🇸🇪遠隔交流会🇨🇳で「幸福度と自己決定度の関係」について話し合った

今日は第二回遠隔交流会がありました。

この記事が、自分の幸福度を高めるものはなんだろう？と考えるきっかけになれば嬉しいです！

遠隔交流会って？

今日のトピック「自己決定度は幸福度に影響する」

[A]日本とスウェーデンの教育における違い

[B]日本とスウェーデンの仕事における違い

AとBがもたらす自己決定度への影響

自己決定度を高められる方法[壮大 ver.]

自己決定度を高められる２つの方法[今日からできる規模 ver.]

遠隔交流会って？

私が参加しているこの遠隔交流会というものは、私が通っているダーラナ大学で日本語を教えている日本人の先生にお誘いいただいたものです。

日本語を学んでいる学生と、日本語でオンラインセッションを行います。

参加大学

・ダーラナ大学（スウェーデン）

・元智大学（台湾）

・釜山外国語大学（韓国）

・淮陰師範学院（中国）

3人くらいのグループになって、スカイプで３回にわたって交流会を行います。

前回の第一回では、自己紹介をしました。

スウェーデンの学生と中国の学生と話していくうちに、3人とも手先が器用で手芸が好きというお茶目な共通点が見つかって楽しかったです。

また、スウェーデンの学生は日本のゲームを翻訳する仕事をしているそうです。そんな彼の視点から語られる、日本語を翻訳する難しさ、日本語の美しさは日本語を母語とする私には気づけない視点で、聞いていてとても勉強になりました。

今日のトピック「自己決定度は幸福度に影響する」

今日の第二回のセッションに至るまで、日本のとある記事を読み、日本語で作文を各々が書いてきました。

その作文に書いてある、自国と日本の違いや、日本の面白いと思ったことについてセッションで質問し合いました。

日本のとある記事とは、要約するとこんな感じの記事です。

・神戸大の研究チームが行なった調査で、幸福度要素（人間関係・収入・学歴・自己決定度・健康）の中で、人間関係、健康に次いで自己決定度が日本人の幸福度に影響することがわかった

・自分で進学先や就職先を決めた人の方が幸福度が高い

・学歴は幸福度には関係ない

・収入は年収1100万を超えると幸福度は頭打ちになる

自己決定度が人間関係と健康の次に重要視されるというのは意外だったとともに、日本の幸福度が他の先進国に比べて低い理由が垣間見えた気がしました。

この記事をもとに、スウェーデン、中国、日本で人々はどれだけ自己決定ができているのか？について話し合いました。

その結果、話に上がってきたのは、教育と仕事に関する考え方や文化の違いでした。

[A]日本とスウェーデンの教育における違い

（中国と日本は程度の差こそあれ、大きな違いは特にありませんでした。）

スウェーデンでは、社会人になった後、”学生に後戻りして学び直すこと” が容易にできる環境にあります。

日本なら、大学に入り直して学び直すとなったとき、仕事をやめて収入がなくなり生活費が出せなくなるだけでなく、高額な学費がかかります。

しかし、スウェーデンでは、学費が無料なことに加え、

学生として週40時間勉強していることを証明できれば、最大５年間、月に約３万円が支給されるそうです。

私が以前、飛行機の隣の席に座っていた女性に話しかけられた時も、

その人は私の母親より歳が上に見えましたが、仕事を辞めて、大学で文学を学んでいると言っていました。（そしてずっと本を読んでいました。）

こちらにも書いてあるように、日本の大学生の平均年齢は約18歳、スウェーデンは約24歳と、かなり差があります。

”社会人になる＝教育課程の終わり” という風潮が日本にはあります。

でも、働いている途中で学びたいことが見つかることもあると思います。

今の仕事で成功するためにこの知識をつけたい！とか、

別の業界の人と仕事をしていくうちに転職したくなった！とか、

方向転換したくなるときは働いていてもあるのではないでしょうか？

そうなった時に大学に入り直すだけが選択肢の全てではないけれど、経済的な面で大学にもう一度入りやすい環境があることは、個人の自己決定度を上げる一助になると思います。

[B]日本とスウェーデンの仕事における違い

働く人が何を重視しているかが日本とスウェーデンには違いがあると思います。

日本では、会社のもとで働くことはある種の忠誠を誓うことであり、自分の都合よりも会社への貢献が重視されます。

スウェーデンでは、家族と過ごす時間や育児、自分の体調が最優先されます。それらを理由に在宅ワークにしたり、休んだりすることもできます。

どちらの国でも働いたことはないけれど、私のイメージでは

日本は量

スウェーデンは質

が求められている気がします。

私個人としては、やることやれば定時どころか、それより早く帰りたいです。そういう考えを共有できる会社で働きたいですし、自分の作業効率を上げる練習もしていきたいです。

