【無名人インタビュー】自分を幸せにすることを軸に生きる人
「無名人インタビュー」マガジンで過去インタビューも読めますよ!
今回ご参加いただいたのは ちょこばなな さんです!
note
▷イントロ
インタビューは10月上旬でしたのに、記事の公開が遅くなって申し訳ございません。
なかなか長い記事になってしまいましたが、お人柄や感性が言葉に出ていらっしゃると思います。
自然なポジティブさが眩しい、ちょこばななさんのインタビューをお楽しみくださいませ!
1.インタビュー参加申し込みの理由とは
有島:インタビューお申し込み時のアンケートで、お話になりたいことが「これまでの人生」ということだったのですが、具体的にご希望はありますか?
ちょこばなな:仕事で新卒のエージェントをしてるんですけど、いろんな学生と話をしてきて。もう少しみんな、自分が幸せになるように生きたらいいのになっていうのが、私の中にありまして、そういうお話ができたらいいなと。
有島:なるほど。ありがとうございます。
まず、今回ご応募いただいたきっかけから伺えますでしょうか。
ちょこばなな:自分でもnoteを執筆していて、本当に趣味程度で日々の気づきを投稿しているんですけど。その中で「無名人インタビュー」っていうところから申し込みしたというところです。
有島:インタビュアは何名かいるんですけれども、確かqbcさんの音声インタビューは受けていらっしゃるんですよね。いかがでしたか。
※他に、ナカザワアヤミさんのインタビューも受けておられます。
ちょこばなな:初めましての方と1時間お話をして、それが音声にしろ文字にしろ残りますよね。自分っていう人が、1時間でどう見えてるのかなっていうのを知ることができるというのが面白いなって思って。
有島:インタビュアから見て、ちょこばななさんがどういう人に見えるかということに興味をお持ちなんでしょうか。
ちょこばなな:同じ話をお伝えしても、インタビュアの価値観、考え方によって受け取られ方って少し異なるのかなと思っていて。
有島:なるほど。
ちょこばなな:この体験ってなかなかできないなって。自分で自分を俯瞰して見るのも限界があるなって考えているので。
印象値があったりとか、こういう言葉が刺さりやすいんだなっていうところだったりとかっていうのも勉強させていただいてる感じで、面白いなと思って今回お願いしました。
2.就活エージェント
有島:今、何をしていらっしゃる方なのでしょうか。
ちょこばなな:今は、大学生を専門とした就活のエージェントを仕事としてやっています。
有島:アドバイスをするだけではなくて、企業を紹介したりということもなさるんですか。
ちょこばなな:自己分析とかスタートのところから一緒にやったりとか。企業の紹介っていうのもやっていたり、模擬面接の対策っていうところも担当しています。就活のアドバイザー的な感じですね。
有島:実際に社会人の方からアドバイスがあるというのは、学生の方には心強いと思うんですけど。アドバイスが終わってから、アンケートを取ったりとかもされてるんですか。
ちょこばなな:実はエージェントって、日本にはセブンイレブンと同じくらいの数の会社があるんですよ。
有島:そんなに?
ちょこばなな:エージェントによって特徴があるんですが、うちは学生というところにフォーカスした会社です。正直なところ、私たちが扱っている会社の中に収まらない学生さん、紹介できる会社よりも学生自身で調べている会社の方がマッチしてるっていう学生さんもいらっしゃるので。そういう学生さんの場合には素直にお伝えして、(企業紹介以外の)お手伝いできることをやっています。
有島:はい。
ちょこばなな:私たちが推薦した会社の中で決まったり、サービスを利用した学生さんに関しては、Googleのクチコミのところに(アンケート代わりに)記載をいただいております。
有島:今までうれしかったクチコミはありますか。
ちょこばなな:けっこうたくさん。名前を出して褒めてくださっていたりとか。「出会えてなかったら、本当に就活が変わってました」みたいなことを書いてくださっている学生さんもいるので。
有島:それはうれしいですね。
ちょこばなな:本人の就職が決まったこと自体もすごく喜ばしい瞬間ではあるんですけど。それ以上に、そう言ってもらえる存在になれたことがすごくうれしいなって思います。
有島:誰かに喜んでもらうことがお好きなんでしょうか。
ちょこばなな:そうかもしれないです。自分が何かやったことによって、相手の方にとってもプラスが生まれることっていうのは、自分自身、すごくやりがいにもなってるなっていうふうに感じますね。
有島:なるほど。
3.前職で新卒3年間に面談300回、200名超えを経験
有島:新卒で、今の会社へ?
