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感想「僕の心のヤバイやつ Karte.81」

本日、僕ヤバ更新です!!!

感想を語ります。

・漫画紹介

紹介記事をリンクします。

・前回の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新話のネタバレ注意!

Karte.81 僕はお邪魔した

前回、かつてない強キャラとの邂逅を果たした市川でしたが……

・あの?

どうやらこの強キャラさんは、市川の事を知っているようです。

理由は……明白ですね。山田母が市川の事を知っていたのと全く同じ理由でしょう。口の軽い女山田……好きです。

対する市川、自分の事を話す山田に対して単純な疑問を呈しています。こういうところ、鈍感ですよね。大好き。

・マネージャーさん

強キャラさんの正体は、山田のマネージャーさんという事でした。諏訪さんという名前はKarte.15(1巻)時点で登場していたので、山田にマネージャーがいるというのは知っていましたが……

イケメン過ぎない?

っていうか背高すぎない?

こんなんモデル仲間だと思うじゃないですか。明確に山田よりも長身に描かれているあたり、180センチはあるでしょう。市川から「イケメン」と称されている以上、作画的な都合だけではなく実際にイケメンなのでしょう。むしろ何故モデルじゃないのか。

しかしこの諏訪さん、性別は男性と思っていいんですかね?

市川の反応を見る限り男性っぽいのですが、山田の態度を見る限り女性っぽい。身体的特徴は男性っぽいですが、顔……特に眉辺りが女性っぽい。どちらとも取れますが、何より気になるのは左耳のピアス。

左耳だけにピアスを付けるのは男性っぽいです。とはいえ女性は左耳にピアスを付けないかと言われるとそうではないので何とも言えませんが……しかし漫画におけるそういう描写は実に象徴的なものです。中性的なキャラに象徴的なアクセサリーを付与する事で、暗に性別を語っているのでしょうか。

まあどのみち諏訪さんがただものではないのは間違いなさそうですね。

・瞳がキレイ

……

ひえっ……

これは怖い。180センチ越えの初対面の強キャラにこんな事されたら、誰だって市川みたいな顔になりますよね。

でも諏訪さんは何をもってこんな事をしたのでしょうか。

遠回しな牽制でしょうか。いえ、少し違うような気がします。

気になったのは、諏訪さんが市川に名刺を渡していたという事。

初対面の相手に名刺を渡すのは社会人として普通の態度ですが、相手が中学生であれば話はちょっと変わってきます。諏訪さんの場合は同じ中学生の山田と一緒に仕事をしている関係上、市川の事を対等に見ているという事になるかもしれませんが……それはそれで突然市川に迫る理由が分からなくなります。対等な相手だと考えているなら、そんな事はしないでしょうから。

ではどういう話になるのでしょう。市川をスカウトしようと品定めしていたのでしょうか。可能性としては無くはないでしょう。しかし作中において、市川の容姿が褒められた事はありません。読者からすれば市川は可愛いという意見は至極真っ当ではありますが、作中でそういう風に扱われているわけではありません。おねえはただのブラコンです。

では最後に残った可能性は何でしょう。山田が必死になって市川と諏訪さんとの間に割り込んでいます。この山田の行動原理は……嫉妬?

であれば答えは一つ。諏訪さんは市川に性的な興味を持っている。

……

すみません。次に進みましょうか。

・雑誌の編集さん

更なる新キャラが、しかも一気に二人も登場しましたね。金髪のちとせちゃんっぽい挙動の人が「大槻さん」、芹那の姉っぽい人は名前が出てきませんが……ツッコミ役っぽいですね。市川に興味津々な反応を見る限り、男性モデルとは縁が無い感じでしょうか。勘ぐり方の不器用さがちとせちゃんっぽくて可愛いです。

・好きな子……いる?

一歩間違えばショタコン疑惑が生まれかねない危険な一手……大槻さん、良いキャラしてます。この会話が早々に打ち切られたのが残念でなりません。

・香田ニコちゃん

またまた新キャラですね。突然増える新キャラに「ロロッロ!」最終盤を連想して若干不安ですが……ちょっとそれどころじゃないです。

この人デカくない???

