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感想「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪184(前編)」

わたモテ更新日です。

今日も語って行きましょう。

・前回の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新話のネタバレ注意!

モテないし学校が始まった(前編)

最近前後編のお話が多いですね。前後編の前編はいつも唐突に終わってしまうので、普段より物足りないのが残念なところです。でも前後編合わせるといつもきっちりオチがついているので、ギャグ漫画としてはそれで正解なのでしょう。そろそろ単行本の最新刊が読みたい頃です。

さてタイトル通り、学校が始まりました。どうやらきーちゃんの再来は無かった模様。まあゴールデンウィーク時に「夏は来ない」って言ってましたしね。

・扉絵

登校風景ですね。宮崎さん、麗奈、風夏+もこっちという組み合わせは、いずれも同じ電車組ですね。

まるで風夏が主役かのようなこの立ち位置は……今回のお話を読めば納得というものです。今回はまさに風夏回……読みごたえは抜群です。

・偶像

サブタイがもう面白い。

二コマ目に風夏が登場した時点でサブタイの意味が繋がるという、スピーディーな展開にもう笑いが止まりません。開始二コマで笑わせてくるとは、さすがはわたモテ。

さて、風夏に声を掛けられたのは宮崎さん。うっちー率いる仲良しグループの中でも、最近特に個別での登場が増えてきた宮崎さんは、どうやら風夏に声を掛けられて少々戸惑っているようです。

別に風夏が変態だからというわけではないようで。

そんな中、もこっちが登場。宮崎さんとの話をそっちのけにしてもこっちに視線を向ける風夏を見るに、彼女がいかにもこっちを意識しているのかがよく分かります。

ちょっと気になったのは、ここでもこっちの登場に「よぉ」と声をかける麗奈。相変わらず怖そうな風体なのはとりあえず置いておくとして、彼女の声掛けには妙な気安さを感じます。もこっちも麗奈の声掛けにさして驚いたり戸惑ったりする様子も見せません。

麗奈とはゲーセンで遊んだり、夏休みに一緒にドライブに行った仲ですし、3年生になってもこっちと急接近した人物の一人です。もこっちも彼女の事を友人の一人と認識していてもおかしくない頃だと言えましょう。

であればこの声掛けは、友人としての挨拶。これから通学のたびに麗奈ともこっちが接触するとなると……なかなか面白そうです。麗奈株、急上昇中です。

でも今江先輩にした所業だけは忘れていないのでそのつもりで。

……

つい個人的な感情が乗ってしまいました。反省します。

さてもこっちに目をつけた風夏。さっそく声を掛けに行きます。もこっち登場の次のコマですぐ隣に……というのはうっちー味を感じますね。風夏の思考ももこっちに侵食されつつあるみたいですし、いよいよ本格的にうっちー化しそうな風夏の明日は一体どっちにあるのでしょう……

風夏はそんな風にもこっちを意識してばかりですが、当のもこっちは……

「低能ゲスブタゴリラだ」

……

…………

……………………

いや、こんなん笑わないわけないじゃないですか。

相も変わらずもこっちの言葉選びのセンスが秀逸すぎてお腹が痛いです。パワーワードというのは、まさにこういうのの事を言うのでしょうね。またTwitterが暖かくなりそうです。

もこっちって基本的に、初対面ないしはあまり親しくない相手にはキョドるんですよね。昔からのクセであるそれは未だ治っておらず、風夏とほぼ同時期に知り合った美保さんに対しては、未だキョドっています。なんなら2年生の頃からの仲である加藤さん相手ですらちょっとキョドってますしね。キョドりはもこっちの相手との距離感を表しているといってもいいかもしれません。

そんなもこっち、風夏相手には全くキョドりません。

これはもこっちが、風夏の事を下に見ているからでしょう。

思えばもこっちがキョドるのは、加藤さんや美保がカースト上位グループで近寄りがたいくらい上だと認識しているからでしょう。当初ゆりや吉田さん相手にキョドっていたのが収まったのも、彼女らが不愛想だったりヤンキーだったりと、明確にもこっちが上手に出られる短所があったからでしょう。

特に顕著なのが、岡田さんの例。典型的な気が強いタイプで、苦手としているタイプの岡田さん相手にもこっちがキョドらなくなったタイミングは、遠足の時、ネモの声優問題の際に岡田さんがその方面での無知を曝け出したから。知識でマウントを取る事によって、もこっちはキョドらなくなったというわけです。今では岡田さんとも普通に喋れます。素晴らしいですよね。

風夏はカースト上位勢ですが、変態で頭が悪い……と、もこっちが見下せる要素盛りだくさんです。小宮山さんとゆうちゃんの悪いところが合わさったみたいな性質の持ち主ですし、親しみやすさもあるのでしょう。

っていうかそう考えると風夏、相当やべー奴ですね。初登場からこっち、小宮山さん以上の速度で変態堕ちしたその速度は、わたしの中ではもはや伝説です。

でもだからこそ、魅力的です。つまるところ、小宮山さんとゆうちゃんの要素を持っているという事なので、ある意味誰よりももこっちと仲良くなれる素質の持ち主だと言い換えてもいいわけですからね。

風夏……すごくいいキャラです。

さて風夏、話の相手を宮崎さんに戻します。どうでもいいですが、一連の風夏の言動は宮崎さんの目にはどう映っているのでしょうか。突然話を切り上げてもこっちの元に向かう辺り、かなりもこっちに執着している様が見えると思うのですが……

そんな事は気にしていない様子で、宮崎さんは風夏の有名さについて語ります。なるほどさすがはカースト上位。美人でスポーツが出来るとなれば、男女ともに人気があるのも納得というものです。