ちょこばなな:最初は学習塾で3年間勤めておりまして、今年の4月に今の会社に転職しました。ちょうど半年くらいですね。
有島:学習塾では、どんなお仕事を担当しておられたんですか。
ちょこばなな:対象の生徒さんは、幼稚園の年中さんから小学校6年生までっていうところで。受験塾ではなくて進学塾だったので、教室長として授業指導とか、お母さま方と面談したりだとか。会社のお仕事としては、アルバイト学生の採用と研修を担当したり。
有島:はい。
ちょこばなな:風通しがいい会社だったので、こういうイベントがあったら保護者の方やお子さんが喜ぶんじゃないかなっていうイベントを企画したりだとか、いろいろやってましたね。
有島:幅広く担当していたんですね。
ちょこばなな:会社の規模は200人くらいだったんですけど、これをやりたいですって言ったら割と通る会社だったので、アルバイトの採用と研修っていう仕事も担当していたんですけど。
有島:うんうん。
ちょこばなな:保護者の方の満足度っていうのを、授業以外のところでできないかなって考えたときに、割と考えることは好きだったので、いろいろとアイデアは浮かんできて。こういうのをやってみたい、ああいうのをやってみたいっていうのを発信し続けていたところ「やってごらん」っていう環境に恵まれたので、いろいろやらせていただいてましたね。
有島:そうなんですね。
今、教育を含めたサービス。例えば学校なんかでも、先生は保護者の方の対応が大変っていうお話をよく聞くんですけれども。ちょこばななさんは、保護者の方とどういったお話をなさっていたんですか。
ちょこばなな:学習塾は新卒で勤めたので、私の若さっていうところに不安を持たれる保護者の方も多くいらっしゃって。通常は入社2年目から教室長を担当するんですが、私の場合は入社時期などの偶然が重なって、入社1年目の4月から教室長だったんです。
有島:1年目から。
ちょこばなな:そういう環境だと、若いっていうところに対しての非難というのが、正直なところ当初はありまして。
有島:そうだったんですか。
ちょこばなな:ただ、面談で「若いから不安」っていうようなことをぶつけてくださる保護者の方は、そこを乗り越えるとめちゃくちゃ仲良くなれるっていうのはありまして。
有島:なるほど。
ちょこばなな:それだけダイレクトに意見を言ってくださるっていうことは、何も言わずに塾をやめていってしまうよりは、まだ解消できることっていうのがあるんだなって感じながら。仲良くなってしまえば、お子様のこと以外に、「旦那さんが休みの日にぐうたらしてて、どうしたらいいですか」みたいな相談とかもいただいていたりとか。
有島:そういう相談も。へえー。
ちょこばなな:学校だと、学年が変わるときに担任の先生が変わって、お子さんは学校の先生が好きだけど「私としては任せるにはちょっと。正直、信頼があまりないんだけど。どうしていくのが息子のために一番いいか」みたいなお話を聞いたりだとかもありましたね。
有島:すごく信頼されていらっしゃったんですね。
ちょこばなな:ありがたいことに、少しずつ(信頼を)積んでいただいたかなっていうふうに思いますね。
有島:すごい!
お母様方に対しては、お子様方に対するときとは異なる接し方をなさっていたのではと思うんですが、ご自身でこれが良かったかなっていう点はどんなことでしょう。
ちょこばなな:先生としてという立場より、保護者の方を人生の先輩として、自分のちょっとしたことを相談するっていうことを、けっこうしましたね。やっぱり、ちょっと仲良くなってくると「ちゃんと休めてる?」とか、そういうお話が出たりもするので。
有島:保護者の方に心配されたりするんですね。
ちょこばなな:当時、お付き合いしていた彼との話をすることで、「それは迷うよね」みたいな、女性の先輩、人生の先輩として、こちらも相談させていただくっていうところと。
有島:はい。
ちょこばなな:あくまで、私は子育てをしたことがないっていう前提のもとで、図式とかノウハウっていうのをお教えしてるから「一意見ですよ」っていう形でお伝えしていたっていうのが。
有島:うんうん。
ちょこばなな:絶対こうしてくださいっていうのは、とてもじゃないですけど子育て経験がないのでできないなっていうところから、もしかしたらポイントとしてはあったのかもしれないですね。
有島:なるほど。それがお母様方には良かったのかもしれませんね。
今も、そのときのご経験は生かせていますか?
ちょこばなな:そうですね。面談は3年間で300回、200名とかやってきているので。
有島:へえー!
ちょこばなな:けっこう面談の回数は、教室長として自由に設定できたんです。私は1学期に1回、面談希望の方がいればお話を30分枠でお聞きしますよという形でやっていたのもあって。その方の困りごとだったりとか、今、本当はこれに困ってるみたいなのを引き出す力っていうのは、今の仕事にもダイレクトに活きてるかなって感じますし。
有島:はい。
ちょこばなな:今の上司にもそこはすごく、「天性のものでもあると思うけど、やっぱり伸びてきているっていうのは前職の力もありそうだね」っていうふうに言っていただいているポイントではあるかなと思います。
有島:引き出す力っていうところで、前職での積極的な面談でお子さんと保護者の方という別々の年代の方を経験なさったことが大きく影響しているのかもしれないですね。
ちょこばなな:上司から言われて確かにっていう感じで、私もわかってきたところではあるんですけど。
有島:そうなんですね。
最初から話し方が落ち着いていらっしゃると感じていたんですけれども、腑に落ちました。
4.幼少期から中学時代まで
有島:社会に出てから数年で、すでに人と話すという経験を多く積んでいらっしゃるとお聞きしたのですが、お子さんのころからそういうことがお好きだったんですか?