山田よりもさらに頭二つほどの背丈……明らかに諏訪さんよりも長身に描かれています。山田が170、諏訪さんが180としたらこの人は190オーバー……姉帯さんかな?

しかしよく見るとこの人のマネージャーさんっぽい人はさらに長身のようです。身長がインフレしています。市川の言う「別世界」とはこういう事でしたか。なるほど納得です。

そしてこの人、めっちゃ可愛いですね。デフォルメ状態でも伝わる可愛さ……初登場にして魅力十分です。

これはまずい、新キャラ全員好きになりそう。

・杏奈ちゃんは今日もクール

……

お、聞き違いか?

でも確かに初期の山田はクールでした。今も親しい相手以外への対応はクール……というか冷たい印象があります。緊張して無口になっているだけといえばそれまでなのでしょうけれど……どうしてもキャラが違うように見えちゃいますね。

そういえば以前、「市川が学校外でキャラを作ってる」みたいなばやしこの思い付きに「そうかも……」と青ざめていた山田がいました(Karte.79)が……思えば自分自身にそういう心当たりがあったからこその反応だったのかもしれませんねえ。

・自意識過剰だった

香田さんの何気ない発言から再び自信を無くす市川でしたが……今度は現場、その渦中。一人悩む暇も無いようです。

・多大な劣等感を抱えてる

諏訪さん、初対面にして市川の内面を読み切りました。

萌子以上に鋭いです。さすがは強キャラ、その肩書きに負けない洞察力です。その洞察力と落ち着きのある態度で話がどんどん進みます。

・杏奈にとって自慢の存在

なるほど、そういう事でしたか。

山田が誰彼構わず市川の事を話すのは、市川の存在が山田にとって自慢だから。裏表の無い子どもの山田は、市川の事を自慢して触れまわっているだけだと考えると、いろいろと得心がいきます。特にバレンタイン回、完全な無策で市川を友人達と家族の中に放り込んだ山田の言動を疑問に思っていましたが……「自慢」という行動原理で説明がつくというものです。

そして山田の行動原理を理解している諏訪さんは、本当に保護者のようなものなのでしょう。諏訪さん、思ったより重要なキャラっぽいですね。

さて諏訪さん、最後に山田との交際に関してしっかり釘を差すのですが……

・付き合ってない

……

…………

……………………

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さすがの諏訪さんもそこまでは読み切れなかったようです。まったくもって当然の帰結ですね。

たっぷり5コマ使って丁寧な反応を返す諏訪さん……間の使い方が贅沢です。しかしそんな諏訪さんの反応をもって、市川の悩みは自動的に解決に向かいます。

・尊敬してる

恋情や情欲だけではなく、こういう感情を持ち合わせ、自分でそれを認めるのが非常に気持ちの良い展開です。劣等感を尊敬に変換すれば、マイナスの感情もプラスになるでしょう。相手を見る目も変わります。ラブコメ的な意味ではありませんが、成長を描写するジュブナイルとしては非常に納得のいく落としどころだと思いました。

・自分が子供すぎて悔しい

最終的に「辛さ」の正体に気が付いた市川。それを解決するだけの指針はまだ持ち合わせていないようですが、辛さを拂拭するには十分な経験だったでしょう。

・どうだった?

山田ヒロインパート来ましたね。

道中いろいろあっても最終的に山田と二人きりになるこの物語構造、言うまでもなく素敵です。

さて、面と向かって市川に対して「現場の事じゃない」感想を窺う山田……非常に卑しくて可愛い表情、素晴らしいです。これでこそ山田、これでこそヒロイン。

・すごくキレイだろ

市川も言うようになりました。これでこそ主人公。これはかっこいい。そしてこれは付き合ってるセリフ。

そりゃ諏訪さんも勘違いするというものですよ。

やれやれの極みですね。

総評

新キャラ続出の良回でした。

物語が市川中心である以上登場回数は少ないでしょうが……いずれも魅力的なキャラでした。再登場が楽しみです。

Karte.81の満足度:92/100

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