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すべて伝わってる

私の甲状腺に腫瘍があると分かり、
良性なのか悪性なのかがわかるまでの数日間。

子供たちに気づかれないように
涙は見せないように
不安な顔はしないように
苛立たないように

そんな風にして過ごした。

きっと大丈夫よ。良性よ。
そう思い、直後に
体力落ちてるよね。
悪性なのかな。

頭の中でぐるぐるしながら
どうかこの気持ちの揺らぎがバレないように
過ごしていたつもりだった。

母が亡くなった時は
なりふり構わずどこでも泣いてた。

子供の前だろうが
人前だろうが
道端だろうが。

だけど、今回は泣いたらいけないと思った。

あまりにもダイレクトに
子供に伝わってしまうと思ったから。

もし、私がいなくなったら
この子達はどうなるのだろう。

誰が私の代わりに抱きしめて
大好きだよと伝えるのだろう。

誰が私の代わりにご飯を作り
お風呂に入り寝かせるのだろう。

そんなことを考えていたら
上の子に伝わっていたようで、
今までになかったほど泣き虫になり
私から離れなくなり
どこにでも付いてくるようになった。

あぁ、そうか。
君は何でも知ってるんだね。

隠そうとしてごめんね。
『ちょっとね、しんどいんだ』
そう伝えると、
そこから今までよりさらに優しくなった我が子がいた。

2018年自分が癌だと知りました。3歳と1歳の子育てをしながら、私は生きることを選択しました。