ちょこばなな:小さいころは、よくいろんな人に「天真爛漫だね」とか「おてんばだね」みたいに言われることがあったので、好奇心のところはそうかなというふうに思います。
でも、今に近いところが形成され始めたのは高校生以降かなっていうふうに、私の中では思ってますね。
有島:具体的に印象に残っていることは。
ちょこばなな:幼少期だったり小学生前半くらいのときって、本当に好きなように生き続けてたんですけど。中学生になったときに思春期も相まって、女の子の世界って「同じであることが正義」っていう、謎の価値観がありますよね。
有島:昔からあるかも。
ちょこばなな:その価値観に全然馴染めなくて。なんで同じでなきゃいけないんだろうっていうのもあったりとか。当時、そこまで心が強いわけじゃなかったので、仲間はずれにされないためにNOが言えない時代っていうのが、中学生でありました。
有島:あー。
ちょこばなな:割と昔から「ちょっと変わってるね」って言われるタイプではあったので、同じっていうふうに歩幅を合わせるっていうことが、苦痛でしかなかったんです。
有島:うんうん。
ちょこばなな:高校生になったときに、クラスメートの男の子に「相変わらず変わってるね」とか「天然だね」とかいろいろ言われることが、あー嫌だなーって思い続けていながら。その中でも「まあ、そのままの面白さがあるから、俺はそのまま大人になってほしい」って言ってくれた子がいて。
有島:へえー。
ちょこばなな:そのときに、わざわざ人に合わせてYESって言って生きてなくても、そのまま生きてても「それがいいよ」って言ってくれる人って、世の中にいるんだなっていうのを高校生で知りまして。自分の中では、そこから変わっていったというところではあるかなと思いますね。
有島:じゃあ中学までは、小さいころからずっと、なんとなく周りに合わせてたりとか。お友達も、選ぶっていうよりも一緒にいた方がいいのかなっていう感じだったんですか?
ちょこばなな:たぶん、小学校3年生とか4年生くらいまでは、けっこう。今もそうかもしれないんですけど、割と鈍感なところが、たぶん良い方に働いていて。周りに合わせるということをしなくても、4年生くらいまでは割と自分の世界観で生きていられたんですけど。
有島:うんうん。
ちょこばなな:高学年に入ったくらいから、女の子がませ始めたときに、これはなんか、この子がかわいいって言うものはかわいいっていうふうに肯定をしないと、一緒にいられないんだなっていう世界線を感じたっていう。
有島:そっか。
ちょこばなな:なので、どっちかっていうと、4年生から中学校の時期は、暗闇期じゃないですけど。
それより以前は、割と今と同じような感覚で、自分が好きな遊びをするし、好きな人といるし、みたいな感じで幼少期は育っていたかなって思いますね。
有島:なるほど。
小さいころ、自分の自由さがこんな形で出てたなっていう記憶はありますか。
ちょこばなな:今もそうなんですけど、小学生のときは外で遊ぶのが、外に出るのが好きだったので、おままごとした記憶とかは、ほぼなくて。やったことないのに、男の子と野球しに行ったりとか。
有島:おおー。
ちょこばなな:「キャッチボールしようぜ」って言われたら、初めてグローブ触るけど大丈夫? みたいな感じでやってたりとか。そういう印象の方が強いですね。(笑)
有島:男の子とか女の子とかは関係なくて、誰とでも外に行ってみんなで遊ぶタイプ?
ちょこばなな:ヒエラルキー的なものが存在する方が嫌だったんだと思うんですよね。
有島:うんうんうん。
ちょこばなな:女の子って、いつでもお姫様役になる子が同じだったりするじゃないですか。あれ、本当にわかんないなーと思っていたので。なんとかごっこしようよの役決めから「もう、ちょっと面倒くさー。何のために?」って思ってて。
有島:なるほど。
ちょこばなな:その反面、男の子と遊ぶってヒエラルキー化されてないっていうか。わりかしみんな対等・平等っていうところが、自分には合ってたんじゃないかなっていうふうに思いますね。
有島:男の子の世界って、割と対等なんですね。野球だと、いつでも誰々くんがピッチャーとか、そういうのは意外とないんですかね。
ちょこばなな:本格的に野球っていうよりかは、当時、自転車があんまり入ってない駐輪場でやってたので。何塁がどうっていうよりかは、打ったらそっちのチームの勝ちねっていうぐらいの柔らかさのルールでやってたので。
有島:あー。
ちょこばなな:縛りがあるっていうよりかは、どっちのチームが勝つか、みたいなところはあったんですけど。役割は、投げる人と打つ人が順番でっていう感じだった記憶がありますね。
有島:チーム分けは?
ちょこばなな:グーとパーで分かれましょうみたいな感じです。
有島:なるほど。私、男の子の友達がいなかったので知らなかったです。
ちょこばなな:小学生のときのことだから現代っ子はわからないですけど、男の子はそんな感じだったなあっていう記憶ですね。
有島:そうか。
ちょこばなな:やっぱり、いらないところで気を遣わなくていいというか、それはすごく。女の子同士の世界だとどうしても「この女の子の機嫌を取ってなきゃいけない」みたいなのは感じ始めるじゃないですか。それがもう、「自分で機嫌取れよ」って思う。(笑)
有島:すごいわかります。(笑)
5.ありのままの自分と、母との関係
有島:中学まではちょっと大変だったのが、高校時代からは、ちょこばななさんの世界が開いた?
