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感想「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪186(後半)」

本日はわたモテ更新日です。

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予想はしていましたが……今回はなかなかパンチが効いています。語らずにはいられないので、語ります。

・前回の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新話のネタバレ注意!

喪186 モテないしプレゼンする(後編)

時間軸は前回の直後からスタートですね。大人数で帰路につく絵面はなかなか珍しいです。

そういえば小宮山さんはバス通学でした。そのため早々に離脱するのですが……

・琴いないともてあます……

伊藤さん……

伊藤さんはゆりに近い性格ですよね。内向的だけど話しかけられたりコミュニケーションを求められたらそこそこきちんと対応出来て、でも根本的な部分ではあまり不特定多数の他人と仲良くする気が無くて、特定の人物に強く執着する。

羅列すると結構似てますね。ゆりと違ってなんとなく変態っぽさが溢れていますが。

そんな伊藤さんに絡むのは、同じくもこっちに異常な執着を見せるうっちー。前回の小宮山さんのもこっちに対する親友ムーブを見て、小宮山さんと仲の良い伊藤さんに探りを入れに掛かったわけですか。

淡々とぐいぐい距離を詰めてくるうっちー、強くて好きです。この強引さと遠慮の無さが憎めなくて、うっちーにも人が集まるのでしょう。そう考えると、すごく魅力的なキャラです。

「高校時代の琴なら色々知ってるけど」

「それはまぁ…」

ここ、めっちゃ好きです。うっちーも伊藤さんも、話し相手であるお互いの都合を全く考慮してない感がすごく出てて、笑えます。

・あだ名ある?

考える事はもこっちの事ばかりでも、話し相手の都合を無視していても、相手をきちんと認識して強引ながらも距離を詰めようとするうっちー、本当に好きです。

伊藤さんに勝手にあだ名を付けた挙句、自ら名誉クラスメイト宣言をする暴走っぷり……コマを覆いつくすほどのドアップうっちーの主張の激しさ……ギャグ成分ましましで面白いです。

(意外と変な人っていっぱいいるな…)

まあ、そういう漫画ですし……

さて、伊藤さんとうっちーの話はともかく……会話は文化祭の実行委員の話になりました。

・田村さんが考えるの?

ネモの反応、大げさで笑います。

ネモはゆりに対してなれなれしくして、嫌がるのを見て楽しんでいるきらいがあります。要するにゆりの反応目当てで会話を振っているわけなのですが……予想と違う反応が返ってきたので驚いている様子です。

いつもと違うゆりの「考えとく」というこの反応、ネモ的にはアリなんでしょうか、ナシなんでしょうか。

ゆりがここでいつもみたいに「やらない」と言わず、「考えとく」と言ったのは、直前の「クロはやるとして」というネモの言葉を聞いたからですかね。いつも言葉足らずだから、ゆりは面倒です。

・見直したら怖くなってきた

家に帰って一人になったら、熱が引いて冷静になったようです。

そんなもこっちに、先程のやり取りの解答を示すかのようにゆりから連絡が。文化祭実行委員についての確認ですね。

文化祭実行委員……もこっちが意識しているかは不明ですが、その肩書きで思い出すのは、二年前に委員長を務めたあの人。もこっちには是非ともその事で少し物思いにふけってほしいものです。

・今回は楽しければいいね

ゆりと通話して、一年時の文化祭の事を訊くもこっち。一年時のゆりが全く様になっていない縁日の店番をやっていた事はとりあえず置いておくとして、最後の一言がもこっちの心に暗い影を落とします。

ゆり相手だともうほとんどどもらないはずのもこっちが、この言葉に震えていました。先程の「怖くなってきた」という気持ちが、この言葉でさらに大きくなっていったのでしょう。

・あすか?

ゆりの次に電話を掛ける相手が加藤さんというのが、なかなか面白いです。

ここでのもこっちの目的はおそらく、自分の中で大きくなった不安を確かめるためでしょう。そうなるとここまでの間ずっともこっちの背を押してきたネモは話し相手として不適切ですし、吉田さんは先の話し合いには不在。小宮山さんに電話するのはあまり気が進まないでしょうし、消去法で加藤さんになるのはよくよく考えたら極めて順当ですね。

さてそんな加藤さん、まさかのバスタブから登場。

しかも……

・ビデオ通話に変えていい?

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いや、なんで?

加藤さんは一体どういう意図でお風呂に入っているのにビデオ通話を? 加藤さんなりのセクハラのつもりなんですかね? それとも単純にもこっちが喜びそうだからやってるとか? そのどちらかでない限り、ここで加藤さんがビデオ通話を提案する意味が分かりません。そしてそのどちらだとしても、なかなか重いです。

合宿編を経てお互い呼び方を変えても尚、加藤さんは重いです。元々そういうタイプなのでしょうね。すごく良いです。

そしてそんな加藤さんの裸を何とか見ようと、体勢を変えまくるもこっち、滅茶苦茶間抜けで笑えます。さすがの童貞ムーブ、大好きです。

・ちょっと怖いけど

この加藤さんの言葉に、またしてももこっちが動揺しました。初めこそ緊張の色が強かったものの、通話の中でどもりと震えが消え始めていたもこっちでしたが、この言葉で再びどもり始めます。

