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感想「破壊神マグちゃん 3巻」

今月4日、「破壊神マグちゃん」最新刊が発売されました。

面白いので語ります。

・漫画紹介

紹介記事をリンクします。

・前巻の感想

感想記事をリンクします。

以下、最新刊のネタバレ注意!

・17話 混沌をもたらす病

真っ二つになっても平気な顔をしているのに、ウイルスには弱いマグちゃん可愛い。

体調を崩したら小さくなって体内に入るのはドラえもん以来のお約束ですが……ウネさんすっかりドラえもん並みの便利キャラですね。能力の万能さもさることながら、特筆すべきは権能の行使に全く躊躇が無いところ。権能の行使に蓄えが必要なマグちゃんやナプタくんとはえらい違いです。まあ中学生の子どもと一緒に暮らしているのと、聖騎士とかいう組織に囲われているのとでは、その辺りの環境に差があるのでしょうけれど。

体内の黒マグちゃんを見ていると、本体がどれほど人畜無害か思い知らされます。態度が大きいだけで、やっぱりマグちゃんはいい神様です。

結局納豆一パック食べるだけで健康になるマグちゃん、単純で可愛い。というか一応あれできちんと栄養摂ってるんですね。じゃあ納豆ばっかじゃ駄目な気がしますが……そこはさすがの破壊神という事でしょうか。あるいはさすがの納豆。

オチは錬くん。見た目に反して恋愛脳なとこ、好き。

・18話 破滅使徒 百鬼夜行

ハロウィン回ですね。プリン食べてプリンの形になるマグちゃん、可愛い。

祭事になるとノリノリのマグちゃんは言うまでもなく可愛いですが、マグちゃんのノリに合わせて上手い事楽しむオカ研部員二人、いいキャラしてます。悪戯好きとオカルトマニアの彼女らは、ハロウィンにうってつけのキャラです。

人間文化大好きな俗物神様のウネさんも当然登場します。この人、毎度出てきますね。そして毎回コスプレしてますね。クリオネっぽい見た目が愛らしくて、どれも可愛いです。お腹の部分がスカートにフィットする神がかったフォルム、好き。

ナプタくんと錬くんの関係、ちょっと好き。お互いがお互いにそこまで気を許していないのに、なんだかすごく仲良しに見えます。料理に傾倒しまくっている間抜けなナプタくん、可愛い。

ナプタくんが作ったプリンでハロウィンをする流れ、良いですね。ただトリックオアトリートするだけではなく、きちんと流々のクッキーと「交換」というかたちで損をさせないというスタイル、優しくて好き。オチで酷使されがちなナプタくんも、作中での扱いはそれほど悪くないの、心が温まります。

・19話 狂乱の軍勢の一日

全体的に可愛いです。

どうでもいいですが、ハトはどういう経緯でウネさんの眷属になったのでしょう。名前が付いているわけではないようですが……ヤドカリ達と同様、何体か個体が存在するのでしょうか。いや、別に大した興味ではないのですが。

・20話 修行の秋

太ったマグちゃん、可愛い。

でも太ったナプタくんはそれほど可愛くないのは何故でしょう。気のせいでしょうか。

家の中で相撲始めるマグちゃんと流々、可愛い。何の脈絡も無く土俵が登場するこの演出、ちょっと好き。

別に痩せたくないけど流々のために付き合ってあげるマグちゃん、可愛い。この邪神、割と尽くすタイプですよね。

さてマグちゃん、太っても俊敏ですね。むしろ普段よりパワーが増した分、強くなった気さえします。普通の人間みたいな太り方してるナプタくんとはえらい違いです。

だからといってドーピングするのは笑います。変身から2ページ持たずにやられるナプタくん、かませ犬の鑑。

せっかく蓄えた力を使ってしまった事に落胆するも、流々の頭の上に乗って満更でもなさそうなマグちゃん、最高に可愛い。マグちゃん側からの流々への愛着が伝わってきて、ほっこりします。

オチも二人の独壇場ですね。いつも頭の上に乗っているから、目線の高さに気が付くわけですか。いつも一緒にいる証拠です。ほっこり。

・21話 暗夜に蠢く三邪神

流々抜きで話が進むのは珍しいですね。

タキシードマグちゃん、可愛い。

夜出歩くのに、流々が寝静まるのを待つというスタンスは、なんだか悪い事をする子どもみたいで、可愛いです。

邪神オンリーだと、必然的にウネさんがツッコミ役ですね。でも彼女もどちらかというと周りを振り回すタイプだから、あまりツッコミません。ちょっとシュールですね。

スナックのママ、登場です。名前入りな辺り、準レギュラーの予感がします。一話限りの人なら前に出た「漁師のおじさん」みたいな表記でしょうし。

そして例によって懐が深いです。もはや初見で大騒ぎしていた錬の方が異常なんじゃないかと思わせるレベルの落ち着きっぷり。やっぱこの街、いろんなところに上位存在がいるでしょ。