そして新情報。バスケ部のキャプテンと付き合っていたというお話。

ほう。

風夏も彼氏持ち(だった)キャラという事になるわけですか。

けれどここでの風夏の発言「一緒にいたけど付き合ってたのはみ……」という意味深なセリフ。考えられるのはいくつかありますが……

①付き合ってたのは三日間だけだった

②付き合ってたのは美保だった

こんなところでしょう。どっちにしろ噂負けです。でもそれをひた隠しにせず素直に語ろうとする辺り、自己顕示欲というものが無い爽やかさを感じますね。すぐ見栄を張ろうとするもこっちとは明確な違いです。

さて、ここからです。

もこっち、すごい顔してますね。

ここ最近、モテたい欲は影を潜めていたようですが……さすがに変態極まりない風夏からそんな色恋沙汰を聞いてしまうと、心中穏やかではないのでしょう。

で、風夏。

私にはない感情だがモテる女に嫉妬する女がいるって聞く」

わざわざこんな枕詞を付け足すあたり、嫌みったらしいですね。でも言葉にしていないので悪いとは言えませんし、風夏に関しては本当にそう思っている可能性もありそうですしね。度を越した天然ボケであるがゆえに、どこまでが冗談か分からないこの感じ。大好きです。

ここで風夏が逆襲に出ます。以前からもこっちにはばかにされまくっていますし、挽回のチャンスを狙っていたのでしょう。悔しがるもこっちに対してここぞとばかりに口撃を仕掛けます。

相手が悪いですが。

「佐々木さんって男の子と遊ぶ時ラウンド〇ン一択っぽいよね?」

いや、どんな挑発やねん!

風夏の反応も含めてアホほど笑いました。一体どこのネットスラングを拾ってきたのかと疑うほどに具体的な挑発が微妙に刺さってなくて笑う他ありません。

そんなもこっちの攻勢も、風夏の一言で止まります。

「私は処女じゃないぞ」

……

…………

……………………

電車の中なんですよねえ。

風夏は良くも悪くも全然周りの目を気にしませんね。だからこそ嫌みっぽさが無いから取っつきやすいという人格的なメリットもありますが、もこっちに乗せられたとはいえ暴走が酷い。こんなん小宮山さんでさえドン引きしますわ。

本日の下ネタですね、これは。

静かにドン引きしている宮崎さんがちょっと不憫でした。

・環境

お次はキバ子。こちらはバスみたいですね。同乗者は二木さん、委員長、夏帆の三人ですね。初めから立っている二木さんは画面の賑やかしとして可愛いだけの存在なので放っておくとして、委員長が映るのは意外です。

ここで彼女が存在しているのは、単に「キバ子と同じバス通学である」という設定上の関係だけではなく、この回における役割の一つを担っているように感じます。

お年寄りが乗ってきて、席が埋まっている。譲るか否かという葛藤が生まれるベタなシーンですが……

キバ子の葛藤がだいぶ別ベクトルで驚きました。

キバ子……随分とまこっちに依存していますね。3年生に進学した当初の態度を考えると、信じられないほどの浸かりっぷりです。

でもこの関係、ちょっと単なる友人関係とは違うような……

キバ子はまこっちに何を求めているんですかね?

でもこれは見逃せない点です。

今まで悪性の塊のような存在だったキバ子が、下心ありとはいえ善行をしようかと葛藤するというのは、極めて重大な事実だと思います。彼女にも善行を働くという常識が存在していたのです。これは成長……なのでしょうか。

でもこの場にまこっちはいません。だから譲らない。論理的です。

結局譲ったのは夏帆。その間委員長は一言も発さずただ座っています。視線はお年寄りの方を向いていますが。

お年寄りの存在には気が付いたけれど、能動的に席を譲ろうとは思わない。でもあちらからアプローチを仕掛けてきたら快く席を譲ろうという気くらいはある……委員長の視線からはそんな感情があったりなかったりしそうです。

委員長って、良くも悪くも普通なんですよね。キバ子ほど悪質ではないけれど、人並みに保身に走ったり他人を見下したりする。普通だからこそ、普通ではないもこっちとはほとんど関わらない立ち位置にいる、普通の人。そんな印象です。

そんな彼女は今回、優しい夏帆と優しくないキバ子の対比を強めるために中間の存在として投入されたのだと思います。ただそこにいるだけという意味では二木さんと同様ですが、そういう役割があると思うと、二木さんとは全く別の存在に見えてきます。

まあ、深読みしすぎかもしれませんが。

で、キバ子。夏帆を見てまた無いものねだりをする。

主体性ないの?

いや、この空虚さこそキバ子に相応しい気もしてきました。

・2学期デビュー

伊藤さん……

おしゃれに磨きがかかったと表現するのはあまりに残酷な加藤さんプロデュース。またしてもネモの腹筋が鍛えられそうで何よりです。

どうでもいいですが、伊藤さんの心の声はなんだか集中線の集まりに見えてきますね。不思議。

でもこの加藤さんプロデュースの伊藤さん、もこっちの時ほどひどくはないですよね。意外とサマになっているような気がします。元の伊藤さんが地味な顔つきだから、過剰装飾で丁度いいくらいなのでしょうか。

でも小宮山さんは反応に困りそうですね。小宮山さん第一主義の伊藤さんとしては、どう動くか楽しみです。

総評

久しぶりのオムニバス形式回ですが、滅茶苦茶濃いですね。たった7ページの内容とは思えませんでした。インパクトも強く、まさにわたモテといった回でした。

喪184の満足度:100/100

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