解説:GA4 直帰率と離脱率、何が違うの?
対象読者:こちらは、Google Analyticsによるウェブサイト分析用語に不慣れな方にむけて、概要を把握していただくための解説記事です。専門的な理解は、是非Google Analytics公式ヘルプをご覧ください。
そもそも「直帰率」って何?
GA4における「エンゲージメント率」と「直帰率」
はじめに、Google Analytics 4における計測概念として、「エンゲージメント率」を理解しておく必要があります。
「エンゲージメント率」
エンゲージメントとは、ユーザーがWebサイトやアプリで何らかのアクションを起こしたことを指します。具体的には、10秒以上のセッション継続、キーイベントの発生、2ページ以上の閲覧などがあります。エンゲージメント率は、到達したセッション全体に対して「エンゲージメントのあったセッション」が占める割合を意味します。
「直帰率」
直帰率は、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合です。
つまり、ユーザーがサイトに訪れてすぐに離れてしまった、またはほとんど何もせずに離れてしまったセッションの割合を示します。
「エンゲージメント率」と「直帰率」の関係
この2つの定義から、以下の関係が成り立ちます。
エンゲージメントが発生したセッション + エンゲージメントが発生しなかったセッション = 全てのセッション
エンゲージメント率 + 直帰率 = 1
1.と2. から、直帰率は次の式となります。
式:直帰率 = 1 - エンゲージメント率
「直帰率」と「離脱率」はどう違う?
「直帰率」とは
トップページやランディングページなど、主にサイト入り口となる特定のページに焦点を当てた分析に用いる指標です。
ページのコンテンツがユーザーのニーズを満たせていない、またはページの構造に問題がある可能性を示唆します。
あるページを最初のページとして訪問し、そのページのみでセッションを終了したユーザーの割合です。
式:直帰率 = 1 - エンゲージメント率
「離脱率」とは
あるページを含む全てのセッションのうち、そのページが最後のページになった割合です。
ページだけでなく、そのページを含むセッション全体の動きに着目した指標です。
式:離脱率 = そのページにおける離脱数 ÷ そのページの到達セッション数
どう使いわける?
直帰率は、LPの改善に焦点を当てたい場合に有効です。
離脱率は、サイト全体の構造や導線に問題がないかを確認したい場合に有効です。