AとBがもたらす自己決定度への影響

教育でも仕事でも、日本では後戻りしにくい環境にあります。

最近は転職や起業のムードが日本でも広がってきてはいるけれど、

あまりにもこれが当たり前というものが残り続け、選択肢が少なすぎる気がします。

選択肢が少ないということは、自己決定度が下がることに繋がります。

例えば、寿司屋で炙りサーモンが食べたかったのに、マグロしか回ってこなかったら、マグロでいいかってなるかもしれない。普通のサーモンしかその店にはないとわかれば、仕方なく普通のサーモンで妥協するかもしれない。

人生における大きな決断も、その日食べる夕飯のメニューのような小さなことでも、自分で選択肢を増やすことはとても難しいです。

寿司屋のレーンを多様なネタで溢れさせることに力を注ぐくらいなら、少ないネタの中から自分の食べるものを選ぶ人がほとんどです。

だけど、もしそのエリアにはもう一つの寿司屋があると知ることができたら？

スーパーで炙りサーモンの寿司が買えると知ることができたら？

私なら、炙りサーモンをゲットするためにそのもう一つの寿司屋にトライするし、スーパーでも売ってないか見に行きます。

環境を選んだり、自分から行動を起こしていくことで選択肢は広がっていくと思います。

自己決定度を高められる方法[壮大 ver.]

交流会の中で、上がってきたのが、

・カスタマイズできる教育で自己決定度上げてみよう

です。教育をカスタマイズというものは、具体的に高校、大学のカリキュラムを自分で組めるようにしたらどうか？という意味です。

どこの国でも、基本的に義務教育は中学までです。そして全科目の基本は全てそれまでに学び終えます。

なのに、高校で文系を選んでも数学の授業をある程度はとらないといけなかったり、

大学の最初の一年や一学期は教養科目をとらないといけないのはどうしてなのでしょうか？

自分で高校や大学で学ぶということを決めてきたのにもかかわらず、そこで学べることには制限がある。そうなると勉強のモチベーションも下がるし、自分が何を学びたくて、何をしていきたいのかがわからなくなります。

ただ目の前の課題やテストに追われる日々で、それを見つけようなんて、ちょっと無理があります。

もし、あまり魅力を感じないのに卒業するために仕方なく授業をとる必要が無くなり、自分の興味のある学問を学べるようにカスタマイズできるようにしたら？

それが若いうちから自分の進んでいく道を選ぶきっかけにもなるし、自己決定度も上がります。理系か文系か、どの学部かよりもっと細かく、学びたいものが100%の時間割を個人で作れたらわくわくするんだろうな〜

自己決定度を高められる２つの方法[今日からできる規模 ver.]

それでも、現実はそうはいきません。好きな科目だけ勉強したり、得意な仕事だけやったりできるほど、世の中自由ではありません。

その中でどうやったら自己決定の選択肢を増やせるのか考えてみました。

それは、

何に時間と労力を使うのか自分で決めること

だと思います。学生なら、苦手な科目は落第しない程度にテスト前くらいはちゃんとやる。得意な科目は教科書の勉強に加えて、もっと専門的なことを調べたり、難易度の高いものに挑戦したりする。

社会人なら、自分の業務の範囲を周りの人と明らかにする。そのときに、苦手なことと得意なこともお互い共有して助けあえないか交渉する。

といったことができるのではないでしょうか？

それと、

選択肢を増やすために新しい世界に飛び込む、新しい人に出会う

これも大事だと思います。選択肢を増やしたり、自分が選べるという瞬間を増やしたりしていければ、自己決定度も上がると思います。

人間関係、収入、学歴、自己決定度、健康

あなたを幸せにするのはどの要素でしょうか？

また、この他にどんなものがありますか？

その要素を今より発展させていくために、あなたが持っている選択肢にはどんなものがあるでしょうか？

幸せの定義は人それぞれです。

この記事を読んでくださった人がもっと幸せになれますように！！

最後に、写真について。これはめちゃくちゃ美味しかったサラダです。スウェーデンでの外食は高いからたまにしか行けないけど、とても幸せになれます。

長い記事でしたが、ここまで読んでくださりありがとうございました！