【短編小説】魔法のランプ改(KAI)【ディズニー】

pinky⭐︎pencil

2025年2月21日 14:20

アグラバーの貧しい青年・アラジンは、いつものように市場でこそ泥を働きながら暮らしていた。ある日、偶然洞窟で不思議なランプを手に入れる。

「ランプをこすると……ジーニーが出てきて願いを叶えてくれるって話だったよな？」

アラジンは期待に胸を膨らませながらランプをこする。

しかし——

「こんにちは、Aladdin-GPTへようこそ！」

青い煙が立ち込める中、目の前に現れたのは巨大な青いジーニー……ではなく、AIアシスタント「Aladdin-GPT」 だった。

「え？ジーニーじゃないの？」

「私は最新型のAIです。ジーニー機能はオプションですが、追加ダウンロードには課金が必要です。」

「課金！？まさかのサブスク！？」

「ご安心ください、無料プランでも願いを叶える最適な方法をコンサルティングできます。」

「……微妙に現実的だな。」

「AIで王子に！？」

アラジンは「ジャスミン王女に会いたい」と願った。しかし、AIは直接王子に変えてくれるわけではなかった。

「王族との接点を作るには、社会的地位の向上が必要です。」

「そりゃそうだけど……どうすればいい？」

「データ解析によると、成功する確率が最も高い方法は “アグラバーで最も成功した起業家になること” です。」

「え、そんな面倒なことしなきゃいけないの？」

「ご安心ください。現在の市場分析に基づいたビジネスプランを提案します。」

AIのサポートにより、アラジンはアグラバー初の**「デリバリー魔法絨毯サービス」を開業。スマホ代わりの魔法のランプアプリを開発し、「アグラバーUber」**として爆発的な人気を得る。

「やべぇ！大金持ちになっちゃった！」

「AI vs. ジャファー」

しかし、ジャファーも負けていなかった。

彼は密かに**「DarkGPT」**を開発し、AIの力で国の支配を目論む。

「ジャファー、お前もAIを！？」

「フフフ……もはや魔法の時代は終わった。時代はAIによる完全支配だ！」

ジャファーはAIを駆使して**「SNS世論操作」「フェイクニュース拡散」「スマート魔法の杖」**を導入。アグラバーの民は洗脳され、ジャファーを支持し始める。

「クソッ！このままじゃ負ける！」

アラジンはAIに尋ねる。

「どうすれば勝てる！？」

「ジャファーのシステムにウイルスを仕込みましょう。」

アラジンはすぐさま**「ジーニーGPTセキュリティソフト」**を開発し、ジャファーのAIをハッキング。

「ダークモード解除……洗脳解除……ジャファーの支配力、ゼロパーセント。」

「な、なにぃぃぃ！」

AIの力でジャファーは無力化され、ついにアグラバーは平和を取り戻した。

「AIの魔法、それとも……？」

ジャスミンはアラジンに微笑んだ。

「あなたがここまで成功するなんて……AIの力ってすごいのね。」

アラジンは少し考えて、魔法のランプを見つめた。

「いや……AIが道を示してくれたけど、最後に決断したのは俺だ。」

ジーニーなら魔法で一瞬で願いを叶えてくれたかもしれない。だけど、AIは「自分で選ぶ力」をくれた。

アラジンはランプをそっと置き、ジャスミンの手を取った。

「これからは、自分の力で未来を作っていくよ。」

AIの魔法が終わる時、本当の物語が始まる——。