自己満足感から見えた環境問題への取り組み方とは。テーマ学習「環境問題」
ちょっと自己紹介
みなさんこんにちは!母校である日吉ヶ丘高校で学生メンターとして活動している、とよたひなです。私は現在教育学部2回生を全力で楽しみ、いろんなことをいろんな場所で学ばせてもらっています。
環境保全の取り組みって、めんどくさい。
日吉ケ丘高校の総合型推薦対策講座では、先生や学生メンターの中から担当を決め、高校生・学生・教員が共に学ぶ場でテーマ学習を行います。今回は私が担当した「環境問題」の企画から当日の様子、感想などを振り返っていきます!
企画を考えるにあたって、そもそも、なんで高校生含め私たちは環境問題について考えないといけないのだろうと考えた時に、ある先生から
「環境保全の取り組みって、行動するのめんどくさくない?」
と言われたのが今回のキーワードなりました。そうなんです。めんどくさいんです。そこに目を向けていない自分がいたことにその時気付かされました。
私はどちらかというと今まで「環境問題は解決しないといけないよね!じゃあ解決策は、、、」と解決策ばかり考えていました。
でもその解決策となる行動を実践に移したことはどれだけあるかと自分に聞き直すと、「ほとんどない。」なんで?「めんどくさいから。」ここに辿り着いたのです。
まずはこの環境保全のためにできる取り組みを行うのが「めんどくさい」と思ってしまうことを自覚し、みんなで共有する活動がアクティビティの一つ目になりました。
「めんどくさい」をこえる取り組みって?
一方で、なんとなく環境は守らないといけないっていう意識もあるんです。そうじゃなきゃ、みんなゴミの分別なんてしないんじゃないかなと思います。この意識があるのに、環境保全のためにできる取り組みを行動に移せない。
逆に、どんな取り組みならこの「めんどくさい」を乗り越えてまで、取り組もうと思える?というのをみんなで考える活動がアクティビティの二つ目になりました。
そこで出た意見を少し。
ここで出た意見というのは「めんどくさい」と思うことよりもそれ以上に、行動することで自分にプラスとなってかえってきたり、今の生活がさらに楽になることでした。
私はこの自分にプラスになる、生活が楽になることをここでは「自己満足感」として表現し、この自己満足感があがる活動であれば環境保全のための取り組みだってできるのでは?と考え、みんなにもいろいろ考えてもらいました。
自己満足感から見えた労働と貧困
この「自己満足感」というキーワードは、私とやまがみ先生の打ち合わせの中で出てきました。どうしても、めんどくさいと思ってしまう以上、それをこえるような自己満足感がないと継続して取り組めないと思います。
これは仕事でも同じことがいえるのではないでしょうか。自分のやっている仕事の目的が分からない、社会的に何の意味があるかわからないようでは、仕事の継続性は低いのではないかなと思います。
もし今、目の前に仕事を探している人がいて、スーパーのレジ打ちか新しい商品開発の仕事の二つを私が薦められるのであれば、後者を薦めます。その方がその人が何か企画をした時にあとから達成感も感じられるでしょうし、その上成長することもでき、先ほどの自己満足感を得られると思うからです。
そして、貧困を解決するには仕事を作っていかなければなりません。仕事を考えるときに、以上のことが意識できるのかということです。もちろん先ほどの例でいくと、スーパーのレジ打ちでもいいと思う方もいらっしゃると思います。ですが、働くことの意味がその会社にとってただの労働力としてだけでなく、継続性のある仕事を会社側(仕事を考える側)が考えていかなければならないのではないかと私は思いました。
さあ!ビジネスモデルを考えよう!
ここまでの話を踏まえて、高校生・学生・教師で一つのビジネスモデルを考えるアクティビティを行いました。条件は以下の4つです。
ファッションにまつわるもの
廃棄を出さない
達成感がある
仕事がうまれる
1のファッションにまつわるもの、というのは私たちの身近にあるもので割とビジネスモデルが考えやすそうなものだったので、今回のアクティビティを考える条件にしました。
2の廃棄を出さないというのは、服が生産されて誰かがそれを着て、着なくなるといった過程の中で「廃棄」という過程をなくすということです。
その上で先ほど考えた自己満足感とつなげるために、3と4の条件を付け加えました。このアクティビティでは私たちがあらかじめ枠組みを決めた上で高校生に考えて欲しくなかったので、あえてサーキュラーエコノミーという言葉を使わずに、これ以上の条件も付け加えませんでした。
この活動で生まれたビジネスモデルについて紹介します。
二つのグループの様子を見ていて、発表の仕方や紙の書き方は違うものの、どちらのグループもファッションから外れてフェスだったり美術系の作品を作成したりすることに、自然な流れで考えられていたのが印象的でした。
また、グループ1にいた生徒が「循環型社会の構図になっている」とも言っていて、考えていたらたまたま循環したと思うのですが、それにちゃんと気づいているのもとても良い気づきだなと思いました。
まとめ
今回の活動を通して、私自身もですが企画を提案するときに提案されて取り組む側の視点も大事にしないといけないなと、考えさせられました。
最初のアクティビティで「めんどくさい」を自覚し、2つ目のアクティビティでその「めんどくさい」を超えられるような取り組みを考え、3つ目のアクティビティでビジネスモデルを考える、企画側はもちろん、取り組む側の視点も達成感・仕事というキーワードから考えることができたのではないかなと思います。
総合型推薦講座なので小論文の話になりますが、小論文で提案型の課題をする場面は多いと思います。このときに、今回のアクティビティを通して学んだ、企画側の視点と取り組む側の視点の二つの視点を持って高校生には考えて欲しいです。
企画側の視点は案が思いつけば書けると思いますが、実際に取り組む側は意識しないと書けないと思います。ですがこの取り組む側の意見も書けると説得力も増す上に、新たに企画の課題を見つけることだってできます。
日々の生活の中でちょっとしたニュースを見るときも、二つの視点が持てるといいですね。
企画の担当をして感じたこと
今回、初めて企画を担当して感じたことがたくさんありました。その中でも印象的なのは、高校生の知識は十分にあって、いろいろ考えたときに、ふと、それが思い出される瞬間があったことです。3つ目のアクティビティで「循環型社会の構図になっている」と言ってくれた高校生をはじめ、他にも今考えていることって実はこれと繋がっているよねという内容の発言をしてくれた高校生がちらほらいるのを他の企画でも耳にしました。
普段の学校の授業では行わないような活動をするこの講座ですが、授業と繋がっていることを理解するためには今行っている活動では何を考えているのかをちゃんと理解して整理できている、かつ、授業で学んだことを理解する必要があると思います。
私が受験生の時にやまがみ先生に言われたのを復唱することになりますが、「知識がたくさんあっても引き出し方がわからなければ意味がない」とよく言われました。
どれだけ小論文対策をして知識をつけたとしても、応用が効かないようではもったいないだけです。引き出し方、つまり知識の応用の仕方は、このようなアクティビティを通したときに身についていったのを私は実感しました。
この企画を担当して、高校生が発した一言一言がその引き出しの方法を学んでいるのかなと改めて感じることができました。
長文になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!
テーマ学習は次で最後みたいです、、、。
乞うご期待😁
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