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レトロニムが誕生する瞬間

レトロニムとは、語の再命名のことを言う。
最もわかりやすい例(だと個人的に思っているの)は「対面面接」という語。

本来面接は対面で行うものだったが、オンラインでの面接が登場したことにより、もともとの「対面で行う面接」をわざわざ「対面面接」というようになった。
他には
ウーバータクシー
→本来タクシーのようなサービスだったが食事を運ぶサービスの方が日本で普及したため
ファーストガンダム
→シリーズ化したため、最初の作品にわざわざ名前をつける必要がでた
回らない寿司
→回転寿司が登場したため
普通のブルー(でんぱ組.inc ピンキー!さんのツイッタープロフ)
→現在のでんぱには青系がメンカラのメンバーが全部で3人いるから
などがある。

さて、7月1日から原付にまつわる道路交通法が改正された。
いわゆる電動キックボードの制限が少し緩くなるあれね。
詳しくは警視庁のリリースを見てくれ

7月2日に免許の更新に行ったら、配られた教本が今年の7月版だった。出来立てほやほやじゃねえか、なんなら土曜はその枠なかったからうちら最初にこれ受け取ってるんちゃうか・・・?と思ったら、この電動キックボードのくだりが新たに書かれていた。

そこで見つけた。
従来「原動機付自転車」と呼称していた、いわゆる「原付」については、「一般原動機付自転車」とし、いわゆる電動キックボード等について「特定小型原動機付自転車」とすると。
(今までの「原付」に関するルールは変わらないよ、名称が変わるだけだよ、という注釈だった。)

ほ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜う
出来立てほやほやレトロニムじゃねえか〜〜〜〜〜〜!

「一般」とか「無印」とか「公式」とか「元祖」という言葉は、つければレトロニムになりがちなので、友人たちの間では「チートワード」と呼んでいる。今回の「一般原動機付自転車」は確実にチートワードだ。
「特定」に対して「一般」は正直面白みに欠ける。

普段なら報告するほどのことではないが、レトロニムができた瞬間を目撃していやに感動してしまい、いつものメンバーに報告してしまった。

そしたら相手から「この前遭遇したレトロニム誕生の瞬間」が送られてきてしまった。
そういうことだ。
まだまだ修行が足りない。
ただし、とにかく嬉しかった。

でもよく考えたら「対面面接」誕生の瞬間に立ち会えているので、それで結構良しにならないか・・・?

いただいたサポートでココアを飲みながら、また新しい文章を書きたいと思います。