感想「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪186(前編)」
わたモテ最新話、更新です!!!!!!!
ようやく今年が始まったような気がします。待ちわびた最新話、早速語って参ります!
・前回の感想
感想記事をリンクします。
以下、最新話のネタバレ注意!
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喪186 モテないしプレゼンする(前編)
今回の舞台は学校のようです。
・映画のアイデア
二学期が始まってしばらく経ちますし、そろそろ文化祭が近いのでしょう。段々と話が具体的になってきました。ネモと作戦会議のようです。
何気なく近くを陣取るゆりはこれ、会話に入ってるという認識になるのでしょうか。話の流れを追う限り、単にもこっちから先んじて情報を得た事に対してネモに自慢しているだけのように見えてなりません。こういう極度に子どもっぽいとこ、結構好きです。
「私はやりたくないけど悪くないと思う」
このセリフはどういう感情で言ってるのでしょう。矛盾してないようで矛盾しているような……単純に「客観的に見て楽しそうだけど、話に噛むのは嫌」というだけでしょうか。消極的なゆりらしい意見です。
ともあれ、アイデアの内容そのものはゆりネモともに好評のようですが……
・ネモから説明してくんない
「こういうのって内容以前に誰の口から言うかによるじゃん」
……
もこっちはこれ、逃げ打ってるだけですね。言ってることはもっともらしいですが、要するに「代わりに発案してくれ」って事ですからね。コミュニケーション能力に乏しいもこっちが壇上でクラスメイト全体に向けて発言をするなんて芸当、気が進むわけもありません。その点慣れていそうなネモに委ねてしまいたくなるのも分かります。
でもそういう事なら、もう少し素直に言うべきでした。ネモは現在クラス内上位カーストにいる元陰キャとして、その辺りの感覚には敏感です。ましてネモはもこっちに対して、少なからず同族意識を求めています。そのもこっちが自分から線引きをして「私とお前の立ち位置は違う」という旨の発言をする事を良しとするわけがありません。
いつもより少しだけ長いネモのセリフの「……」という溜めから、そんなもこっちに対する静かな熱情が読み取れます。意外と地雷が多いネモ、好きです。
・どん引き…
……
伊藤さんなに反応してんの……?
全く脈絡のない場面でもその単語に反応する辺り、伊藤さんはプロですね。何のプロなのかさっぱり分かりませんが。
しかし伊藤さんと小宮山さん、もこっちの隣になったからか、随分目立ちますね。それでいて目立ったセリフがほとんど無いのも、また目を惹きます。
特に小宮山さん。前回から結構な頻度でもこっちの近くにいるのに、それに対してほとんど反応していません。今回に関しては意味深に視線を送っていますが……すごく気になります。弱気な姿勢のもこっちに対して呆れているのか共感しているのか、そんな事よりロッテの事でも考えているのか……意外とポーカーフェイスで素敵です。そんな無表情が、伊藤さんを惑わせたんですね。
・プレゼンの予行演習
……
ひえっ……
2年間のうちに磨き抜かれたネモのコミュ力と行動力の結果、集まった頼もしい面々がもこっちの眼前に……
これはプレッシャーありますね。もこっち本人には直前まで何も言わないで参加させ、逃げを許さないというスパルタっぷり……やっぱネモって、エロ方面以外は滅法強いですね。皆からの視線に呆然とするもこっち、可愛い。
しかし集まった面子は、なかなか興味深いですね。集めたのがネモというのがミソですね。
親友の岡田さんや友人の加藤さんはともかくとして、前のシーンで話を聞いていたゆりに、顔の広いまこっち。
そして小宮山さんと伊藤さん。
この二人はすごく異質です。ネモセレクションだから尚の事です。
ネモと小宮山さんおよび伊藤さんは、特筆すべき接点が無いはずです。今回のゆり同様、前のシーンで話を聞いていたから声をかけやすかったのはあるでしょうが……なんだかネモのチョイスにしては不思議な二人ですね。
その他もこっちと仲が良い吉田さんや二木さんがいないのは、同様にネモセレクションであるからでしょう。
・いつ始めるの?
……
セレクションとか一切関係無く来ましたね……
呼ぼうが呼ぶまいが、クラスの出し物として関係があろうがなかろうが登場するうっちー、大好きです。前々回の席替えの時も関係無いのにいましたし……やっぱうっちーはストーカーやってる時が一番輝いていますね。
・人前で言うとなると難しい
クラスメイト全体……というわけではなくとも、やっぱり緊張はしますよね。場合によっては、見知った顔ばかりだからこそ緊張するという事もあるでしょうし……やっぱりもこっちには荷が重いのでは?
