【愛を語るだけ、すべて】ブルー・ペパーズが好きなだけ。
昔々、あるところにサブスク始めたての高校生がいた。
始める前まではラジオや両親が持っているCD/LPを聴き漁っていたが、サブスクのおかげで一気に音楽の世界が広がった。
ある日、あなたへのおすすめで出てきたブルー・ペパーズの「汗は甘い口づけ」。
変態チックな(ごめんなさい)タイトルからしてキリンジが頭をよぎったが、見事に堀込高樹氏が推薦しているではないか。そして冨田恵一氏も。
この曲が「ブルー・ペパーズ沼」の原点だ。
今回は特にお気に入りのアルバム「Retroactive」を紹介する。
ブルー・ペパーズ
ブルー・ペパーズ(以下、ブルぺパ)は
福田直木と井上薫からなるユニットで、2015年から活動している。
彼らの音楽フィルターに通したシティ・サウンドは至極。「懐かしくも新しいペパーミント・サウンド」と題されるのも頷ける。
現在、悲しいことに活動している様子がないが、
お二人とも音楽業界で活躍しているようだ。
Retroactive
「汗は甘い口づけ」
制作当時は大学生!?
大学生がこんなサウンド作れるの!?と、高校生ながら思った。
変態チックなタイトルとは裏腹に(?)爽やかなラテン・ボッサ・サウンド。
福田氏のスマートなヴォーカルから、流暢なアコギ、抜けのあるスネア、案外太い音してるベース、程よい存在感のコンガ、ハモリまで全部気持ちいいのは私のために作ってくれたの?
と勘違いしてしまうくらいにはドタイプ。
”悦に入るさ!”
”滅に入るさ!”
の韻がお気に入り。
あと、ビックリマーク入れたのは絶対にキリンジ意識してるでしょ!
ブルぺパの中でぶっちぎりに好きな曲。
「二人の未来(feat.佐々木詩織)」
まっすぐで明るく純粋なポップス・ナンバー。
作詞作曲は井上氏。
人を似た目で判断してはいけないとわかっていながらも、ロン毛のにいちゃんがこんな爽やかポップス作ったんだ!と驚く。
サウンドも歌詞もまっすぐで少し眩しいくらい。
「サーチライト」
闇のような暗さに引きずり込まれる、アダルトでアダルトなAORナンバー。作曲は福田氏で、サウンドは完全にドナルド・フェイゲン。
作詞は歌人/小説家/作詞家の伊波真人氏。
”真綿で首を絞める単調な日々に”
”頭に銃を当てて引き金を引けば”
”回るサーチライトが冷たい僕を照らした”
ぞっとする歌詞だが、’80ライクなAORサウンドと
福田氏お得意の爽やかヴォーカルでかき消される。
塩梅の良さがでこの曲は成り立っている。
クセがあり好き嫌いが分かれるかもしれないが、個人的には「汗は甘い口づけ」の次にお気に入りかも。
「さみだれダイアリー」
梅雨に聴きたいスロウ・ナンバー。
透明感のあるフルートが主役。甘酸っぱい歌詞にキュンとする。
聴いたらわかる、「さぼうる」行きたくなるヤツ。待ち合わせしたい。
最後に
80年代AOR/シティポップをブルペパ・フィルターに通し、こだわり抜いた「ブルペパ流シティ・ミュージック」が大好きなんだ。
何年だって、何十年だって、新譜リリース待ってますから!!
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