きょうの日記:公園の木
今年の4〜5月は近所の公園によく散歩に行っていた。
大学もなく、バイトもなく、ライブもなく、
家でESを書き、就職面接を受け、未来や今に憂いて、
息抜きで歩いた公園。
音楽を聴きながらベンチに座ったり、
天気の良い日は本を読んだりもした。
お気に入りのサコッシュに、小さい財布と本とエコバッグと鍵だけ入れて、
世界のことなんて知らずに茂る木をながめながら、
ココアを飲んだりもした。
久しぶりにその公園に散歩に行った。
世界はなんだか今年の春に巻き戻っている感じすらある。
戻っちゃったかな、あの世界に、と思いながら公園の入り口についた。
木ははだかになっていた。
世界は巻き戻ってなんかいなかった。
放っておいても、時間は勝手に過ぎさる。
悲しいことでもあるけれど、放っておくだけで前に進むのって、
なんだかちょっと可笑しい。
時間は勝手に経っていって、
私たちはいろんなことを忘れたり覚えたりしながら
生きていくんだな、としみじみした夕方。
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