ワクワクを日常に

わたしの使っているスケジュール帳には
毎月初めに「わくわくリスト」のページがある。

どんな小さなことでも
自分の心が「わくわく」することをイメージして書いていく。
そして、その「わくわく」をいつ実行するか
日にちを決めて「予約」していく。

「美容院の予約を入れるように」幸せを予約する。


このスケジュール帳を使い始めた頃のわたしは
わくわくリストを記入することができなかった。

2年前の10月の「わくわくリスト」に記入されている願い事は
せいぜい4つか5つで
100以上記入できる見開きのページは
ほとんどが空白になっている。

わたしには願い事が思い浮かばなかった。

思いついても「これを書いてもいいのかな?」と躊躇してしまった。

忙しくて、リストを書こう書こうと思いながら1か月が経ってしまった。


書けない理由は残念なものばかりだが
それに反して
タスクを書くページは、毎月上から下までビッシリと埋められていた。

カーテンを洗う。
押入れの整理をする。
不要な本を処分する。
買い物をする。
など…

スケジュール帳を見返していてわかったことは
タスクをどんなに完璧にこなしても
どこにも辿り着けなかったという事実だった。

目的も、目標も、行動する意味もハッキリしないタスクをこなして
一日を無事に終わらせるという生き方は
充実感はあっても、表面的な部分を撫でるような作業で
魂や心とは無縁のものに思われた。


今年のスケジュール帳の「わくわくリスト」は上から下まで
様々な種類の望みが記入してある。

時々見直して
クリアしたものにはチェックを入れてある。

「1回でも体験できたらいいな」と望んで記入した事が
日常になっているケースもある。
わくわくが日常になり、自信になり
更に大きな、わくわくを探してまた日常にしていく。

まるで、色とりどりの糸を織り上げて
一枚の布にしていくような
とても愉快な作業である。

こんな風に暮らせたらいいな、という想いは縦糸になり
とても無理だと、いつかいつかと先延ばしにしてきたことが横糸となり
いつのまにか
少し華やかな織物が生まれ始めている。

布には汚れやシミもあり
ほつれや穴や、皺もあるけれど気にならない。

大切なのは
365本のバラバラな糸を放置しておくのではなく
ある一定の意図をもって布にしていくこと。

「わくわく」は遠い先の話ではなく
今日受け取ることのできる、ごく日常的なことなのだ。
そう思うと、願い事のリストも変わってくる。


2024年10月はじまりの
新しいスケジュール帳に移行する時期が近づいてきた。

何を記入して、どんな日常に変化していくのか
とても楽しみである。




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