ちょこばなな:本当に人に恵まれました。人生の分岐点で、けっこう人に恵まれた瞬間ってたくさんあるんですけど。中でも高校生は、転換点の一つだなって思っていて。
有島:はい。
ちょこばなな:ありのままの自分を好きでいてくれる人っていうのが現れたっていうのが、今振り返ると、すごく自信につながる出来事だったんじゃないかなっていうふうに感じてますね。
有島:自分を肯定してくれるって、すごい大きいですよね。
ちょこばなな:中学までの暮らしを考えると、余計に。
有島:ご家族はどうだったんですか? 「好きなことしてていいよ」だったのか、それとも「こうしなさい」みたいな感じとか。
ちょこばなな:基本的には、好きなことしてていいよっていう方針がメインだったとは思います。ただ、過度の心配性というか。危ないことや危険なことに触れないようにするためのルールは多くて。
有島:どんな?
ちょこばなな:高校生のころの門限が9時とか、大学生になっても外泊は駄目とか。まあ、破ってましたけど。(笑)
有島:(笑)
ちょっと厳しめですかね。
ちょこばなな:どっちかというと、母が昭和っぽいというか、今どきっていう感じではなくて。外泊するのも、最初はいろいろ「次のこの講義取れなかったら単位落とすから、友達の家に泊まらないと遅刻したら終わるから」とか理由をつけてたんですけど。
有島:うんうん。
ちょこばなな:でも、今になって話を聞くと、母も母親としての意見があって。1人の女性としては、正直なところ、そんなにいろいろ制限をかけたくなかったみたいな話を聞いたりすることがあって。
有島:そうだったんですね。
ちょこばなな:やっぱり、母親っていう立場からすごく心配だしっていうところで、そういう厳しい制限っていうのもあったけれども。1人の女性としては、ここはボーダーラインでいいのかなっていうところと、母自身も迷ってたみたいな話を聞いて。そういう難しさがあるんだなって思って聞いてましたね。
有島:お母様ご自身の体験からとか?
ちょこばなな:祖母が母を育てたのを、基本的にはなぞってきてるっていうのが大きいみたいですね。唯一の身近な、知ってる子育てなので。
有島:そうですよね。
ちょこばなな:学生のころは、母とも今ほど仲良くなくて。私、長女なので最初の子っていうのもあって、妹とか見てると「え、あのとき私が怒られたのはなぜ?」みたいなことが普通に許されたりとかしてるので、自分だけ厳しかったみたいに思ったり。
有島:うんうんうん。
ちょこばなな:お母さん自身も「母として」というのと「1人の女性として」というので葛藤してたんだなっていうのが、私が理解できる年齢になったので。今は、全く理解できない、意味わからんっていうのは少なくなってるかなって思います。
有島:大人になってからは、お母様とお話ができるようになった?
ちょこばなな:そこは進歩したんじゃないかなと思ってますね。
有島:関係性は良くなったんですね。
ちょこばなな:学生のときに比べたら、段違いに良くなったと思います。
有島:段違いなんですね。
今もご実家なんですか?
ちょこばなな:実は、今年4月の転職を機に1人暮らしを始めまして。そこで、ひと悶着あったんですけど。(笑)
有島:(笑)
ちょこばなな:女の人が結婚するまで家を出るもんじゃないっていう発想を、祖母から引き継いでずっと持ってたので。
有島:お母様が厳格なご家庭で育っていらっしゃったんですね。
ちょこばなな:もしかしたら、母が育った時代っていうのは、そういう人が今よりも多かったのかもしれないですけど。
有島:お母様と同世代なので、わかります。お母様は東京のご出身ですか?
ちょこばなな:千葉ですね。
有島:都会とは少し違った雰囲気でお育ちになったのかも。
ちょこばなな:私、おばあちゃん子なので、祖母に、今日、お母さんにこういうこと言われたんだよって言うと「いや、あんた(母)もやってたじゃん」みたいな情報が入ってきたりするという。(笑)
有島:なるほど。(笑)
ちょこばなな:母が「余計なこと言わないで!」みたいなやりとりは、たまにあったりしましたね。(笑)
有島:大人になってからは、お互いに立場がわかって関係性が良くなったんですね。
ちょこばなな:その点は、私もすごく良かったなって思いながらも。今度、自分が子育てをする立場になったときに、きっと同じところで悩むんだろうなって。失敗しながら繰り返されてるんだなあって。
有島:自分だったらこうするかなとか、ちょこばななさんにお子さんができたとき、悩まれたりするのかもしれないですね。
ちょこばなな:母は1人暮らしせずに結婚して、結婚して初めて家を出たんで、今でもけっこうな頻度でうちに来るんですけど。「仕事が休みのとき、使っていい?」って言うので、「駄目でしょ」って。(笑)
有島:あー、わかります。(笑)
ちょこばなな:前職で、いろんなお母さんと関わってきて。お母さんっていう視点と女性としての視点が異なるっていうのは、違う人から学んだこともあって、母の葛藤がイメージしやすくなったのはあるかもしれないですね。
有島:前職でのご経験が、お母様との関係性にも影響してる。
ちょこばなな:吸収させていただいたことは、多くあるかなと思いますね。
有島:お話ししてて、私は社会人数年とは思えない感じがしているんですけれども、そこかもしれないですね。広い世代のたくさん方とお話なさったっていうのが大きいのかなと思います。
6.転職
有島:転職なさった理由っていうのは、どういうところにあったんでしょう。
ちょこばなな:大きく分けて、自分の中で2つあったと思っていて。1つ目は、3年間でいろいろやり過ぎて、その会社での、その先のキャリアビジョンが見えなくなったっていう。4年目以降この会社にいて、はたしてどんなふうに働けるのかっていうのが。
有島:はい。
ちょこばなな:ある意味、燃焼しきってしまってっていうのもあって、もうイメージが湧かなくなっちゃったっていうのが一点と。
もう1つは、いつも言い方を迷うところではあるんですけど。自分が勤めてた会社の社長さんの考えっていうのに、共感できなくなってしまったっていうのがあって。
有島:なるほど。
ちょこばなな:その2つが原因というか、きっかけとしてはそうなんです。
でも、もともと自分が(新卒で)就職するときから、いろんな仕事をやってみたいというタイプでもあったので、いつかは転職したいっていうのは前提として思っていたんですね。
有島:あー。
