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漫画紹介「染谷まこの雀荘メシ」
ジャンル:グルメ、既刊1巻
「染谷まこの雀荘メシ」は「咲-saki-」のスピンオフ第6弾です。原案は「咲-saki-」作者の小林立先生で、作画は「怜 toki」を連載中のめきめき先生です。
スピンオフ6作目にしてまさかのグルメ漫画、素敵です。早速紹介していきます。
・スピンオフ元
紹介記事をリンクします。
・あらすじ
世界の麻雀人口は一億人を突破し、学生の間でも毎年夏には大規模なインターハイが開催される世界観。
それはそれとして、舞台は咲の先輩である染谷まこが看板娘を務める雀荘「roof-top」。お腹を空かせた雀士のために、染谷先輩が人肌脱ぎます。清澄高校を中心に入り乱れる可愛いキャラクターと飯テロを存分に楽しむグルメ漫画。
・魅力その1、舞台は長野
染谷先輩の家という事で、必然的に舞台は長野県に限定されます。そのため登場人物も清澄、龍門淵、風越、鶴賀辺りに絞られます。これは非常に面白い事です。
そもそもこの「咲-saki-」という漫画、いろんな意味で連載形態が極めて特殊です。一回の試合で一校ごとに5名ずつ、計20名の登場人物が活躍するこの漫画は、異常な数のスピンオフと対局時の回想による掘り下げから、他校の登場人物の肉付けは非常によく出来ています。
しかしその分、主人公校の登場人物の掘り下げが少なくなっています。心情描写が多い優希や部長はともかくとして、対局中ほとんどリアクションを取らない和や、強すぎるがゆえにどうしても他校目線で話が進む事が多い咲、対局の描写そのものが少な過ぎる染谷先輩などはかなり割りを食っていると言ってもいいでしょう。
そんな中、必ず主人公校の一人である染谷先輩が登場するこのスピンオフは、だから非常に面白いです。
何より、京太郎の登場が多いです。原作ではどうしても試合に出ない選手である京太郎は非常に影が薄く、ドラマ版では存在すらも消される始末。
しかしこの漫画に関しては割と多めに出番があります。もっと輝いてほしいものです。
・魅力その2、世界観を壊さない空気感
多くの場合スピンオフは、原作と作画が違います。そのため原作の世界観を損なってしまう恐れがあったりするのですが……
その点「まこメシ」は安心です。原作の世界観が守られています。作者のめきめき先生は既に「怜 toki」という別のスピンオフを担当していらっしゃるので、そちらで既に信頼があるというものです。
そもそもこの漫画、原作者の小林立先生がすごくキャラクターを大事にしている方のようで、どのスピンオフでも一切「解釈違い」が存在しません。その一点に関しては、絶対に信用しても良いと思います。
・魅力その3、染谷先輩の新たなキャラ付け
グルメ系漫画特有の決めセリフと主役ゆえの登場回数の多さから、原作では見られない染谷先輩の一面がたくさん見られます。
料理を振舞う側の立場であるのも手伝って、普段部長の影に隠れがちな染谷先輩の面倒見の良さがたくさん見られ、甘えたがりな優希を筆頭に一年生達に慕われているのがよく分かります。
反対に部長を相手にする時は、先輩後輩の立場を感じさせない気安さが出ています。元々他者の介入がない二人きりの状態で一年間、どういうエピソードがあったのかタメ口同士で話し合う二人は、特別気心が知れている風に描かれていますが……「まこメシ」ではそれがさらに強調されています。奔放な部長の性格も相まって。仲の良い姉妹のようで面白いです。
そんな染谷先輩の染谷先輩による、染谷先輩のためのスピンオフ。この漫画を読めば、あなたも染谷先輩が大好きになる事間違いなしです。
総評
個人的に染谷先輩が大好きないち読者としては、見逃せない漫画です。
私的好感度:92/100、オススメ度:80/100