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感想「トニカクカワイイ 14巻」

今月18日に、「トニカクカワイイ」最新刊が発売されました。語りたいので語ります。

・漫画紹介

紹介記事をリンクします。

・前巻の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新刊のネタバレ注意!

・負けず嫌いの戦い

将門vs司ちゃんは、まさかのバトル展開でした。剣を振るう司ちゃんは、なんだかヒナギクみたいですね。戦闘時のみナサくんに対しても勇ましい口調なのが新鮮です。

口調と立ち回りからして、剣の腕は非常に高いようです。登山の時にも以外な体力を発揮していた司ちゃん、肉体労働が不得手なナサくんと対照的で良いですね。

そして出てくる巨大ムカデ。月光さんは一体どういう想定をしてこのメカを作っていたのでしょう。ややもすれば撮影の雰囲気を壊しかねないモノですが……

単に負けず嫌いだから念のため用意しておいたのでしょう。頭脳はナサくん並みで、性格は司ちゃん寄りで、やっぱり二人によく似ていますね。

・ホラーゲームの死体謎のメッセージを残しがち

ムカデを見て、趣旨を理解した司ちゃん。理解した上で皆まで言わずに乗ってあげるあたり、さすがに大人ですね。

そして超ゲーム脳。ドヤ顔で嬉しそうにホラーゲームの定石を語る司ちゃん、可愛いです。

そして司ちゃんと同じレベルでホラゲに対する理解を示す天才な綾。言ってる事はほとんど同じなのに、司ちゃんと違って残念な感じになるのは何故でしょう。普段の言動の問題ですね、これ……

さて、生贄役として彼女の妹が張り付けになっているのは、どうやら観覧車のようですが……?

・conformation

……

…………

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まさかのマリアさん顔出し登場です。

前巻時点で仄めかしはありましたが、まさか直接登場するとは思いませんでした。名前こそ出ていませんが、彼女は絶対にマリアさんです。屋敷が廃墟になっているという時系列を考えると「ハヤテのごとく!」本編後の事でしょう。

ならば今回の舞台はやはり、本編開始時にナギのいた屋敷という事で間違いないのでしょう。敷地内に遊園地、ありますものね。

さてそんなアミューズメントパークのような屋敷内で、月光さんのナサくん並みの頭脳を駆使して用意された超技術の数々が猛威を振るい、アドベンチャーゲームさながらの状況になってきました。

なんか楽しそうですね。体験型のVRみたいでワクワクします。ナサくんが冷静なだけで、これは心が躍るというものです。

が、そこで水入りが入ります。司ちゃんによってムカデを出さざるを得なくなった事に腹を立てた月光さんが、司ちゃんに食って掛かりました。

とはいえそういう事情を除いても、司ちゃんに対する敵意は尋常ではないように見えます。お互いに初対面という認識なのも気にかかります。二人は何度かニアミスしているはず……そしてその事を少なくとも月光さん側は認識しているはずなのですが……

司ちゃん側も、月光さんに対して何かしら第六感で捉えているようですが……その正体を掴みあぐねているようです。とりあえず情報戦という見地においては、やはり月光さんがリードしているようです。

反面、身体能力は司ちゃんが断然有利のようです。加速装置を装着した月光さんに対して、わりと余裕な立ち回りでした。どちらかというと彼女の存在感に気圧されているような雰囲気に見えました。

不意打ちでナサくんにKOされる月光さん、可愛いです。シリアスパート以外では既にコミカルな姿を展開している彼女がギャグキャラに落ちる日は、そう遠くないような気がします。

・I believe

……

司ちゃん超かっこいいです。

これはナサくんでなくとも惚れますわ。本格的なバトル展開になったら、とりあえず司ちゃん主導になりそうですね。

そんな司ちゃんは、寂しそうに幽霊の存在を希います。司ちゃんが長寿な人間であるという前提を考えると、なるほど彼女が幽霊を恐れないわけです。彼女の孤独が垣間見える回でした。

それはそれとしてキスはするんですね。ラブコメですし、当然ですよね。

・甘える

ストーリーはここまでです。あとはひたすら甘いだけ。最高ですね。

まずはナサくんが甘えるお話。

さすが新婚ラブコメ。いちゃつきのネタが尽きませんね。いつもはナサくんが迫る側、あるいは甘えられる側ですが……それを甘える側に据えるというのはなかなか新鮮です。

面白いのが、「男の甘え」という概念。確かに男女の(ついでに猫の)「甘え」というのは、確か似て非なるものであって、同じ言葉で括っているのが不思議なほどに別の概念です。それを上手く表現したこのお話は、貴重な漫画だと思います。

真顔で歯の浮くようなセリフを正面から投げかけるナサくん、かっこいいし可愛いです。

・「好き」と言う

司ちゃんはクールであるがゆえに愛情表現が希薄だと言われます。

……

そうでしょうか?

割とハイペースでデレていると思うのですが……でもそういうときはいつもナサくんと二人きりだから、普段塩対応だと思われてもやむなしですね。

それでなくとも、迷わず大胆に思った事を口にするナサくんに比べて、司ちゃんは愛情を言葉にするのが苦手なようです。

そんな司ちゃんの空回りが、3話以上使って丁寧に描かれています。

しかし司ちゃんもナサくんも、デフォルメ顔が可愛いですね。この漫画、会話の合間合間でデフォルメ顔を多用するから面白いです。こういう間の取り方は師匠譲りなのでしょうか。テンポよくて好きです。

総評

前半は珍しくアクションしていましたが、後半はいつものラブコメでした。

いつものラブコメが素晴らしいので言う事なしです。夫婦ともども可愛くてかっこよくて、理想的な巻でした。

14巻の満足度:92/100

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