成長期3についての新説提唱

※本記事は、「BBL Advent Calendar」の8日目の記事です。

皆様こんにちは。hinakanoです。そろそろ完全無名の製作者という領域からは脱出できているかな…と思う今日この頃です。

一応自己紹介しておきますと、現在はBBL専で主にMicrosoft製品を作ってる人です。SBLでは睦月賞の運営の片割れをやっております。SBLの方からは最早謎の人だと思われていそうですが…(笑)


さて、私はかねてより成長期2に関する研究をしており、そちらに関しての成果は9月5日にBBL内で投稿した記事にて発表させて頂きました。

本記事の本題はその成長期2について…ではなく、その記事の後半部分において触れた成長期3についてです。その記事では「成長期3はマイナス値・プラス値ともにスプシと異なる可能性がある」ということを述べさせていただきました。またその際、成長期3の練習データの募集も行いました。

大変ありがたいことに、多くの方からデータや情報を提供していただくことができました。お陰様で十分な数のデータが集まりましたので、本記事において成長期3に関する研究の成果報告をさせていただきます。

では、早速本題に入りましょう。


成長期3の調査をすることになったきっかけ

まずは何故成長期3の調査をすることになったのかについて、今一度9月の記事をおさらいしたいと思います。

事の発端は、普通早の成長期3の大練習で-1(積極慎重ナシ)-0(慎重)が出現するとの報告を受けたことでした。スプシではどちらも出現しないことになっているので、この時点でスプシのデータが間違えていることになります。

そしてさらに手元にあったデータをぼんやりと眺めていたところ、ある違和感を覚えます。あれ?普通早の成長期3、非AP大で19出てなくね?と(スプシでは成長期3非AP大は15~19となっています)。実際に調べてみると52点の練習データのうち1回も19が出現していないことが判明しました。

さらにさらに、普通についても気になって見てみたところ今度は15が1回も出現していないことが判明しました。

成長期3は普通・普通早どちらにおいても一番能力が伸びる部分。そこの練習効率が変わってくれば立ち回りも大きく変わることになり、これまた成長期2のとき同様、育成環境を大きく変えることになります。

6日に出した記事で述べたように、初めのうちは「自分だけ正しいデータを所有して、周りの製作者様と差をつけてしまえ…」みたいな思いで調査を進めていました。

でも最早そんなことはどうでもよくなったんです。普通や普通早で今よりもっと強い選手が見たい。作りたい。皆様にも作っていただきたい。本格的な調査に踏み切った理由はたったそれだけのことでした。

そんなわけで、成長期3と向き合う日々が始まったのでした…


得られたデータの分析~大練編~

早速、問題となっていた大練のデータを見ていきましょう。まずはプラス分から。

最初に、普通の成長期3のデータを以下に示します。データ総数は127です。ちなみに元データにはギプスやメンタがかかっていたものもありましたが、それらの補正分は計算により元の非AP大の値に戻してあります。

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これだけのデータ数がありながら、見事に15は1回も出現しませんでした。平均上昇値は17.46。これならばもう普通の成長期3大練の伸びは16~19(期待値17.5)で確定してよさそうです。

次に、普通早の成長期3のデータを以下に示します。データ総数は129です。こちらも元データにおいて補正がかかっていた分を元の非AP大の値に戻してあります。

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普通の方とは逆に、普通早では19が一度も出現しませんでした。平均上昇値は16.36です。こちらのデータ数も100を超えており、下振れで19が出ていないという可能性は考えにくいです。従って、普通早の成長期3大練の伸びは15~18(期待値16.5)で確定といえるでしょう。


続いてマイナス分について見ていきます。まずは普通から…なのですが、普通で頂いたデータの殆どがスタミナor精神練習のデータで、マイナスのかかる練習のデータが積極ナシの13点しか手元にありません。そのためこの先、憶測レベルの話が入ってしまいますがその点はご容赦くださいませ。それではデータを以下に示します。

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データを見ると、とりあえず普通の成長期3の大練マイナスはスプシ通りの出方をしていることがわかります。

で、ここからは憶測になってしまうのですが…正直、普通・成長期3大練のマイナス分は積極アリ・ナシともにスプシ通りに出るのではないかと考えています。

というのも、成長期2(晩成のみ)や成長期3にこそスプシの値に誤りがあることが判明しましたが、それ以外の部分は長年に渡りスプシの値が間違えている、という報告が上がっていません。つまり、スプシの信憑性は滅茶苦茶高いんです。