ちょこばなな:1つの会社に長く勤めるっていうよりかは、いつかのタイミングで転職っていうのを視野に入れながら仕事をしていて。
いろいろタイミングが重なって、3年間終わったところで次のステップに行きたいなっていうのもあって転職したっていうところですね。
有島:なるほど。
すごくいろいろなことを、最初の会社でやっていらっしゃいますよね。
例えば、大手の会社へいったん入ると、3年間だったら会社の業務の中の1つのことしかできないというケースもあるのかなと私は思うんです。
でも、お話を伺っていると、ちょこばななさんは最初の会社でたくさんのことをやり切ったんだろうなって感じました。
ちょこばなな:そうですね。
有島:転職の理由の2つ目にあった、経営者の方の考えに共感できなくなったというところなんですけど。
逆に、今の会社では考え方に共感できたっていうことでしょうか。
ちょこばなな:前の会社に共感できなくなった点と、今の会社に共感している点は、懸念したところと気に入ったところが違うっていうことがあるんですけど。
前職の会社って、割と削減する費用が人件費だったんですね。
有島:はいはい。
ちょこばなな:もともと(学生時代に)アルバイトをしてた会社だったので、それは聞いてたんですよ。「サービス残業が多いよ」とか、給与が時間の長さに対して高くないことは聞いていて。それでも働いていく中でのやりがいっていうのを取ったときに、自分の中で納得してそこに勤めていたんですけど。人から聞いてた話っていうところが、よりリアルになった瞬間っていうのがあったので。
有島:なるほど。
ちょこばなな:イベントとか、いろいろ自分で企画したり運営したりしてると、タイミングとご縁もあって、勤めてた会社の子会社の社長さんと一緒に仕事をすることが出てきたんですね。
有島:はい。
ちょこばなな:そうすると、子会社なので、私が勤めてた会社に毎月いくらか納めてるっていう状況があって。
ちょうど、そのタイミングでコロナも相まって、業績が下がってるっていう話を聞いたときに。その子会社の社長さんが私の勤めてた会社の社長に言われたことって「お金を納められないんだったら、雇っている社員の基本給を下げればいいでしょ」って言われたという話を聞いたときに。自分が経営者ではないんですけど、その方法でしか本当に救えないのかなっていうのを考えると、たぶんそうじゃないよなっていうのは思っていて。
有島:うんうん。
ちょこばなな:子会社がやってたのは講演会業務だったので、コロナで対面の講演会が全部なくなっちゃったんですね。ただ、今まで請けた講演会の映像制作をして取引先へ送らなきゃ行けないので、社員の人は働いてるけど案件は増えていかないっていう状態で。
有島:そうか。
ちょこばなな:もともと、そんなに人数が多い会社ではなかったっていうところもあって。(子会社の)社長さんと「そんなふうに(親会社の)社長から言われちゃったんだよね」っていう話をしたときに。あくまでも教育業界で事業をやっているトップが、これから育っていこうとしている会社に対しての判断として、それが本当にベストなのかなっていうのが。
私は経営者じゃないので、もちろん視点の足りないところはたくさんあると思うんですけど。じゃあ、別の方法ってなかったのかなって思ったときに、人件費削減っていうところで利益を出すっていう考え方自体に疑念を抱いたっていうのが、ダイレクトに大きな経験としてありましたね。
有島:ご自身の肌で感じてしまったっていうことなんですね。
ちょこばなな:人から聞いてるうちっていうのは、自分が体験したりとか、近くにいて困ったりしている人を見ているわけじゃないので、自分の肌で感じたことじゃないし。
もう少し信じてじゃないですけど、様子がわかるのではと思っていたのが、そこで変わったっていうのがきっかけとしては大きかったですね。
有島:あー。
ちょこばなな:その経験で、前からいろいろ聞いていた話と辻褄が合っちゃったっていう。
有島:そっかー。なるほどね。
ちょこばなな:(転職の)きっかけの1つとしてはあったかなって思いますね。
有島:そうすると、転職された後の今の勤め先は、そういう点が違うっていうことなんですかね。
ちょこばなな:今の会社はすごく小さい会社で、まだ社員が私で6人目の会社なので。そもそも残業を強いられることっていうのもないですし。入社したばかりのときも、夕礼が終わったら帰っていいよっていう文化で。
当たり前なんですけど、休みの日に連絡が来ないっていう。(笑)
有島:あー。
ちょこばなな:とか。あとは、前職は完全週休2日ではありつつ、体験授業とか全部日曜に出てくるので。休みが毎週2日間あった月っていつだっけ? みたいな感じだったんですけど、今は土日祝日休みで時間が確保されてたりとか。
有島:はい。
ちょこばなな:やっぱり経営者と(距離が)近いっていうのもあって。人件費を削減するっていう手段を取るのが一番最後になってるからこそ、「今期は、今月はこういうところで数字にこのくらいつなげてくれると、これからも給与とかをしっかり払えていくので、こんなところで協力してほしい」っていう。まずは事業内容のところからしっかり伝えてくれるっていうのが。
規模も違うので一概には言えないですけど、前職との違いではあるかなって思いますね。
有島:社員の方に、ざっくばらんに具体的に説明してくれるっていうところは、私の少ない経験からですと、小さい会社でも全部じゃない気がしますね。
ちょこばなな:恵まれた環境で、すくすくと育てていただいているなっていう感じがしますね。
有島:すくすく育ってらっしゃる。
ちょこばなな:そうですね。(笑)
自分で、嫌なことだったりとかはやらない主義ではあるので。嫌なことは多くはないですけど。
そういう意味でも、(今の職場は)良さを伸ばしてくれるっていうのと。
これも偶然ではあると思うんですけど、立ち上げをした社員が3人いて、あとは事務をやってくださっている女性の方が1人なんですけど。その方以外は全員男性なんですよ。
有島:へえー。
ちょこばなな:なので、男女の違いっていうところかなと。
事務の方は女性ですけれど、やっているお仕事自体が私の担当と違うので。そういうところで、ある意味、性別での良さみたいなところも、個人の良さとして感受してくれているのは、今の会社の上司たちのありがたいなと思っているところですね。
有島:なるほど。性別も性格も含めて、それぞれの個人の良さとして見てくれる?
