人生のサビ
怒髪天のベースの人が解雇されたというお知らせに動揺する。
酒と素行不良によるものだという。メンバーのコメントを見る限り素行不良も酒が原因と思われる。
怒髪天が好きになってそう年月は経っておらず増子さん以外のメンバーのキャラクターは正直よく知らない。でも演奏中はニコニコしていかにも人が良さそうな人だったから余計におどろく。自分も酒が好きだから引き締めなくてはいけない。
一方その数日前に配信が開始されていた新曲「ザ・リローデッド」。
人生を歌に例えた歌詞があり「人生の大サビに乗って」というフレーズが印象的。80年代初頭から活動を始めて紆余曲折あったバンドであり、メンバーが還暦を前にしてなお勢いがあるバンドだからこそ説得力を持つフレーズ。こんな曲を出して数日後の解雇騒動というのもまあドラマチックではある。
さて、自分の人生を曲にたとえたなら今どのへんなのだろう?
まず確信できることがひとつある。それは子どもが生まれてしばらくたったころに「人生が2周目に入ったな」と感じたこと。子どもの人生を通してここは自分が一回通った道じゃないかと思う場面がいくつもあった。すなわちこれは同じメロディを繰り返す2番に突入したということではないか。
2番に入る前にはサビがあったはずだ。結婚や出産(自分で産んでないが)がそれだったのだろうか。たしかに目まぐるしく上下して盛り上がった時期ではある。今思えば確かにサビだった。
1回目のサビが終わり2番に突入して10年ほど経ったのが今の立ち位置。この10年は割と平坦で楽しく過ごしている実感はある。しかし40代に入って心身の衰えを実感したり将来への不安が常に楽しさと共存しており、深刻ではないにしろなんとなく不穏だ。親の死もあった。2番が始まってしばらく経つがサビに入る気配はない。
これは2番に入ってAメロ、Bメロと進んで素直にサビに入らないパターンではないだろうか。
最近の曲だと米津玄師のキックバック。2番が終わってから始まる「幸せになりたい~あなたのその胸の中ァァッ!」のパートだ、今。なんか幸せな雰囲気だけど不穏が見え隠れするような感じも似ている。
いずれにせよ人生の大サビがくることを信じ楽して生きていきたいもの。「そうだ! We're ALIVE」。と、うまくまとまったところでおしまい。
※タイトル画像は去年の5月に怒髪天のライブをみたフェス会場にて