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感想「僕の心のヤバイやつ Karte.76」

本日、僕ヤバ更新です!

深呼吸をしながら読みましょう。

・漫画紹介

紹介記事をリンクします。

・前回の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新話のネタバレ注意!

Karte.76 僕は放課後誘った

導入が急ですね。

突然待ち合わせっぽい場面から始まるので驚きました。何の説明も無くいきなりそこから始まると、まるで普段から待ち合わせて遊びに行っているみたいじゃないですか。危うく読んでいるこちらの心臓に深刻なダメージを負うところでしたが……どうやらそうではないようですね。

・放課後どっか行く用の制服風のリボン

いつもの違う格好の山田、可愛いです。

そういえば二人は中学生でしたね。放課後どこかに寄り道するのはまずいという意識があるのも頷ける話です。でも山田がそういう風紀云々を気にしているのはなんだかちょっと珍しいですね。教師サイドの再三の警告を無視して学校でお菓子を食べ続けるような図太さの持ち主が、今日に限って随分慎重です。

・……はいっ

……

ああ、はいはいなるほどね。

市川の着せ替えをしたいだけみたいですね。

「早く」というセリフから伝わってくる山田の強引さ、いつもながら大好きです。

さて、どうやらここから回想のようですが……

・自転車は?

どうやら市川、自転車に乗るのをやめたようです。

「塾がある日か山田が早退する日以外は歩こう」

……

これもう告白では?

前々回ラストで山田の心情を理解してからこっち、市川のセリフが強いですね。素晴らしいと思います。

そんな市川の変化に気づいているのかいないのか、山田の表情に全く余裕が無いのが味わい深いです。もっとも、何か企んでいる時の山田は大抵余裕のない表情をしていますが。

・そうだ~

白々しい山田、好き。

山田は天然なので素で思いつきの言動に走る事が多いですが、漫画で描写されている限り、それと同じくらい白々しい演技で市川にアプローチを仕掛ける事も多いんですよね。自分の天然ささえも自覚しないまま武器にするラブコメヒロイン……個人的に最高です。

そして山田らしく整理整頓が行き届いていない鞄の中から出てきたのは、「全国共通特別鑑賞券」……つまりは映画のチケットですね。

……

敢えて全部語りませんが、このもどかしさはたまりませんね。

・で――――…

時間軸は冒頭に戻るという事ですね。

……

この流れで着替えという事は、ここから二人で遊びに行くのが既定路線という事ですよね。「なんの意味が…」などと言っている市川の方はともかくとして、少なくとも山田はここから遊びに行く気満々のはずです。

・……僕はこのへんで

その状況下で流れを完全に無視して市川のこの無慈悲ムーブ、いっそ笑います。山田のカーディガン着て帰ろうとするな。

しかしそのカーディガンのポケットにもう一枚の映画のチケットが入っていたおかげで市川残留。着せたカーディガンのポケットにキーアイテムを忍ばせ、然るべきタイミングでそれを理由に身体まさぐるという離れ業、狙ってやっていたら恐ろしいですが、今回の山田の場合天然行動っぽいのがまた怖い。結局計算づくにしろ天然にしろ、やってる事は同じなので、第三者……すなわち市川目線から見たらどちらか判断がつかないという事になるわけで、それが市川の鈍感さを助長していると思うとなかなか面白いです。

しかし山田、口で言えばいいのにわざわざ肉体的接触による行動を選ぶ辺り、本当にスキンシップ好きですよね。これも天然行動かと思いましたが、でも市川以外の男子に対する山田の態度を見る限り、相手が市川じゃなかったらしそうにないムーブなので、ある程度計算入っている気が……いやでも直後の山田の言動を見るに、そもそもスキンシップする気は無かったようですし……

いや、もう分かんないです。

・じゃ……

映画のチケットを市川にあげた後、寂しそうに帰ろうとする山田。

ここで山田が一体何を求めているのかというのは、火を見るより明らかです。問題はそれに市川が気が付き、行動するかというところなのですが……

・自分がどうしたいか

なんというイケメン。

市川自身もその挙動も可愛いのに、溢れ出るこのイケメンオーラ。これはラブコメ主人公

お膳立てが整いまくった状況とはいえ、ここまで言える市川はもう向かうところ敵無しな気がします。この漫画、もうあとはいちゃいちゃするしか無いのでは……? 

・私が言おうと思ってたんだよ

大はしゃぎする山田、可愛いです。

今回市川の積極的な行動が目立つ一方で、山田の消極的な態度もまた浮き彫りになりました。映画のチケットが二枚、公演はもうすぐ終わるという選択肢の無い状況、着替え済みと、ここまで条件が揃っている以上、山田の方が強引に市川を誘う事は出来たはずです。元々強引な性格ですし、それは今回の冒頭でも示されています。

それでも市川を誘わなかったのは、前回のバレンタインの影響でしょうか。市川の心情が変化したのと同様に、山田の方も何か考え方が変わったのでしょうか。

さて、電車移動を始めた二人ですが……

・好きだ

……

なんやこいつ……!?

ただでさえ登場するだけで混沌とする濁川くんが二人……しかも何故か窓の外に現れて街を駆けるという謎ムーブ、こんなん笑うわ。

とはいえ、絵面のシュールさを除けばなかなか面白いです。強い態度を取れるようになった市川ですが、その胸の内は以前までよりもさらに複雑になったようです。濁川くんが二人出てくるなんて尋常じゃありませんからね。

……一人出るだけで尋常ではないんですけど。

濁川くんとは一体……

・結局悪いことしてる気がする

学校帰りに映画館に行くだけでこんな事考える市川、年相応で可愛いです。普段の中二病ムーブが鳴りを潜めて小心者な市川自身の感情が思いっきり表に出ているのがよく分かります。

対する山田、その手の感情は全く持ち合わせていないのか、市川とのデートで浮かれポンチなのか、気楽そうです。「小腹へった」の油断しまくった表情、めっちゃ好きです。

・今日って…どうだっけ…

そしてこの邂逅。

バイト先でいちゃついたカップルに遭遇し、しかもそれが猫かわいがりしている弟だったときのおねえの気持ちを考えると……泣けますね。

個人的におねえのバイト先とシフト情報をある程度把握している市川との仲の良さにほっこりしたいところではありますが、どうもそういうわけにはいかないようです。

真っ白になったおねえが可愛い回でした。

総評

「映画を見に行く」という大筋の導入に当たる回であるからか、普段の単発回ほどのパンチはありませんでしたが、市川の微妙な心理が垣間見える興味深い回でした。

Karte.76の満足度:89/100

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