなり、自分でレンジでパスタを作ってもぐもぐ。夜は無性に麻婆丼が食べたくなり、夫に頼んでコンビニで買ってきてもらってむしゃむしゃ。
あれ?ムカムカはするけれど、吐き気までいかない。これは、これはやっぱりもしかして、つわりが終わるのか?本当に?!
地獄の日々に急に一筋の光が刺したような、そんな10週の終わりでした。
・・・
10週、つわり地獄真っ只中にまた大喧嘩。キッカケはつわりがツラすぎて泣いていた私に夫が言い放った一言。
「泣かれてもどうしたらいいかわからないから困る」
これでした。「困る」って。いやいや、いやいや、違うだろうがーーー!!!ただでさえ泣きまくって感情が高ぶっていたため、冷静に気持ちを伝えるとかなんとかもう全部無理でした。泣きまくって大暴れしました。
どうにもできないことなんて私にだってわかってる!でもどうにもこうにも気持ち悪いんだよ!私だってどうしたらいいかわかんないんだよ!!
とりあえずヨシヨシってハグでもしてくれれば、頭でも撫でてくれれば、「しんどいよね」「よく頑張ってくれてるね」って言ってくれれば、それだけで頑張れるんだよ!なのに、何が「困る」だ!私の気持ちを否定するな!せめて受け止めろ!アホーー!!!!
夫の言葉にはめちゃめちゃ傷つきましたが、ひとつよかったのは怒りすぎてしばらく吐き気を忘れられたこと少し落ち着いてきたあたりでそれに気づき、ちょっとラッキーだったなと思いました(笑
夫はさすがにまずいと思ったのか、とにかく妊娠中は逆らわないほうがいいと判断したのか・・・わかりませんが、「そうだね」「頑張ってくれてるよね」「しんどかったね」と繰り返して頭を撫でてくれました。伝えたとおりの反応をしてくれたので、とりあえずは満足。
ただでさえしんどいんだから、頼むから気持ちを荒立たせないでくれ!と思った私なのでした。
11週:基礎体温が下がり慌てて受診&終わらないつわり
11週0日の朝、目が覚めるとなんだかお腹が痛い気がしました。
まぁでも大丈夫だよね、とりあえず基礎体温だけ見てもう一度寝よう。そう思って測ってみると・・・
36.41℃
妊娠してから毎日37.0℃前後だったことを考えると、とんでもない低さでした。
なんとか気持ちを落ち着けようと検索をすると、出てくるのは「突然の体温低下は流産の可能性あり」という恐ろしい情報ばかり。いても立ってもいられず、上着だけを羽織って慌てて病院に向かいました。
バス停に向かって歩いていると、不安で思わず涙が。
何かあったらどうしよう、大丈夫かな、ちゃんと生きてるかな、本当に何かあったらまわりになんて言ったらいいんだろう
この子に何かあったかもしれないのに仕事やまわりのことを気にしている自分も嫌で、頭の中がグチャグチャで、でもとにかくこの子さえ無事ならそれでいい。それだけでいい。どうかお願い無事でいて。
ゴシゴシ目をこすって涙をごまかしながら、必死で歩きました。
時折お腹をなでて、初めて自分がこの子を宿していることを実感したような、「母親としてこの子を守らなくてはいけない」という気持ちが芽生えたような、不思議な感覚でした。
・・・
病院について症状を伝えたものの、緊急性は低いと判断され順番を待つことに。待ち時間もひたすら検索し続けました。
「11週頃に胎盤ができて体温が下がることもある」というコメントを見つけましたが、だからといって安心できるわけでもなく。祈るような気持ちで名前を呼ばれるのを待ちました。
ところが・・・ようやく順番が来て「こちらの部屋へどうぞ」と案内された部屋には看護師さんのみ。
「体重と血圧、あと腹囲も測るからねー」「ここで分娩をするなら申し込みしてもらうんだけどー」
何の話?どういうこと?としばらくパニックだったのですが、どうやらこの時点で『妊婦健診』としての計測が始まっていたようです。
前回の受診で出産予定日決定、母子手帳をもらいに行くよう指示あり→その次の受診からは『妊婦健診』という流れだったらしい。この病院はいろいろ説明不足すぎました。
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もろもろの測定を終え、ようやく内診。
