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感想「破壊神マグちゃん 2巻」

今月4日、少年ジャンプ連載の漫画「破壊神マグちゃん」の最新刊が発売されました。ちょっとだけ語りたいと思います。

・漫画紹介

紹介記事をリンクします。

以下、最新刊のネタバレ注意!

・第8話 灼熱の決闘

暑さでどろどろに溶けたマグちゃんが可愛い回でした。

サービス精神溢れる流々の提案に珍しく不満そうなマグちゃんに対して、白けるでも怒るでもなくさらに趣向を凝らすという流々の、ちょっと子どもっぽい負けず嫌いな感じ、好きです。そんな流々が帰って来るのを楽しみに待つマグちゃんがまた可愛い。

それと世界観ガチの人、イズマくん二回目の登場ですね。日常系の漫画にガチな人が出てくるとどうなるかを体現してくれたキャラで、天然な苦労人という風なイメージでしたが……

今回で天然なギャグキャラのポジションを確立しましたね。基本的に不死身な邪神達には現状、何の脅威にもなっていませんし、流々に対しては好意的なので、結局この世界観に則したキャラになってます。いい賑やかしですね。

・第9話 海原を統べるもの

ここぞとばかりにイキリ散らすマグちゃんが可愛い回でした。

思春期ゆえの錬くんのお誘いで海回……と思いきや釣り回です。いや、まあ海回である事に間違いはないのですが。基本的にアグレッシブかつ食に貪欲な流々、好きです。

マグちゃんと二人きりの時は基本的に常にツッコミ役の流々ですが、錬くんといると相対的にボケに傾きますね。今回のはそういうの関係無しな素質が見えましたが。釣り竿を持った際の、「僕とロボコ」のまどかちゃんみたいな豹変っぷり……嫌いじゃないです。

しかし錬のお姉さんといい今回の釣り船のおじさんといい、マグちゃんという、明らかに異形の存在に対してほとんど疑問を持たないの笑えますね。初見の流々や錬はしっかり疑問を持っていた面なのに……この世界の大人って肝が据わってるというか適当というか……もしかして邪神ではないにしても、異形の存在がありふれている世界観なんですかね。大人になったらそういうのに触れる機会が増えて、あまり気にしなくなる……とか。そんな深読みする漫画じゃないとも思いますけれど。

あとナプタくん、完全にギャグキャラに成り下がった情けない邪神、可愛くないけど好きです。釣り上げられた時の「ナプタァァァク」がめっちゃツボでした。せっかく権能が使えるようになったのに、流々や錬といった人間に行使するより先に、目先の勝利に囚われるアホっぷり……可愛くはないですが愛らしいですね。愛すべきバカといった風なキャラ、良いと思います。

……このサメ、ナプタくんの下僕として今後登場するんですかね?

・第10話 ナプタークの逆襲

お腹いっぱいで横になるマグちゃんが可愛い回でした。

さて今回は、錬くん家が舞台です。

姉弟仲が良さそうで何よりです。お姉さん、錬くんが思春期である事を加味した上で手玉に取ってるのが良いです。姉にすら恋心を見破られる錬くん……まあ初見でマグちゃんにバレてたくらいですし、分かりやすいんでしょうね。

お姉さん……燐さん、クールでいいキャラですね。流々ちゃんを見守る世話焼きキャラってとこですか。優しさに溢れた「破壊神マグちゃん」世界にぴったりハマる良キャラだと思います。浄化されそうです。

マグちゃんの事「マグ」って呼んでるのもなんか新鮮ですね。なんとなく「子ども」や「弟、妹」のような扱いをしている流々と違って、本当にペットみたいな見方をしているの、大人っぽい距離感で素敵です。

あと席を外す流々がマグちゃんに対して「待っててね」って言うの、なんか好きです。マグちゃんの尊大な返事も含めて好きです。なんか、二人の間の独特なコミュニケーションが確立しているのが垣間見えるというか……非常に良いです。