一人になって冷静になって、ゆりと加藤さんの言葉のダブルコンボ……この時のもこっちの心境、すごくよく分かります。勢いに任せて後悔して、前回小宮山さんが示唆していた後悔の未来が早くも訪れた……そんな感じがします。お腹痛いですね、これ。

・実行委員を決めるから

6人の枠が用意された実行委員のうち3人は、事前の話に出ていた通りもこっち、ネモ、ゆりでしたが……

残りが清田くん、和田さん、岡田さんの3人というのは非常に心強いですね。ネモも含めて元祖リア充4人組の安心感たるや、他二人がコミュ障というハンデが全く気にならないです。

むしろ過程はどうあれ、このリア充達の仲間としてカテゴライズされているもこっちの成長っぷりに泣けてきます。ゆりはまあ……

・今発表じゃない

ネモが背を押します。

しかしもこっちは既に昨日までの熱を失っています。壇上に立っている時にやっていた、この頃すっかり見せなくなったスカートの裾を握りしめる緊張ポーズがそれを物語っています。

こういう時、ネモの強引さがちょっと怖いですね。改めてネモの度胸と押しの強さが窺えます。伊達に元リア充組じゃないという事ですね。

・ネモが無能というか…

ああ……

この感じ、なんだか懐かしいです。

ピンチになってからぶつぶつ文句言って、挙句の果てに他人のせいにして……初期の頃のもこっちを思い起こさせる駄目ムーブ。「私のせい!?」とツッコミを入れるネモもまた珍しいです。

普段静かに怒るタイプの彼女ですが、ここに来て思いがけないもこっちの尻込みに柄にも無く苛ついてしまったのでしょうか。声を荒げているのが妙に印象的でした。いや、もこっちの悪態を考えるとむしろもっと怒ってもいいくらいですけれど。

・いかん頭が白く……

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これはキツいです。

もこっちは別段大きなミスをしたわけではありません。基本的には打ち合わせ通り前に出て、自分の案を話しているだけです。

なのにどうしてこれほどまでに胸が痛いのでしょう。

話の流れからしてこうなる事は火を見るよりも明らかなのに、どうして目を覆いたくなるのでしょう。

もこっちの話を無感動に聞く吉田さんと、まるで我が子の初めてのおつかいでも見ている母親のように心配そうな目を向けるまこっち……

とりあえず結局まこっちがちゃっかり吉田さんの隣の席をキープしているという点に関しては今後またツッコミを入れるとして、この辺りのページを手繰っている時、わたしはまさにまこっちみたいな表情をしていたのだと思います。

こんなに感情を揺り動かされたのは良くも悪くも久しぶりな気がします。

・昔の私なら

そうですよね。

昔のもこっちが今のもこっちを見たら、きっとつまらなそうな顔をしていた事でしょう。もちろんそれはもこっちが成長したという事の何よりの証ではあるのですが……それが必ずしも良い事かどうかと問われると難しいです。少なくとももこっち自身は……

・案通ったよ

それでも案は通ったようです。

でも票は9。単純に考えて昨日の話し合いの場にいたネモ、岡田さん、加藤さん、ゆり、まこ、伊藤さん、小宮山さんの7名はもこっちの案に投票したでしょう。吉田さんがどう動いたかまでは分かりませんが、もこっちが壇上で頭を真っ白にした成果は多くとも2票という事です。

さすがにこれはちょっと精神に響くでしょう。もこっち自身が「ほぼ組織票」と正しく認識しているのが余計に……

・調子コいてた

自戒するもこっち、偉い。

もこっちは時々、今の自分の在り方に葛藤します。昔のようなぼっちじゃなくなって、その分失ったものに思いを馳せる事が多いみたいです。

もこっちの葛藤は、そのままこの漫画の方向性の葛藤みたいに思えてきます。昔のぼっちで毒が強かった時代と、現在の友達いっぱいで毒が薄い時代。どちらももこっちですし、どちらもわたモテ。わたしはどちらも大好きです。

・失敗も青春なんだろ?

ここで小宮山さんが煽るでも嘲笑うでもなく、前向きに慰めるような事を言っているのがすごく良いです。元々小宮山さん、根はすごく優しいんですよね。大嫌いなもこっちが相手でも、さらりと涼しい顔でこんな事を言えるから、良い人間性です。本当にこの人は、ロッテと智貴さえ絡まなければもこっちにとって最高の理解者ですね。

そんな小宮山さんを、冷や汗を掻きながら見つめるネモ……一体何を考えているのでしょう。

ネモは以前から小宮山さんに対して思うところがあるようでした。もこっちに対する遠慮の無さというか気安さというか、そういう特別さに嫉妬しているネモ、幼稚かつ一途で好きです。

・みんなの前では言っちゃダメ

こういう事言うから、もこっちにとってネモと小宮山さんは全然違うポジションなんですよね。

このセリフの前に「私の前では言っていいけど」と述べている辺り、最高にネモ。加藤さんとは別の重みがあるのが可愛くて、良いですね。

さて、なんやかんやありましたが、とりあえず収まるべくして収まった感じでしたね。

総評

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神回ですね、間違いありません。

失敗をフォローしてくれるたくさんの友人がいるこの状況を崩す事無く初期のような精神を揺さぶられる展開に加え、各々登場人物の特徴的な言動が光る、欲張りセットみたいな回だと思いました。

喪186(後編)の満足度:100/100

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