不安でいっぱいの私の目に飛び込んできたのは、足をびょーんと伸ばしたり両手をパタパタさせたり、めちゃめちゃ元気な我が子の姿でした。
よかった、本当によかった。安心して涙が出そうでした。
動く姿を見るのも初めてで、こんなにバタバタ動くの?!とビックリして。こんなに心配させて!親の気も知らないでもう・・・!と泣き笑いで怒りたくなってしまうくらい、安心しました。
体温については伝えたものの特に問題視されることはなく「順調」とのことで初回の妊婦健診を終えました。
・・・
11週に入り、吐き気はあるものの嘔吐まではいかない日が続きました。このまま抜け出せるかも!?と期待しましたが、11週4日にまた嘔吐。
ご飯に納豆やお酢をかけて強引に口に突っ込んだりもしましたが、やっぱり気持ちが悪い。食欲がない、どうにもこうにも食べたくない。気持ちの上では食べたいと思っているのに、体が言うことを聞いてくれない。苦しくて、苦しくて。
出産経験のある友達から励ましの言葉をもらったりもしましたが、このときの私にはそれがまた余計にツラく感じてしまいました。
そんなこと、わかってる。だけど今ツラくて、どうしようもなくて。
「私は6ヶ月で終わったよ、いつか必ず終わるから大丈夫だよ」と言われた時は、先が長すぎてむしろ絶望しました。
もっと長く苦しむ人だっている、もっと症状がきつい人だっている。トイレにマットを敷いて暮らしてる人だっているんだ。私なんてラクな方で、苦しんでる期間だってきっとまだ短い方で、こんな弱ってる場合じゃないんだ。
そんなことを考えて、でもすべてがもうどうでも良くて、ただとにかく今、気持ちが悪い、苦しい、苦しい、苦しい。
友達からのメッセージも心に届かなくなっていました。すべて綺麗事に思えて、どうにもできなくて。
誰も私の苦しさをわかってくれない、もう嫌だ。
シャワーの音に紛れてワーワー泣きました。だって誰にもどうしようもないことは頭でわかっているんです。それでも苦しいのはどうしたらいいの?って。自分なりに、じゃあどうしてほしいのか考えてみました。
・・・私は、「頑張ってるね」って言ってほしかったんです。
「いつか終わる」とか「大丈夫」とかそういうことじゃなくて、ただ今どうしようもない状況で耐えるしかなくて、でも一生懸命闘ってる自分を「さすがお母さんだね」「よく頑張ってるね」「それだけでじゅうぶんすごいよ」って、認めてほしかった。
もし今苦しんでいるママがこれを見ていたら。
つわりは必ず終わります、それは絶対にそうです。でも終わりが見えないですよね。苦しいですよね。
ただ、今苦しいその状況で頑張っていること。食べたい物も我慢したり、食べてないと苦しかったり、ひたすら吐いたり、そんないろんな苦しさを赤ちゃんの為に必死で乗り越えようと頑張っていること。
本当にすごいです。それだけでじゅうぶんです。もう一人の命を支えて毎日頑張ってる姿、すてきです、かっこいいです。
よく頑張ってるね。その場には行けないけれど、気持ちだけだけど、私があなたのこと抱きしめます。頭なでなでします。
もし今、奥さんがつわりに苦しんでいるパパさんがこれを見ていたら。
「頑張ってくれてありがとう」って抱きしめてあげてください。「ふたりの子どもを育ててくれてありがとう」って。大好きな旦那さんの言葉はパワーの源です。つわりそのものが楽になるわけではないけれど、支えてくれているその姿勢がママを強くします。
何度でも話を聞いて、声をかけて、支えてあげてください。産前産後の旦那さんの対応を女の人は一生忘れないと聞きます。本当にそうだと思うんです。どうかたくさん甘やかして、労わってあげてください。
お腹の中の赤ちゃんは、勝手に(言い方失礼!)ママから栄養とって、強くたくましく大きくなっていきますから。ママは自分にいっぱい優しくして、甘やかして、ちょっとでも元気になりましょう、ね。
12週:はじめての経腹エコー、BDP測定、4Dエコー
妊娠12週。この頃から少しずつつわりがマシになってきました。
無理やりとはいえ食べられる!調子が良い日にはトイレ掃除もできてもう感動!