ですから、スプシにある「成長期3:積極マイナス→-3~-6,大練マイナス→-2~-4」という数値が全て間違っているとは思えないんですよね…

以上の理由からここからは「普通の成長期3ではスプシ通りのマイナスが出現する」という前提で話を進めさせていただきます。

(万一、普通・成長期3大練において積極アリの-2、又は積極ナシの-1を確認されたという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。その際は速やかに訂正を行わせていただきます。)


最後に普通早のマイナスを見ていきましょう。まずは積極ナシから。総データ数は59点です。

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スプシには記載されていない-1の存在を確認することができました。マイナスの平均値は-2.49となり、これなら期待値を-2.5として計算しても問題なさそうに思えます。

次に積極アリのマイナスです。総データ数はこちらも59点です。

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こちらも、スプシには記載されていない-2が確認できました。生起回数が僅か1回しかありませんが、積極のマイナスは中央付近の値(この場合だと-4)が出やすいという性質がありますのでまあ誤差の範囲かな?と思います。

マイナスの平均値は-4.12でした。-4計算だと少々下振れになっていますが、期待値的には-4で問題ないと思います。

以上のことから、普通早の成長期3では大練習におけるマイナスが-1~-4(積極ナシ)/-2~-6(積極アリ)であることがわかります。これは成長期2-(晩成の成長期2。命名の経緯と理由はこちらをどうぞ)と同じ区分になります。

これで大練習についてのデータ分析は終わりです。では次に小練習を見ていきましょう。


得られたデータの分析~小練編~

小練については、普通は非APとAP(変化)のデータを、普通早はAP(変化)のデータを頂くことができました。以下に詳細を示していきます。

まずは普通の非APから。データは全部で66点です。なお、画像に記載していない値は一切出現していません。

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出現値は10,11,12,13の何れかとなり、スプシに記載されている値と一致しました。

APについても見てみましょう。こちらは31点データを頂きました。

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出現値は15,16,18,19となり、スプシにある範囲(15~19)と一致しました。17のみ一回も生起していませんが、これはAP練の仕様によるものだと考えられます(スプシの成長期2以下の部分を見て頂くと、APの変化練ではどの成長係数にも欠けている値があることがおわかりいただけると思います)。


続いて普通早。APの変化練は以下のような値が出現しました。データ数は53です。

画像8

出現値は15,16,18,19でこちらもスプシの範囲と一致しました。

普通早は非AP小練の値がとれていませんが、APの変化練でスプシと全く同じ値が出ているので、非AP小練についてもスプシと同じになるのではないかと考えられます。

というのも、AP練の上昇値は鍛錬もギプスも何もかかっていない状態で出る値(このケースだと「非AP小」)にある特定の値を乗じて求められていますので(そうでないと17が出ないことに説明がつきません)、AP練で出た15,16,18,19はそれぞれ非AP小の10,11,12,13に対応していると考えられるためです。もし非AP小の値が違うのであればAPの変化練で13や20などの値が出るはずですが、集中・イマイチ発生時の値まで見てもそれらしきものは一切出現していませんでした。


以上のことをまとめると

「成長期3の小練は、普通・普通早問わずスプシ通りの値が出る」

という結論が得られたことになります。


結果の整理

いろいろと画像等々でごちゃごちゃしてしまったので、今回の検証でわかったことを以下にまとめてみました。

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期待値で示すなら下の画像みたいな感じです。

画像10

小練は普通早と普通で伸びが変わらず、大練だけ伸びもマイナスも異なる、という点がポイントです。

わかっている範囲で、従来の練習効率と今回判明した練習効率を比較すると以下のようになります。(積極のときどうなるかわからなかったので、あまり役立たないかもしれませんがね…)

普通早は非AP大の期待値が下がったのでマイナスのないスタミナ・小技練などの効率はダウン。ただマイナス値は小さくなったので、マイナスのある練習は効率が変わらないか上がっています。

一方の普通はマイナス値据え置きのまま、ベースとなる非AP大の期待値が上がったため全体的に大練習の効率がアップ。こうして見るとなんか普通ばかりが強くなっているようにも見えますが…(笑)

画像11

え、ギプス…?実はこの記事かなり期限ギリギリに書いていて、焦って計算ミスりそうなので計算は皆様にお任せいたします(((

まあギプスが入っていても傾向は変わらないはずです。多分…


ところで、「積極非AP大」の部分にはをつけておりますが、これについてはスプシの積極非AP大の部分にちょっと疑問点があるためです。

それは、成長期3のみ積極非AP大練で出現する可能性のある値が7つ存在するためです。通常期3より上の(非AP大の値が4通りある)成長係数では、成長期3を除いて何れも非AP大の値の出方はスプシ上だと6通りとなっています。