ウネさんが誰に対してもフレンドリーだから忘れていましたが、一応彼女はマグちゃんやナプタくんと敵対関係にあるんでしたね。そしてナプタくんはマグちゃんを敵視しています。三人とも仲良しに見えて、全然仲良しではないんですよね。周りの人間や状況が上手い事橋渡ししているだけで、状況が変われば戦争です。ウネさんが何気ない口調で他の邪神からの報復を恐れている事からも、それが分かります。

そんなウネさんは、流々の事を気にしているようです。確かに流々の懐の広さは尋常じゃありませんし、マグちゃんの危険性を知って尚傍にいる辺り、相当肝が据わっています。だからこそ、ウネさんも彼女の事を読み切れない部分があるのでしょう。主人公にしてトリックスターとは恐れ入りました。

るる(♀)可愛い。勘違いで笑いを堪えてるウネさんもまた可愛いです。

・22話 少年の謀略

ぬいぐるみに身体を埋めるマグちゃん、可愛い。

さてこの回、完全にラブコメですね。

頑張ってプラン立てをして、周到に立ち回って、それでも失敗ばかりの錬くん……これは推せる。ウネさんが目を付けるだけの逸材です。

現状、流々からの脈が全く無いのが残念なところではありますが、主人公が率先してラブコメをしたら主題から外れてしまうというのもまた事実。流々は鈍感なくらいが丁度良いですね。

しかし流々目線で見ると、錬くんは滅茶苦茶いい人ですね。いや、燐さんもある意味錬くん以上にいい人ですし、藤沢家全体が善良の塊です。こういう環境にいるからこそ、流々も人を疑う事を知らないような善良な性格になったのだと思うと、優しさを感じずにはいられません。

だからってナプタくんがしっかり者判定なのは如何なものでしょう。マグちゃんと比べると、といったところですかね。流々目線だと、ナプタくんは大した迷惑をかけていませんし。

なんだかマグちゃんと流々の関係は、親子みたいですね。子どもの友人が皆、いい子に見えるあの現象が、ナプタくんに適応されている気がします。

・23話 狂乱の鉄火場

……

この話、めっちゃ好きです。

ナプタくん中心の回は起伏が激しいわりにコメディー色が強くて笑えますし、今回はそこにギャンブル要素まで絡んで来るという欲張りっぷり。

「この世界は金が総て」

「ナプる」

「金があれば金を買える」

この回はパワーワードの宝庫ですね。

それはそうとウネさん、もうイズマくん抜きで出てくるのが自然になってきましたね。よほど流々が気に入ったのでしょうか。特に用事も無さそうなのにオカ研に入り浸る様子は、なるほど彼女らしいです。

ナプタくんに賭けを提案したのも彼女。この場合は完全にナプタくんが自爆しただけですが、まあウネさんがナプタくんに負けるビジョンは見えません。お互いそういうキャラですよね。

全体的にカイジ風なのが笑えます。唐突に現れるイズマくんと強制労働施設。世界観がこち亀っぽくて面白いです。

・北風と太陽(前編)

ついに流々のお母さんが登場しました。

流々の母親は生活の為に海外で働いているようです。なるほど流々の倹約家な一面はそういうところから来ていたのですね。

父を亡くし、残った母と離れ離れとあっては、中学生の身には辛いものがあります。見たところ流々は結構甘えたがりですし、尚更です。

けれどそのせいで焦ってしまい、周りへの対応をおざなりにしてしまう辺り、良くも悪くも流々らしいまっすぐさです。

そんな彼女のために集結する友人達……熱いです。

イズマくんとウネサンタ(可愛い)から始まる最終回を彷彿とさせる盛り上がりは、いつも通り優しさに溢れています。

・北風と太陽(後編)

流れを断ち切るような突然の大雪。

予報にも無かった異常気象に、イズマくんが感じた「混沌の波動」、そしてマグちゃんの「是は偶然ではない」という言葉。

明らかに邪神の介入での事件です。

まだ登場していない新しい神様が、何かの目的で流々あるいは他の邪神達の住む街を狙って来た……となると、いよいよストーリーの縦軸が紡がれ始めた感じですかね。気になります。

マグちゃんのビンタ、かっこいいです。謎の擬音が気になりますが。

そして第一話以来の名前呼び。マグちゃんはいつも流々の事を「下等生物」と呼び、他の人間と一緒くたにしていました。てっきりもう名前呼びは無かった事になった設定だと思っていたので、胸熱です。

マグちゃんの力でハッピーエンド……素敵です。

最後のページは三邪神のカット。まるで最終回の最後のコマみたいで一瞬怯みましたが、最終回ではなかったようです。良かった。

総評

ギャグ漫画というより、日常系の様相が強くなってきました。笑いはほどほどに、後は癒しと可愛さで一杯の素敵な漫画です。

3巻の満足度:91/100

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