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フランスの暴動について

こんばんは。
今回はゲームとは全く関係のないお話です。
こちらの動画を見ての感想文です。
↓↓

私はフランスが好きです。
フランス語が好きで、フランスのアーティストが好きで、パンが好きで、街が好き。
そんなフランス全土に暴動が広がっています。

きっかけは2023/6/27に起こった事件。

フランスには「危険地区」と呼ばれる移民街があちこちにあるそうです。
違法薬物、銃、暴力がはびこる地区。
そこには警察ですら入ることが出来ない場所や通行料を支払わないと通れない場所もあるとか。

その危険地区出身の、警察にも目をつけられていたいわゆる不良少年であるNaelが6/27にバス専用車線でかなりの速度違反をしていた。
もちろん警官はそれを追いかけ、止まるよう指示します。
しかしNaelは止まらない。
しかし警官は車を追い詰めた。
警官は銃を準備してNaelの車に迫った。
それでもNaelは止まろうとしない。

騒動の内に、警官は車と壁に挟まれてしまい恐怖を感じて発砲。
Naelは死んでしまった。
恐らく狙ったのではなくパニックの内の事故だったと想像します。

警官は銃を用意するべきではなかったかもしれない。
でも、じゃあどうすれば?
罪を見逃すべきだった?
力任せに振り切ろうとする罪人に警官が殺されるべきだった?

はじめはNaelの死を悼み、遺族に寄り添う人たちによる抗議活動が起こった。
やがて暴れる人々が増えてゆき、今や矜持を持つものはごくわずかでほとんどの人がただ暴れているだけの現状になってしまった。

…というのが今回の暴動の概要らしいです。
私はこの動画を見るまでこれほどの暴動が起こっていることを知りませんでした。
元々暴動の多い国という印象はありましたが今回は規模が大きすぎてかなりショックを受けました。

フランスにはアフリカを植民地化し、連れ帰ったアフリカの人々を安い労働力として使っていたという歴史があります。
その人々を押し込めた地域が「危険地区」の始まりです。
そういった時代背景から、フランス国内にはフランスに恨みや不満を持ちながら暮らす人がたくさんいるようです。

そういった人々は常に就職難にあえぎ貧困に苦しんできました。
現在はコロナウィルスやロシアとウクライナの関係などによって、もっと状況が悪化しているのかも知れません。

そういった状況下で「危険地区出身者(社会的弱者)が警官(国家権力)に殺された」という事件は、内容はどうあれ今までの不満を爆発させるきっかけになってしまったのだと思います。

私は遠く離れた日本に住んでいるし時代背景に苦しんで生きてきたわけではないので「確かにM.Naelは死ななければいけない程のことはしていない。でも自分が違反を犯して、注意を振り切って、警察をひき殺しそうになったのだから、故意ではない事故の発砲で死んでしまったからといって怒れる立場ではないのでは」と思ってしまいます。
確かに理性で考えればそうかも知れませんが、感情ではそうはならないのだと思います。
もっとやりようがあったのではないかと。

今までフランスの歴史が危険地区出身の人々に強いてきた苦境は償わなければならない程に非人道的な部分もあるとは思いますが、それは犯罪を見逃すこととは話が違うと思います。
ましてやそれを理由に、うっぷんを晴らすだけの暴動を起こしても良いわけがありません。
今暴れている人たちは、暴れるための正当な理由が欲しかっただけなのだと感じます。
要求を出すこともなくただただ暴れているだけなのですから。
しかしそれでも彼らは正義のつもりなのです。

物事を推し進めるとき、暴力に頼れば確かに話は早いと思います。
相手は恐れて言うことを聞くでしょう。
でも暴力で作り上げた秩序では知も平和も育ちません。
ただただ獰猛で残虐な生き物になるだけです。
食べるために殺すのではなく、言うことを聞かせるために殺す、自身の楽しみのために殺す、暇つぶしのために殺す…。

過去に失われた文明の中にはこういった暴力で支配していたものもあったと思います。
しかしそれでは生活が成り立たちません。
そんな文明はなくなる未来しかないと私は考えます。
簡単に人のものを奪う者はちょっとしたきっかけで簡単に奪われる側に回ります。
それでは心の安寧は保てない。
そんなところでは心が死んでしまいます。
生きる気力を失います。
そんな国家が長続きするわけがありません。

一方で、世界にはいまだに女性を腕力で支配する文化が続いている地域もあります。
教育が行き届かないうちに、腕力のあるもの(男性)全員で腕力のないもの(女性)を支配するという構図を作り上げ、それが当然だと長い間教育してきた歴史があり、それを正常なほかの国々に知られずにきたからだと思います。
しかしメディアが発達した現在ではその惨状を世界に知られることとなり、本当に少しずつではありますが崩れつつあります。

暴力による支配はいつか必ず破綻します。
暴力は暴力を生み、恨みを育て、心がなくなります。
だからこそ現在の統治国家はむやみな暴力を禁じ、殺人を禁じるのです。
そして戦争も禁じているのです。

私が胸を痛めたところで暴動を止めることは出来ません。
しかし暴徒にならないことは出来ます。
そのためにはまず力の使い方を考える事。
力を使ったらどうなるか、相手はどう感じるか、どのような効果を生むのか。
自分のことだけではなく周りも含めたことを考える。

考えるためには想像力が必要です。
想像力には感受性だけでなく知識も必要です。
痛みを知らなければそれを想像することが出来ません。
教育も経験も大事。

世界は今、どんどん不穏な方へと突き進んでいます。
暴力で物事を解決しようとする限り、ヒトは何度でも文明を失うことになります。
世界の平和とは自分の平和でもあり幸せにもつながっています。
ヒトは満たされるごとにどんどん強欲になりがちで幸せを忘れがちです。

そうならないよう
・感情が怒りに振れたときには立ち止まって考える
・現在の平和に生きられている幸せを忘れない
・様々なことを知るためにあらゆる学びを続ける

考えることを放棄した時ヒトの文明は終わります。
1人1人が考えることで平和を長持ちさせられると信じています。
これが今回の動画を見て得た感想と教訓です。

皆さんは何を感じたでしょうか。


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