無性にサンマが食べたくなり、近所の大戸屋まで歩いて食べに行ったりもしました。チビチビとしか食べられなかったけれど、それでもつわりの終わりを感じて本当に嬉しかった。
ムカムカ・喉の奥から食べ物が逆流する感覚には悩まされていましたが、それでも嘔吐に比べればずっといい。このまま良くなる、きっと良くなる!と言い聞かせてどうにか一日一日を乗り越えていました。
妊娠初期は、とにかく流産が不安でしかたがなかった私。「12週を超えると流産の可能性が下がる」という情報を目にしてから、ずっと12週になるのを待ち望んでいました。
ようやく、ようやくここまで来た。まだまだ安心はできないけれど、それでも少しホッとしました。
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妊娠12週6日、約2週間ぶりの受診です。
この日からエコー撮影の方法が変更。経膣エコー(内診台に乗って直接器具を入れる)から「経腹エコー(お腹にジェルを塗って器具を当てる)」になりました。
そのおかげで、今後は夫も一緒にエコー映像を見られることに!次からはぜひ一緒に来てもらおうとルンルンです。
前回ほどではなかったものの、ユラユラと体を動かして元気そうな赤ちゃん。頭と体がハッキリ分かれ「赤ちゃんらしい」見た目になってきたのを感じます。
大きくなってきたことでまた測定方法も変わり「BPD(児頭大横径):赤ちゃんの頭の横幅の大きさ」がわかるようになりました。12週6日のBPDは21.35mm。
この時はさらに4Dエコーも見せてもらうことができました。赤ちゃんを立体的に見られる近代技術、すごいです。
ただ画像で見ると何がなんだか?ちょっとエイリアンぽいかんじでした(ごめんね赤ちゃん!)
ずいぶんつわり症状が良くなってきていた12週ですが、受診した日はダメな日。待ち時間に座っているのもツライほどでした。見かねた看護士さんが医師に伝えてくれたらしく「つわりを抑える飲み薬を処方しましょうか?」という提案が。
「つわりにはビタミンB6が効くといわれています。アメリカでは飲み薬として処方する方法が増えていますが、試してみますか?」
え、それ、もっと早く教えてよ!今までめちゃめちゃ苦しんだよ、なんならもうピーク過ぎたとこだよ!!!悔しさだか怒りだかなんだかわからない感情が爆発しそうになりましたが、どうにか抑えて処方してもらうことになりました。
この病院には何人か医師がいて、どの先生に当たるかは完全にランダム。私が今まで診てもらった先生はつわり我慢派で、この日の先生は薬で抑えよう派だったのだと思われます。もっと早くこの人に当たりたかった・・・
(次男妊娠時は自分でビタミンサプリを飲むようにしました)
13,14週:つわりの終わりを感じた忘れられない朝
妊娠13週4日、朝。
前の夜は気持ち悪くて眠りが浅かったはずなのに、目が覚めてみると「あれ?なんかフツウの朝だぞ・・・?!」
つわりが始まってからこの瞬間まで、目が覚める=キモチワルイのが当たり前になっていました。喉の奥が重い・気持ち悪い・ムカムカするなど、とにかく朝起きるのが憂鬱だった。のに。この日はつわりが始まって以来はじめて「フツウの朝」だったんです。
「長くは続かないだろう」と期待しすぎないよう必死でしたが、それでもとにかく嬉しくて、本当にこんな日が来るんだと信じられないような気持ちでした。
そしてこの日以降ひどい吐き気に襲われることは少しずつ減り、ムカムカ・頭痛・喉の違和感とゲップ・えづくなどの症状が残って入るものの、それまでと比べると格段にラクになりました。
妊娠5週から始まってはや2ヶ月。終わりが見えずただひたすら苦しかったつわりとの戦いは、そっと静かにフェードアウトしていきました。
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13週のある日、夫が友達と飲んできた日がありました。気持ちよく酔っぱらって帰宅し、シャワーを浴びて就寝。特に問題のない夜・・・のはずだったのですが。
ものすごい気持ち悪さで目が覚め、時計を見ると朝4時。原因は、部屋中に立ち込める不快な匂いでした。酒?食べ物?ニンニク?!なんだかわからないけどとにかく気持ちが悪い、このままじゃ吐く!!
