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きらファンを振り返る会~あんハピ♪編~

2023年、明けましておめでとうございます。

ここ数日忙しくて記事を書けませんでしたが、相変わらずきらファンロスに苦しんでおります、
26日に発売されたイラストレーションズも購入したので、とりあえずそれを慰みに生きていますが。

さて、これまではきらファンオリジナルキャラについての振り返り記事を書いていました。それもまだ途中なのですが、とりあえずそこは一旦保留しておきたいと思います。

……というのも、5年もの歳月によって育まれたオリジナルキャラをきちんと振り返るのは、存外に時間が掛かるものだと気づいたからです。実際、急いで記事を書き上げた結果、これまでにもいくつか間違いがありました(ライネさんの☆4は配布されている、カンナさんはメモリアルクエスト等で頻繁に会うことになる等)。

それよりも当面、語りたい事があります。

さしあたって今回からは、きらファンを通じて出会った作品たちについての思い出を語りたいと思っている次第です。

これこそ私的な意見満載ですが、共感いただけますと幸いです。

・はじめに

今回語るのは、「あんハピ♪」です!

あんハピ♪で初実装された☆5はなこ。進化前からへそ出しフォームで攻めてますね。

まずは簡単に漫画についての詳細を。

連載  :まんがタイムきららフォワード
連載時期:2013年~2019年
アニメ :2016年春
作者  :琴慈先生(「精霊さまの難儀な日常」ほか)
単行本 :全10巻(他アンソロあり)
ジャンル:学園・コメディー(非4コマ)

フォワードらしく非4コマで、日常系よりの作風です。シリアスな場面もありますが、それらの雰囲気は決して重苦しくはなく、手を出しやすい類の漫画でした。

わたしはきらファンでこの漫画に出会いました。そしてハマりました。即座に漫画を全巻購入し、アニメも観て、あんハピの連載終了後の連載である「精霊さまの難儀な日常」も定期購読し、読書する時はヒバリちゃんのメタルアートしおりを愛用しています

これは完全に自慢ですが、きらファンに実装されている「あんハピ♪」キャラは全員所持しています。もちろん相当課金しましたけどね。

そんな「あんハピ♪」についての出会いと魅力をこの場で語らせて下さい。

・きらファン実装

「あんハピ♪」の実装は2018年、「くるみインワンダーランド」の時でした。

このサブタイ、結構好き。

「夢見の水晶玉」初登場の回にして、同時に「がっこうぐらし!」のくるみちゃんの衝撃的な☆5参戦という事件があった、印象深いイベントです。


☆5くるみちゃん。イベントは常に緩い雰囲気があっただけに、この禍々しさは衝撃でした。

この回、はなこ初参戦でした。とはいえメインはくるみちゃんやめぐねえといった「がっこうぐらし!」勢だったので、はなこは主役というほどの活躍はしませんでした。当時は知らない作品からの参戦だったので、「随分前向きなキャラだなあ」としか思いませんでしたが……

・本格参戦

「あんハピ♪」勢が本格的に始動するのは同年、「ヒバリとりーさんと幸福の花」の時でした。

この後作品の枠を超えて仲良くする二人の馴れ初め回として印象的なイベントでした。

「くるみインワンダーランド」に続くシリアス系のストーリーで、ビターエンドでありながらも感動的な展開と爽やかな後味から、きらファンのイベントストーリーの中でも指折りの名作だと言われているとかいないとか


当時実装された☆5ヒバリちゃん(進化後)。優しそうな表情が似合う素敵なキャラでした。

当時から「がっこうぐらし!」が好きだったわたしはこのストーリーを楽しむと同時に、「あんハピ♪」に興味を持ち始めました

・「あんハピ♪」の魅力

こうして触れたこの作品は、非常に魅力的でした。その魅力について、ここでは三つほど挙げますね。

①主人公の特異な性質

サンリオコラボ時のはなこ。クロミちゃんとお揃いのゴスロリが非常に可愛いです。

彼女が「あんハピ♪」の主人公、花小泉杏ちゃんです。周囲からは"はなこ"と呼ばれているので、きらファンでの"杏"呼びは新鮮でした。
余談ですが、コミカライズ版では「ハナヤマタ」のなるが"はなこ"を本名だと勘違いしているのだとか。「あんハピ♪」本編でもヒバリちゃんが本名を失念するくらいですし、妥当ですよね。

さて彼女、非常に特殊な性格をしています。

まず、はなこは不幸体質です。作中でもそれが原因で不運な生徒を集めた天之御船学園の1年7組に入学しており、そのクラスの中でさえ圧倒的な運の悪さを度々見せています。
通学は毎日トラブルがある事を見越して早くに家を出て、それでも間に合わず遅刻になる。
待ち合わせには何着も替えの服を持っていき、それでも足りずに家に帰り、結果間に合わず
山に行けば熊と遭遇し、地割れに巻き込まれ、あまつさえ動物園では虎の檻に閉じ込められる
台風になったらピンポイントでモノが飛んでくるし、プールの授業中に雷が落ちてきて、しかも一人だけ排水溝に身体を取られて逃げられない
道を歩けば頭の上に枝が落ちるし、下手をすると校舎の屋上から貯水槽が落ちてくる
自動販売機を使えば必ず機械の故障で意図しない飲み物が出てくるし、食器を持ったそばから一瞬で折れる