ちょこばなな:そんな話を、ちょうど昨日、半期の振り返りでしていました。
有島:タイムリーでしたね。(笑)
ちょこばなな:そうですね。(笑)
有島:この人はこうだからと決められちゃうわけではなくて、その人の個性として評価につなげてくれる感じですか?
ちょこばなな:半期の振り返りでは、私から今期できるようになったことと、今後の課題を挙げてたんですけど。
上司からのフィードバックでは「こういうところが強くなると、もっとこういう意味で学生にも貢献できると思うし、ちょこばななさん自身の成長にもなると思う。そのために、後半期は環境としてこういうふうに用意するから、そこを一緒に鍛えていこう」っていう感じに言ってくれるので。
有島:いいですねー。
ちょこばなな:本当に、いい環境で仕事をさせてもらってます。
有島:なるほど。
7.広がる未来
有島:さきほど、すくすく育っていると仰ってたんですけど。これから、今の職場だけじゃなくてもいいんですけど、未来についてこうしていきたいとか。
例えば、1年後とかでもいいですし、10年後とか、もっと先、将来こんなことをしてみたいとか、こんな働き方を考えてみたいといった希望を持っていらっしゃいますか?
ちょこばなな:今の会社だと、ちょうど昨日、半期の振り返りで話があったときに、私が担当している学生のうち、何人が当社の紹介先で内定したかっていう内定承諾率が、今、社内で一番高いよっていう話がありまして。
有島:おおー。
ちょこばなな:そこをキープしたいっていうのが、2023年に卒業する学生たちの目標にもなるかなと思っていて。
有島:はい。
ちょこばなな:やってみたい仕事としては飲食業界が、今、すごく興味がある業界なんですね。
有島:どういった部分で?
ちょこばなな:たまに行くお店で、品物を運ぶのが、もうロボットだったりとか。そういうようなお店が増えてきていて。その中でも、人が提供するからその空間が良かったし、そのごはんの時間が良かったと思えるサービスのところが、すごく付加価値だなと思って。
有島:うんうん。
ちょこばなな:私が、食べることがすごく好きなので、たまにお店に行ったりとかするんですけど。美味しさだけで戦っていける時代って、もう近いうちに終わるんだろうなとは、なんとなく思っていて。その中で「そのメニューが食べたい」じゃなくて、たぶん極論「その人に会いたいからその店に来る」っていうふうに思うようになるんじゃないかなって考えてるんですけど。
そういう空間を提供できるお仕事をしたくって。
有島:なるほど。プロデュースみたいな感じですか?
ちょこばなな:そこまで大きくは考えてなくて。
今の会社の仕事と同時進行で、バイトとかでもいいんですけど。その会社自身が空間のサービスっていうのを対象にしているような会社。例えば星野リゾートに入ってるレストランとかって、そういう場所だと思ったり。
有島:はい。
ちょこばなな:ちょっと高級なホテルのレストランの方って、なんていうんですかね、すごくタイミング良く「次のお飲み物どうしますか?」とか。例えばお皿に嫌いなものが残ってたときに「お口に合わなかったですか?」とかって言うタイミングが上手だなっていう。そういうちょっと高貴なサービスもあれば。
有島:うんうん。
ちょこばなな:街にある定食屋さんなんだけど、働いてる人みんなが、すごく幸せそうだから、その空間に行くだけで元気がもらえるとか。そういうのをお客さんに提供するサービス職っていうのをやりたいです。
有島:実際にお店に立つ?
ちょこばなな:立ちたいですね。お仕事としてそれを成し遂げたいっていうのが、最近やってみたいことの1つ。
有島:へえー。
ちょこばなな:今のお仕事を辞めたいわけじゃないので。いずれ、それをやりたいと思っていて。飲食業界興味ですね。
有島:そう遠くない未来に、二足の草鞋になるかもしれない?