もこっち自身も早々に「やっぱりネモが……」と逃げ腰ですし。
でもその意見だけは一切通りませんね。一応セリフとして確認出来る範囲では「ネモに任せる」というもこっちの意見に対して、ネモは肯定も否定もしていません。しかしだからこそ、「絶対に受け入れない」という強い意思を感じます。ネモの強引な性格を考えると、ちょっと面白いですね。
さて、ここで岡田さんからツッコミが。もこっちに対して過剰に肯定的な加藤さんや八方美人のまこっちからとは異なるスタンスの、貴重な対抗意見をくれました。普段は影が薄い岡田さんですが、誰が相手でもはっきり物事を言うその姿勢、とっても素敵です。
さすがにうっちーに対しては何も言いませんでしたが。
うっちーは堂々としているから、なかなかツッコミ辛いですよね。うっちーに限らず、「お前なんでいんの?」なんてそうそう言えませんよね。よっぽど苛ついている時か、相手が相応にうざったい場合でもない限り。
そんな皆の心情など知る由もないうっちー。「黒木監督のK級映画…」とかわけの分かんない空想を展開する自由っぷり……やっぱうっちーはこうでないといけません。最高です。
・内容
さて、本題です。
もこっちのアイデアが3ページに渡って、拙いセリフとともに展開されます。
作成する映画そのものの時間は5分ほどで、残りはそれを巡っての人工的なアクシデントを描いた生放送ドキュメンタリーという、奇抜かつ攻めた内容。なるほどもこっちが考えそうな斜め上の発想だと言えましょう。
このアイデアの中で気になったのは、もこっちとネモの様子。説明中の場面で何度も登場する、二人の共通項とも言えるジャンルの言葉。
「アニメやラノベ」
「青春」
「アニメみたいな」
なるほどこれはネモが好きそうで、ゆりは苦手そうですね。そしてもこっちが憧れた青春っぽい。
オーディエンスの反応も概ね上々です。ただひたすら奇声を発するうっちーと、性懲りもなく情報の早期獲得を自慢するゆりは置いておくとして……
一人を除いて……
・一ついいか?
……
小宮山さん……!
小宮山さんじゃないですか……!
全員の注目を集めながら、もこっちと違い涼しそうな表情で淡々と対抗意見を連ねる小宮山さん……いいですね!
そして小宮山さんの言う事も、すごく正しいと思います。
「本番はグダグダになる」
「内輪ネタになる」
非常に良い指摘です。
アクシデントやトラブルは、本来起こってはいけないイレギュラーな事態なわけで、それを人工的に起こすとなると、問題は山積みです。結局のところアドリブ力が試される事になるでしょうし、その結果ドキュメンタリー部分が面白くなるかどうかは、運次第な部分が強いでしょう。
・それも青春
……
…………
……………………
いやあ……もう言葉も無いですよ。
あの失敗ばかりの人生だったもこっちが、冷や汗交じりに失敗も含めて青春と受け入れるなんて……言葉に出来ない感動が伝わってきます。そしてこういう開き直った態度のもこっち、すごくかっこいいです。
それに対する小宮山さんの反応も最高です。かっこいいセリフのもこっちに対して一コマも引かずにぐいぐい攻める。そんな小宮山さんに対して、まるで二人だけの空間にいるかのような遠慮の無い口調と態度で無茶振りを強いるもこっち……
これはうっちーも歯を剥き出しにして挙動不審にもなります。第三者から見た二人のやり取りは、完全に二人の間だけの空気感の賜物ですからね。二人以外の誰も知らない彼女らの一面が垣間見られたわけですから。
・メガネは誰なの!?
うっちーはこういう事言う。
そしてそんなうっちーに対して冷や汗一つ書かずに「こっちのセリフ」と返す小宮山さん、流石です。ネモも岡田さんも遠慮して言わなかった一言をいとも簡単に発言する、そこにシビれる! 憧れるゥ!
・気になるところ
最後に皆がプレゼンに対して評価をしてくれます。
全体的に声が小さいという評価ですね。もこっちらしい。
やたら辛辣なゆりはまあ平常運転として……
加藤さんはおさわりですか? 身長差ともこっちの表情も合わせて、なんだかちょっと危ない絵面で笑えます。
うっちーは言わずもがな。
伊藤さんはめっちゃ適当ですね。まあこの中でも特にもこっちと絡みがありませんし……そんなものですよね。
……
…………
……………………
あれ、まこっちは?
絡みが無いと言えば、まこっちも大概もこっちと絡みが少ないんですよね。友達付き合いとしては長いはずなのですが、いかんせん二人きりになる場面が少な過ぎて……不憫です。
総評
今回は前後編の前編という事で、オチはありません。ゆえにまだ全てを騙るには至らないのですが……今回は非常に面白い回だと思います。
うっちーは爆発してますし、ゆりや加藤さんの個性が強く描写されていますし、何よりもこっちと小宮山さんとの絡みが最高でした。そういえば今日は「ライバルが手を結ぶ日」……なるほど。
あんまり総評になってませんが……つまりはすごく面白かったです。
喪186(前編)の満足度:100/100
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