成長期3の非AP大で出現する値が15~19まで5つあるのだとしたら積極非AP大練で7通りの値が出現してもおかしくはないのですが、本研究により普通早も普通も非AP大では4通りの値しか出ないことが判明しました。従って、他の成長係数と同様の法則性に従うのであれば成長期3の積極非AP大の出方も6通りになるはずなんですよね。

ただこちらに関してはまだデータがないため、正直なんとも言えないところです。普通早のミート練(ギプスあり・AP)では7通りの値が出たというデータもあるので、もしかすると成長期3だけ積極非AP大練で7通りの値が出現するのかもしれません。

この点はまだまだ検証の余地アリだと考えております。


「成長期3」の新名称(仮)について

さてここまでの内容で、同じ「成長期3」でも普通と普通早でその中身が大分違うということがおわかりいただけたと思います。つまり、今まで同じ成長係数だと思われていたものが実は違う成長係数だったということになります。そのため、2つの「成長期3」を区別できるようにしたいのです。

それで、2種類ある成長期3を「普通の成長期3」「普通早の成長期3」と言って区別しても良いのですが…それだと正直長いので、「成長期2-」のときみたいに新たに仮称をつけたいと思います。私なんかがつけていいのか?という感じはしますが…

さて、2つある成長期3の新たな呼び名ですが

普通早の方を「成長期3α」(せいちょうきさん・アルファ)

普通の方を「成長期3β」(せいちょうきさん・ベータ)

で仮決定することといたしました。

命名理由に関しては、まず「成長期3」の部分は広く浸透しているため崩したくありませんでした。そして成長期2のときと異なり、マイナス値だけではなく(大練習だけではあるものの)プラス値も異なる、ということで根本的に異なる成長係数であることを明確化した方がよいのではという考えから命名いたしました。

普通早の方をαにしたのは、非AP大で昇順にソートをかけたとき普通早の方が上に来るので、そこの順序を合わせるためです。ちなみにギリシャ文字を使ったのは完全気分です。

これもまた成長期2-同様仮の名称ということで、不満の声が多いようでしたら勿論名称変更ということもあり得ます。ひとまず私から発信する情報では「成長期3α」「成長期3β」という表記を使用したいと考えています。


今後の課題とデータ募集

ここまでで成長期3について当初抱いていた謎は7割くらいは解明できたといえますが、まだ不明な部分が残されています。とりあえず今後の課題としては、

①成長期3αの非AP小練の値がスプシ通りであることを確認する

②成長期3βの大練習のマイナス値がスプシ通りであることを確認する

③積極アリの大練習の伸びを収集し、スプシと相違があるか確認する

という2点が挙げられます。

それに伴いまして、上記3項目に該当する練習データを募集したいと思います。データには「成長型・AP」「能力のプラス・マイナス値」の他、「集中・イマイチの有無」、またそれが「どの練習で出た値なのか」を記載して頂きたいです。

もしデータをご提供していただける方がいらっしゃいましたら、私のDiscord(hinakano#4776)またはTwitter(@hinakano_bbl)のDMにご連絡をお願いします。流石に1人でデータを集めるのはちょっと厳しいので…データを提供してくださる方がいらっしゃれば嬉しい限りです。

それと赤天狗様へ。自分の手でも研究がしたいです。投手のときは変化かスタミナ叩いちゃうと思うので、野手のときに普通早か普通をください。できれば普通希望です()


おわりに

本記事の内容は、今まで当たり前だった前提をぶち壊すものです。そのため正直受け入れられない…という方もいらっしゃるかと思います。実際、私も調査する側に立っていなければ、いきなりこんなこと言われても困惑するだろうと思います。なんなら、成長期2の方もまだそんなに浸透してないだろうな…とも思っているくらいですので。

タイトルを「成長期3について」ではなくあくまで「新説提唱」とさせていただいたのは、「こんな説があるよ~」くらいの感じで皆様に受け入れて頂きたいな、という考えがあるからです。ですのでまあ軽~い気持ちで受け止めてくださるとこちらとしても幸いです。


最後に、データを提供してくださった方々、情報提供をしてくださった方々にはこの場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。お陰様で、本記事の執筆というステップまで辿り着くことができました。

この内容(と成長期2についての内容)が皆様に浸透してきて、もう少し研究が煮詰まり、前セクションで示した①~③の課題がクリアできたくらいの頃合いになりましたら、また記事を出したいと考えております。
引続き、調査の方は続けて参りますので何卒宜しくお願い致します。

ご意見・ご感想はコメント欄にてお知らせください。またもし計算ミスなんかもあればご指摘いただけると助かります。

それでは本記事はここまでとなります。長くなりましたが、ご覧くださりありがとうございました。

それではまた。

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