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蚊の心と観受
カムイ外伝 15巻 「掛け捕り」
孤独な老川漁師の清次さんとカムイの話ですね。
人は自分の何かを
後に残してゆきたいものです。
清次さんにとって残したいものは
川漁師としての熟練した技術
「抱き捕り」「掛け捕り」でしょう。
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冷たい水の淵の深場に潜んでいる
鯛を捕まえるための「抱き捕り」は
以下のコツがあるようです。
魚が体温を求めて寄ってくるまで
動かずに待つだ
息を止め、動かずに待つには
魚の心になりきるのだよ‥
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魚の心になりきる‥まさに観受ですね。
「観受せんとすれば無明を除く」
という阿多棒庵の言葉があります。
意味はそうですね‥
敵と白刃(鞘から抜きはなった刀)
を交えるとき
的の太刀(刃を上にして腰をさす刀)
をあえて我が身に受け
斬られてやろうと思う心。
そう思い込めば不思議と
敵の太刀筋が読めてくる。
です。
現代ではいうと、
相手が自分を騙そうとしているとき
騙されてやろうと思うと
相手の次の一手が見えてくる
だと思います。
観受を鍛えるのは簡単ではありませんが
以下の写真の方法を試してみるのは
アリかもしれません。
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話が逸れましたが
私の部屋には、1週間近く蚊がいます。
蚊の心になって
実践させていただきました。