作中で数えられた例だけでこの始末。正直言って日常生活もままならないほどの業を背負っていると言ってもいいでしょう。彼女には持って生まれた星の悪さを嘆く権利があると思います。

しかしはなこは嘆きません。それどころか、全編を通してこの上無くポジティブです。
落ち込んだり呆然とすることはあっても、それは誰かに何かを言われたり、何かでミスをしたりと、運そのものには関連しない事柄に対してのみで、それさえ引きずる様子は見せずに即座に立ち直るほどにまっすぐです。

不幸をものともしない前向きな性格……と言うと、非常に主人公っぽいですよね。きらら系のみならず、スポーツモノやバトルモノでもそういう不屈さを求められる事は多々あります。

ただ、はなこのそれは少し毛色が異なります

確かにはなこは前向きですが、不幸に耐えている様子は一切ありません
それどころか、はなこは口癖のようにこう言います。

「私はすっごくついてるよ!」

不幸に負けないとか、不幸に立ち向かうとか、そういう次元にすら彼女はいません。不幸を幸福だと捉えているわけです。

これは決して現実から逃避しているわけではありません。彼女は自分の身に起きた不幸をしっかりと目の当たりにし、その上で別の視点から見た幸福だけを喜んでいるのです。

どんな不幸が起きても、その結果別の観点で成長できたとか、その結果誰かが助かったとか、そういう見方をします。
そしてそれが自分自身の利にならない他人の幸福や利であったとしても、心の底から喜ぶことができる心の清らかさ……それこそがはなこの魅力です。

この性質は、第一話時点から既にはなこの中に根付いています。
橋から落ちそうな犬を見つけて助けようとし、その結果持ち前の不運から橋の下の川へ落下。入学初日であるにも拘わらずずぶ濡れになって、しかも助けた犬には噛みつかれる。

通常ならば泣きたくなるほどの不幸ですが、それでもはなこは笑います。自分がどんなに傷ついても、その結果犬が助かったから。

つまり作中当初から、はなこの精神は完成されていたという事になります。この事は10巻の巻末で琴慈先生ご本人が言及されており、いかに彼女がキャラクターとしての魅力に溢れているかがよく分かります。

そういうわけで花小泉杏。彼女の存在そのものが魅力の一つです。

ブライダルはなこ(進化後)。彼女には結婚という幸福が似合いますね。

②不幸を克服しない物語

「あんハピ♪」はタイトル通りアンハッピーな生徒が集められたクラスで幸せになるための物語ですが、作中で不幸を克服した人物は誰一人いません

例えばぼたん。

はなこ・ヒバリの親友ぼたん。きらファンでは大胆な露出が目立ちますね……

彼女は"不健康"という不幸を抱えており、非常に身体が弱いのが特徴です。

手を握られれば骨が折れ、階段を上るだけで過呼吸になる。
普通に歩くだけでも何度も休憩が必要で、当然走る事は出来ない。

はなことは違う意味でシンプルに日常生活を送る事が出来ない彼女ですが、結局彼女の病弱さが改善される事はありませんでした

では彼女は不幸なままなのでしょうか。

否、そうではありません。

確かにぼたんは不健康なままですが、天之御船学園に入学する事ではなこやヒバリちゃんと出会い、二人との交流により自分自身を鍛える向上心を得ます。砕けやすいガラスを自称する彼女が防弾ガラスを目指すようになったのは、傷つく事を厭わずに一緒にいてくれる二人との仲の賜物に他なりません。

ぼたんにとってははなこ・ヒバリちゃんとの交流が一種の幸福をもたらしたという解釈は、決してこじつけではないでしょう。

ぼたんに限らず、他のキャラも不幸を背負ったままです。
しかしそれでも尚幸福を見つけ、あるいは幸福への道を見つけ、歩き出します。
この物語は、この上無くハッピーエンドだったと言えましょう。

③他者への支援

各々が幸福を求めるために尽力する「あんハピ♪」ですが、もう一つのテーマとして挙げられるのが「他者への支援」です。

例として、椿ちゃんを挙げてみましょう。

☆5椿ちゃん。きらファン最後の実装キャラとして、重要な立ち位置です。

彼女は対人関係に問題を抱えており、それが不幸としてのしかかっていました。元々持っていたコンプレックスや過去の経験から、当初は授業への参加はおろか教室に入る事さえままならなかったのですが……

そんな彼女の心を解いたのは、はなこでした。

椿ちゃんの幸福ははなこ無しでは成し得ませんでした。これは対人関係という問題が一人では完結しない類のものであるためではあるのですが、一人では解決できないという点は他の全員に共通します。

ネタバレばっかりになりそうなので敢えて詳しい言及は避けますが、どの人物も必ず別の人物の支援・協力を受けて幸福を掴み取ります。

この物語は幸福を追求すると同時に、登場人物の交流とそれによる成長を描いたものでもあるわけです。成長する者、それを導く者、そして広がる交流。

可愛いキャラと明るいストーリーで描かれた人間模様、といった総評になるでしょうか。つまり、すごく面白いという事です。

・総評

というわけで、「あんハピ♪」の魅力……というか個人的に好きな要素をちょっとばかり語らせていただきました。

こんな面白い漫画に出会う事ができてよかった。出会いをくれたきらファンに感謝します。

最後に、「あんハピ♪」で一番好きな☆5を貼ってこの記事を終わります。
次回も頑張ります。また、いつでも来てくださいね。

バレンタインヒビキ。口元に気の強さが表れていて大好きな一枚です。

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