6月19日は朗読の日
ろう(6)どく(10+9=19)の語呂合わせによる記念日だそうです。
語呂合わせに足し算を内包するとは、意外とバリエーションが豊富なものです。
さて、日本では朗読を芸術とみなし、朗読会やコンクールをはじめとするイベントが開催するほどに至っているそうです。
この朗読の日はまさにそのイベント開催日。例年様々な場所で朗読を体感できるようです。
が、今年に限っては例によって事情が違うようです。「日本朗読文化協会」が直々に朗読の日の中止を発表したという事で、2020年の6月19日は朗読の日ではなくなってしまいました。
とはいえ概念的な記念日である事に変わりはありません。朗読なら動画で挙がっているものを聞くなど、家でもその魅力に触れる事が可能なので、興味があればやってみるのも面白いかと思います。
さて、朗読で思い出した特殊なメディアがあります。
西尾維新の小説「刀語」です。2007年の1月に1巻が発刊され、その後12月まで12か月連続刊行という極めて異常な形態で収録されました。
その後2010年にアニメ化、月に一度の一時間単位の放送を12か月連続で行うという、これまた特殊極まりない形態で展開されていました。
SF要素を多分に含んだ時代劇という事で、非常に面白い物語です。内容の方はまた別の機会に語りたいと思います。
さてこの小説、アニメ化の際のBDの特典にて「第零話」と銘打ったCDが配布されています。その特典は文字媒体でも映像媒体でもなく、音声媒体、しかもドラマCDの類と異なり、章ごとにアニメ本編に出演された声優さんが一人ずつ朗読を務める「朗読CD」となっているようです。
BD特典で朗読CDが付いているというのは、おそらく相当珍しい部類なのではないでしょうか。少なくともわたしは聞いた事がありません。
そしてこの朗読なのですが……すごいです。朗読は芸術という意味を知りました。声優さんは喋るプロだと再認識させられました。
朗読とはただ文字の音声化という事ではなく、声のトーンや感情の乗せ方などで聞き手に言葉の意味以上の情報を与えるという、高度な行いです。奥が深いと思いました。
そういうわけで明日は朗読の日……ではないようですが、例年は朗読の日。いい機会だと思って朗読の音声をネットで拾ってみてはいかがでしょうか。