さて、今回の主題はマグちゃんと、錬くん家に住み着いたナプタくんとの戦いですが……そんなんどうでもよくなるくらい分体のマグちゃんが可愛いです。元々サイズが小さめなマグちゃんですが、さらに小さくなったマグちゃんはどうしてこんなに可愛いのでしょう。ちまちましている様が最高にキュートです。

紆余曲折の果てに敗北したナプタくん、最終的に何故かバイトに。どんどん俗っぽくなっていく邪神の姿を見るのは楽しいですね。

・第11話 悪童 尾瀬唯歌

机の中にぎゅむっと入ったマグちゃんが可愛い回でした。

……さてこの回、この漫画史上最大の問題児が登場します。

学校が始まって、流々の友人として登場した唯歌ちゃんですが……妙に悪意が強いキャラです。基本的に他人を慮る能力に長けている優しいキャラが多いこの漫画ですが、唯歌ちゃんはそうではありません。どころか、他人の気持ちになって考えるという事を全く欠いた、未熟な人物です。作中でもその評価は一貫しており、彼女が流々の友人以外からろくに相手にされていないという悲しい事実が明らかになります。まさに悪童と呼ぶに相応しいと言えましょう。

マグちゃんが大人しい事をいいことに執拗に煽ったり、悪戯を繰り返したりと、なかなかに悪辣な行為を繰り返し、マグちゃんと敵対します。

最終的にピンチになって、マグちゃんに助けられて仲直り……と、少年ジャンプらしい展開です。

ですが、唯歌ちゃんは決して改心したわけではありません。マグちゃんへの一連の意地悪を悔い改め、謝罪したわけではありません。

それでも表面上丸く収まっているように見えるのは、単に唯歌ちゃんがマグちゃんを認め、仲良くなったからです。唯歌ちゃん自身が成長したわけではなく、本人は相変わらず自分の行いの何が悪いのか理解していないどころか、「悪いという事」さえ分かっていない現状です。

とりあえずアンタッチャブルなキャラクターという事です。いずれ成長する日が来るのかもしれませんが、とりあえずその認識で良いのでしょう。何をしでかすか分からないという点では、楽しみなキャラです。

・第12話 探究者 小深山桔梗

ひっぱりダコなマグちゃんが可愛い回でした。

さて、前回同様流々の友人回です。唯歌ちゃんともう一人の友達、キョーちゃんですね。前回は大人しめの性格で唯歌ちゃんに振り回されっぱなしなイメージがつよかったキョーちゃんでした。でも実際は違いましたね。個性という面では唯歌ちゃん以上に厄介な人物です。

度を越した隠れオカルトマニア……ある意味マグちゃんの想像する信徒に最も近い人物ですが……しっかり崇めつつも扱いそのものが実験動物と同様なのが、なんだかサイコ感に溢れています。

どうでもいい話ですが、キョーちゃんがマグちゃんに興味を持っていると知った時の流々のセリフ……「キョーちゃんって動物好きだったんだね」って、絶妙にずれた風なのが面白いです。流々にとってのマグちゃんは動物カテゴリなんですね。

さて、キョーちゃんの所属するオカルト研究会存続の危機に、仲間達が立ち上がります。なんだか青春漫画みたいですねえ。特に別クラスの錬くん。本当にこの人の下心ありありな言動、面白いです。

そして再度登場する「宇宙人藤沢」。通常形態の時は何とも思わない大人達が、この形態のマグちゃんは真っ当にキモがるの面白いです。もしかして、可愛いかどうかで判断してやしませんかね。

・第13話 『摂理』のウーラネス

クッキー食べてくつろいでいるマグちゃんが可愛い回でした。

マグちゃん、ナプタくんに続く三人目の邪神、ウーラネスことウネさんの登場回です。

……

…………

……………………

ウネさん、可愛くない?