ちょこばなな:うーん、結婚とかがリアルに出てくる年齢、もう出てきてる年齢ではあると思うんですよ、世の中的には。
なので、飲食業は30歳になるまでにやりたいことなんです。
有島:確かに、ライフイベントとの兼ね合いが。すごく短い時間に考えなきゃいけないことが、たくさんありますね。
ちょこばなな:なので、近々の目標だと空間を提供してるサービス業で働きたいのが、お仕事としてやりたいことではありまして。
もう少し先だと、自然の中で死にたいんですよ。
有島:もう、最後のところですか?
ちょこばなな:(笑)そうです。
やっぱりお母さんになることを考えると、その間のキャリアって、そのときの様子によって変わるのかなとは思っていて。
有島:そうですね。
ちょこばなな:そこに関しては、あんまりキャリアよりも子育ての方に重きをおきたいなって思ってはいて。もちろん、結婚しても仕事はしたいんですけど。そこって、仕事中心に考えるよりかは、我が子中心に考えていったときになるのかなとは思っているので。あんまり具体的なイメージは、正直ないんですよ。
有島:うんうん。
ちょこばなな:それまでに、1人で何か独立できるような、フリーランスをやっていけるような力が身につけば、それはそれでいいかなと思いつつ。誰かと一緒に働くのもすごく好きなので。
有島:チームでやるっていうことによって、リスクをある程度回避できるっていうのはありますよね。
ちょこばなな:そこは、かなり大きいかなとは思います。
(出産や子育てで)自分の抜ける時間っていうか、そうなったときにどうするかっていうのはすごく考えますし、戻ってきたいっていう気持ちとか。
そこはすごく考えますね。
有島:自然の中で死にたいっていうのは、具体的に場所とか、考えていらっしゃるんですか?
ちょこばなな:場所は考えてなくて。自然の中で死にたいからキャリアどうしたいかっていうと、キャンプ場をやりたいんですよ。
有島:最終的にキャンプ場を終の住処として。
ちょこばなな:(笑)ね。
ただやるだけじゃ面白くないので、キャンプ場の魅力って出会いだなと思っていて。私、自分もキャンプをしたりするんですけど。
どういう単位かっていうと、隣にテントを建てた人たちと、その瞬間、その1泊2日とかで仲良くなったりするんですね。
有島:はいはい。
ちょこばなな:お父さんがキャンプ好きで家族で来ていらっしゃる方もいるんですけど。
これはたぶん、前職の面談からなんですけど。自分たちの近くにいないコミュニティの保護者の方、お母さん同士がつながるママ友って、あったら最強だなって思ってて。
有島:あ、確かに。
ちょこばなな:学校が近いママ友だと、学校での嫌なことはその人たちに相談できないし。
有島:絶対できませんよね。
ちょこばなな:社宅とかで、旦那さんの関係になると、それはもっと厳しいし。
有島:絶対嫌ですよね。(笑)
ちょこばなな:そうですよね。(笑)
そうなったときに、すぐに会える距離じゃないけど、それこそSNSとかでつながってたり。Zoomとかで「今日、こんなことがあってね」っていうことをお母さん同士が話せるような関係性を築く環境っていうのを、キャンプ場を介して提供できるようなお仕事ができたらいいなって、今は思ってます。
有島:なるほど。
ママ友っていう視点の、新しいつながり方ですよね。ご自身の希望である「自然の中で」っていうこともちゃんと叶えられて、新しい場もつくれるのはキャンプ場。
ちょこばなな:いろんな親子の方と仕事で接すると、お母さんが幸せそうな子って、やっぱりお子さんは夢と希望に溢れてるというか。それをすごく感じていたのもあって、やっぱり結局、お母さんの幸せ。そういう意味では、前職ではそれを理念としていたので、そこに賛同していたんですけど。
有島:うんうん。
ちょこばなな:お母さんを幸せにするには、周囲が幸せじゃなきゃ無理だろうって思ってるところもあったので。
有島:なるほど。
ちょこばなな:なので、お母さんの幸せというところに対して貢献できるようなお仕事をしていきながら、自然の中でゆっくりと・・・だったら最高だなっていう。(笑)
有島:いつごろ実現したいとか、逆算して、いつごろまでに何をしようとか。
ちょこばなな:今考えてる未来なので、変わることもあるなとは思いながら。経験というものだけは、時間がないと買い戻せないと思っていて。
知識は、最悪詰め込めば、いくらでも挽回できるんじゃないかなって考えてるんですね。
有島:はい。
ちょこばなな:なので、圧倒的にいろんな人に会うことだったりとか、いろんな人と話すことだったりとか。やったことがないことをやってみることだったりとか。行ったことがない場所に行くことだったりとか。
今は全体として、そういったことにフォーカスを当ててますね。
有島:そうすると、仕事以外のところ、趣味なんかも外に外にっていう感じなんですか?