必死で起き上がり、寒さなんてそっちのけで窓を全開に。扇風機を2台出し、中から窓に向けて強風運転。
それでも匂いは消えません。今にも吐きそうだし苦しいしどうにもならないし、もう半泣き。
つわり用に買ってあったマタニティリフレッシュを思い出し、急いでハンカチに垂らして顔に当てると少し吐き気が和らぎました。顔から離すと匂いが侵入してくるので押し当てたまま布団に潜り込み、「寝ろ、寝るんだ!」と自分に言い聞かせて目を閉じました。
つわりがマシになったとはいっても妊婦の鼻はめちゃめちゃ敏感。皆様どうかお気をつけ下さい・・・マジで吐くとこだった。
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13週終わりから14週にかけ、少しずつお腹がポッコリし始めました。
服を着るとほとんどわからないレベルですが、体感的にも少し重いかんじ。また、それに伴いオヘソが変形。ずっと縦長だったヘソが横に伸び始めたのは衝撃でした。
ちゃんと「妊婦」なんだなぁと感じ始めた頃でした。
15週:前置胎盤かもしれない。転院?輸血?帝王切開?不安のはじまり
約二週間ぶりの受診。
本来はもう少し後に行く予定だったのですが、14週にうっすらと出血らしきもの?があったので早めました。経腹エコーで診てもらうと、赤ちゃんは元気な様子で一安心。
頭から足の先までは13.57cm、BPD(頭の幅)は31.22mm。
「顔も見えるようになってきたね」とのことで、目や鼻などのパーツがわかるようになってきました。
いつもササッと終わるエコー撮影が、この日は何やら終わらない。先生が難しそうな顔をしているのを見てなんだか嫌な予感がしました。
「胎盤が下の方に見えるので、ちょっと内診してみましょう」と言われ、そのまま内診台へ。胎盤が赤ちゃんの出口にがっつりかかっているので帝王切開になるかもとのことでした。
赤ちゃんが大きくなるにつれて胎盤が引っ張り上げられることもあるが、今のかんじだと難しいと思われる、その場合は大学病院に転院、輸血になる可能性もあり。
「とりあえず、少しでも出血とかあったらすぐに受診して下さい」「くれぐれも無理はせず」「寝たきりでいろとは言わないけれど、とにかく無理しないように」と言い含められ、この日の健診は終了。
直接は言われませんでしたが、どうやら私は「前置胎盤」なようです。
胎盤が赤ちゃんの出口を塞いでしまっているので自然分娩はできず、帝王切開になるらしい。痛みを伴わない突然の出血・大量出血なども有り得るらしく、調べれば調べるほど不安は募ります。ともかく現時点では無理をせず、出血に気をつけながら様子を見ていくしかなさそうです。
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前置胎盤疑いのため無理はできませんが、体はずいぶん楽になってきた15週。洗濯ができる、食洗機をまわせる。たったそれだけのことがこんなにすごいことだなんて!
休日は夫に手伝ってもらいつつ料理もできるようになりました。ほうれん草のお浸しや肉そぼろなど簡単なものばかりでしたが、自分が作ったものを夫に食べてもらえてホッとしました。
夫には「ヒナの料理が特別おいしいかどうかはともかくとして、やっぱり自分が作ったご飯っておいしくない。人が作ったご飯っておいしいな」と言われ、褒めているのか褒めていないのかなんだか微妙な言葉でした。
・・・
全体としてはずいぶん動けるようになってきたのですが、体の部分部分の痛みは悪化。このころ特に悪化したのが腰痛でした。左腰にピキーーッッ!と鋭い痛みが走るようになり、思わず「いたーーいっ!!」と叫んでしまうほど。細く長い針を突き刺されているような感覚でした。
さらに、左足の付け根にも痛みが。関節がうまく動いていないような、ミシミシ軋むような感覚。歩いていると特にひどくなり、数分で足を引きずる有様。まるでおばあちゃんになってしまったようで辛い・・・
骨盤ベルトを購入し、外出時は付けて様子を見ることにしました。
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