バンコクで驚いたエピソード3つから日本が世界からおいて行かれるんじゃないかと思った理由
タイは発展がめざましい。勢いを感じます。昭和の日本のような感じでしょうか?
明日帰ります。ホテルからほぼ出ていないし、とても偏った状況から類推していることだけれど、備忘録的に書きます。これまでで驚いたエピソードを3つ。
1.やると決めたら徹底している。
今日の午後のフィットネスクラスも生徒は私だけ。いくらでも手が抜ける状況。気功だと思う。(Qi Qongというクラス)Susan先生はタイチーって言ってたから太極拳かと思っていたら、太極拳の手前の段階のクラスですとの説明。ヨガの椅子のポーズで手を肩の高さまででキープするのが5分間。しんど。極めつけがしゃがんで立ち上がるときに息を吐きながら手を振り上げるという動作をひたすら15分。15分ですよ!もう、ほとんど我慢比べ。でもね、最後の5分くらいになるとすべてがどうでもよくなる。いつか終わるやろってな感じ。何が驚いたかと言うと、先生はその苦行を一緒にやるんです。それも私よりずっと早いペースで腕も動いている気配があった(目をつぶっているから見えていたわけではない。)。結構しんどいと思う。日本のジムのイントラの先生も、音楽や空調を調節しているような顔をして、一服されていることも少なくない。それをたった一人の生徒のためにやるんだな・・・Banyan Tree BangkokのNid先生はあっぱれでした。笑顔も素敵で癒されました。
今日のムエタイクラスは若いお兄さんが先生。お兄さんと色違いのムエタイパンツをはいて、大概、足とかあざができるくらい頑張って、これが最後のラウンド!という3分をやり切って、さあ終わり!と思ったら、これからコアをやると言い出して、プランク1分を耐える。最近ジムでも膝をついているのだけれど、しゃあない、膝あげようかと思ってやったら死にそうになった。全部で3セットのうち次からは30秒でいいということになり、2回目が終わったところで、Susan先生がジュースをもって現れた。日本で富士山を見るのはどこからがいい?とか、どうでもいい話をして、それで終わるのかと思えば、話が収束したところで、「ラストセット!」ジュースももらって元気になって耐えました。それから、ムエタイにはコアマッスルが重要だから、それを鍛えるのが大事だって、言ってくれて、いい先生だなあと思いました。
何が言いたいかと言うと、昨今の先生方は、先生と言う魂ではなく職業人としての先生の振る舞いにならざるを得ないのが日本だと思う。GTOリバイバルをシンガポール航空の機内で5回くらい見たけれど、問題を起こすとSNSとかで拡散されるから余計に慎重で、問題を起こさないことが目的化している。ジムでも私はダメなところはダメと言ってもらえないと間違ったままやり続けるのはもったいないと思う。でも、何も言わないでただただ楽しくやれる先生の方が人気があったりして。ジムは良いですよ。中年からご年配の方たちが会員だから。でも学校もそういう風潮はダメなんじゃないかなあ。
きっとタイはまだ、日本の昭和のような教育をしているんでしょう。そういう教育に耐えている人たちはやはり強いはずだと思う。日本は負けちゃうぞ!
2.バイクにありえないくらい高齢の方が乗っている。それも二人乗りとかで。
ルンピニ公園に行くときに、何に驚いたかと言うと、高齢の方が自分で売り物を天秤のような道具でバランスを取りながら担いで、商売をする場所に移動しようとしている姿、こんな重い物を、持つことが出来る若者も日本で少数派じゃないかと思う。日に当たっている人たちだから、私たちの想像する見かけの年齢よりはお若いとしてもきっと60代入っているわ。
バイクは日本では3ない運動で駆逐されつつあると思う。そもそも暴走族とか言うカテゴリーの若者が乗り回すものだと思っていた。それがね、ここでは通勤の手段。どう考えても70代くらいに見える女性が乗っていたりするの。男性も若者だけじゃない。日本では危ないから・・とかで決してみられない光景。それでもね、体において、使わない機能はどんどん劣化していく。私が半年運動をいい加減にしていただけで、目をつぶったら片足立ちが出来ない。
バイクはバランスを取りながら周りに注意しながら交通規則を守って‥とすごい難しいタスク。さらに、ここバンコクでは、日本人の駐在の方が自分で運転すると事故を起こす可能性が高いから、運転手をつけるところが多いそう。それくらい難しい地域だけれど、産まれたときからこんな感じだから、きっとやれるんでしょうね。
日本の何でも安全に、そして年長者を敬う文化は、結果的に介護の必要なご年配の方を量産する結果になっているような気がしてなりません。
3.他人を変えずに自分が出来ることを徹底している印象
Susan先生の姿を見ていても感じましたが、今回の私の予約がうまくいっていないのもトラブルなんでしょうけれど、誰が悪いとかそんな話は全く、少なくとも私の前では出てこない。
バンコクは安全か?という話題で、私が行きのタクシーでのエピソードを話したら、それは最悪だ!と言って、タクシーはホテルのコンシェルジェに頼んで呼んでもらったら絶対安全、なぜかと言うと、コンシェルジェは誰がどこまでオーダーしたかをその車のナンバーと運転手の顔写真を撮影して管理しているからですって。えっ?そう来る?
日本だと、きっとそういうクレームがあったら、まずタクシー会社に指導が入って、そういうことをする会社は営業できなくなるように仕向けられる。そういう方向に行くと思う。ホテル側がゲストのためとはいえ、タクシーのナンバーと運転手の顔写真をとるとかすれば、逆に違う問題が起きそう。
それでも、ゲストの安全を守るために出来ることを、徹底してやるんだなと思った。
私は過去を振り返って昔が良かったとか言うのが好きな人間ではない。それでも、人から嫌われないことだけを考えて仕事をする人が日本で増えているのは間違いはない。人から嫌われない工夫はもちろん大事なことだけれど、もっと大事な本質を曲げて、そっちだけに行くとただのゴマすりおやじ(女性もいます!念のため)になってしまう。そんな人が増えるとやはり、ちゃんと本質を踏まえて、相手のために嫌われること覚悟で出来る人がいて、そういう人を許容する文化が残っている国には、やはり、負けてしまうんじゃないかと思うんです。