ナプタくんの例があるのであまり期待していませんでしたが、ウネさんめっちゃ可愛いですね。クリオネっぽい可愛らしいフォルムからトリックスター染みた飄々とした俗っぽいお母さん系の邪神……

属性が多い!

属性は多いほどいい!

なので問題はないですね。

しかしこの人、前二柱と比べて随分簡単に権能を扱いますね。栄養に困っていないのでしょうか。片や貧乏少女の居候、片や100体の扶養家族を抱えた発行のバイト……聖騎士団なる謎の組織に囚われている身とはかなり立場が異なるでしょうし、強キャラっぽいですね。

あまりの強キャラっぷりに、普段フレンドリーな流々も敬語です。なんだかあぎりさんに対して敬語を使い続けるやすなみたいな力関係を感じます。

さてイズマくん、まさかの流々相手にKOされるという体たらく。真面目なキャラなんですけどね。

で、そんな様子を見て心に混沌を生む錬くんでオチ……綺麗な終わりでした。錬くん単独で出ておけばオチがつくの、なんかずるいです。

・第14話 学び舎に響く混沌の呼び声

隠密形態のマグちゃんが可愛い回でした。

ナプタくんも揃って、邪神三体の回でした。これまで出てきた主要キャラ全員が登場するオールスター回……豪華です。あ。イズマくんは出てませんが。

制服コスプレのウネさん可愛いです。お金で買収されたり、やっぱり俗っぽい。

ナプタくんは相変わらずマグちゃんと敵対する関係ですが、今回は結構いいとこまで行ってましたね。わりとえげつないタイプの能力者ですし、人間を操るのに抵抗が全く無さそうなのもちょっと怖いところですが……まあナプタくんですし無用な心配ですね。

唯歌ちゃんは本当にわけわかんないですね。テストで偽名って、一体どういう意図があったんでしょう。いっそのこと不気味ですらあります。

放送室を占拠した罪で、最終的に流々ちゃんに罰される邪神三人が可愛いです。ウネさん相手でもしっかり平等に罰を与える流々、素敵です。

・第15話 血濡れし漆黒の猟犬

犬が欲しくてわがままを言うマグちゃんが可愛い回でした。

いや、今回マグちゃんだけじゃなくて、流々も子犬も可愛い回でした。

今回可愛いポイントだらけなので、全部列挙します。

①子犬を背負って帰宅するマグちゃん可愛い

②子犬の身体を拭くマグちゃん可愛い

③親目線でマグちゃんを説得しようとする流々可愛い

④マグちゃんと子犬の写真を撮りまくる流々可愛い

⑤子犬と喋るマグちゃん可愛い

⑥一緒に眠る三人可愛い

⑦公園でチヌと戯れるマグちゃん可愛い

⑧はめつのまいをするチヌ可愛い

ちょっとキリがなくなりそうなのでこのくらいにします。

トニカクカワイイ回でした。

この漫画って、マグちゃんの成長物語でもあるんですね。良いです。

・第16話 少女の眠る家

小っちゃいマグちゃんが床を拭く姿が可愛い回でした。

流々が風邪を引く回でした。

悪童の唯歌ちゃんも、オカルト狂いのキョーちゃんも、邪神と敵対するイズマくんも、トリックスターなウネさんも、たった一日風邪で寝込んだだけの流々ちゃんを心配していろいろ尽くしてくれるという、すごく優しい回です。

その間、流々が「母親」に対して言及しました。

流々は現在一人暮らしです。母親がどこにいったのかという情報は、確か確定していなかったはずです。ですが少なくとも、流々自身は母親に会いたがっているというのが分かりました。マグちゃんに対する母親のようなムーブも、その表れだと思うと……なかなか切ないです。いずれその辺りの言及が成されるのでしょう。楽しみです。

総評

可愛さが詰まった漫画です。こんなに可愛い漫画、次も買うしかありませんね。

2巻の満足度:97/100

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