ちょこばなな:今は、実はオンラインサロンに入っていて。キングコングの西野さんのオンラインサロン。
そこで出会った人たちっていうのは、けっこう幅広い人たち。
自分ではあんまり分かっていないんですけど、年上の方にかわいがっていただけることが、すごく多いんですね。
有島:へえー。
ちょこばなな:今ちょうど、小学校1年生の娘さんがいるお母さんとかと、フリーのカメラマンさんとか。あとは、これからフリーランスになろうとしてる30代の方だったりとか。そういう方たちと遊びに行ったりするんですけど。プロのカメラマンの方に、iPhoneでの撮り方を教わってたりとか。
有島:いいですね。
ちょこばなな:あとは、こういう場所へ行ってみたいよねっていうのも、一緒に行っていただいたりとか。
実は夏祭りを主催しまして。
有島:今年だと、オンラインですか?
ちょこばなな:対面で。オンラインメンバーに美容室をやってらっしゃる方がいて。その美容師さんに話を持ちかけて、美容室で夏の思い出づくり。完全に1時間3家庭とか決めて、事前予約制にして。それをやりたいっていうところで。
有島:なるほど。
ちょこばなな:正直、転職した段階で子どもに携わることを企画してやるのって、今の仕事だと無理だなって思ってたんですけど。仕事っていう枠を外したらできるんじゃんって思って。(笑)
有島:うんうんうん。
ちょこばなな:もちろん、それが完成するまでにはいろんなことがありましたけど。いろんな方のお力をいただいて、来てくれた人の満足度っていうのをすごく高い状態で終わることができたので。
有島:良かったですね。
ちょこばなな:そんな形で、お金とか時間とかで買えない経験っていうところを、たくさんしていきたいなっていうのを、今、すごく思ってますね。
8.幼稚園の先生
有島:もし、最初に学習塾の会社に入っていなかったら。お仕事でお子さんたち、お母さま方とお話しするっていうことがなかったら。
今、ちょこばななさんは、どうなっていらっしゃったと思いますか? こんなことをしていたかもとか。
ちょこばなな:どうなってたかな。具体的なイメージは湧かないですけど。大学が教育学部だったので、幼稚園の先生になってたかもしれないです。
有島:もともと、子どもと接する分野の勉強をされていたんですね。
ちょこばなな:ただ、幼稚園の就職を諦めた理由でもあるんですけど、自分が理想とする幼稚園っていうのが具体的にありすぎて。
有島:へえー。
ちょこばなな:例えば、イベントがあった方がいいけど、残業は少ない方がいいとか。
有島:うんうん。
ちょこばなな:私、出身の幼稚園はイベントがすごく多かったので、多い方がいいけど。でも、先生の負担が少ないような幼稚園がいいとか。もはやご縁しかないんじゃないかみたいなくらい、自分の中で就職したい場所を選ぶ要件が、自分でもすごく多かったなっていうふうに思うので。
有島:はい。
ちょこばなな:もしそっちに進んでたら、幼稚園をつくりたいっていう側に回ってたかもしれない。
有島:それは今からでも、キャンプ場を志向しつつ、機会があれば幼稚園も関わってみるっていうのはできるんじゃないでしょうか。
ちょこばなな:そうですね。資格は取ってるので、正直なところ諦めたというよりは。
例えば出産してお母さんになって、子どもが小学生とかになったら、資格があるのでパートとかでも勤めたら、資格手当分はお給料も上がるし、何歳からでもできる仕事だなって。
有島:確かに。
ちょこばなな:決して簡単にできる仕事ではないですけど、「今の仕事は出産したあとできますか?」って言われると、時間的拘束のところで難しいって思っていて。
学生との面談を入れたりしてるので、子どもが熱出して「今日はキャンセルで」っていうのって、すごく案配が難しいお仕事だなって考えていて。
有島:そうですね。
ちょこばなな:そうやって考えたときに、幼稚園の先生っていうお仕事自体は、新卒ですぐにやらなくても資格を持っていることによって、チャンスはこの先、いくらでもあるかなっていうふうに思ってはいますね。
9.嫌いなことをしている時間がない
有島:最後に、これを言っておきたいといったことはありますか?
ちょこばなな:多くの人が、もう少し自分を幸せにすることを軸に生きたらいいなっていうのは、今の仕事をしてて、一番思っていることではありますかね。
有島:ちょこばななさんの幸せって、何でしょう。
ちょこばなな:自分が好きなことをする時間が多いことですかね。
有島:今、仕事もプライベートも充実しているということでしょうか?
ちょこばなな:たぶん今、嫌いなことをしてる時間がないですね。
有島:ないんですね! それはすごい。
ちょこばなな:(笑)
やらないです。そのときの気持ちですけど、あー今日は掃除がしたくない気分って思ったら、どうせ1人でしか暮らしてないし、今日はやらないっていう。また明日、起きたときの方がやれる気が湧くかもしれないって思うし。
有島:うんうん。
ちょこばなな:自分の好きなタイミングでやったらいいし、嫌なタイミングでやっても、結局成果出ないしな、みたいなところもあって。
有島:なるほど、確かに。
「ポジティブ」って、私はちょっと強すぎる言葉に感じてしまうことがあるんですけど。
ちょこばななさんは、とっても自然にポジティブをやっていらっしゃるなって思いました。
ちょこばなな:うれしいです。
有島:今日は、ありがとうございました。
▷アウトロ
いかがでしたでしょうか。
「自分を幸せにすることを軸に生きる」ということは、ちょこばななさんご自身のお話を伺って、わかるような気がしました。
私自身も、周囲の顔色ばかり見ていないで、もっと、ある意味わがままになっていいのかもしれない・・・
そんなことを考えたインタビューでした。