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会えなくなった友達のこと

あいつ、どうしてるかな?

ふと僕が教会に通ってた時に仲良くしてた友達のことを思い出した。

これは僕が尊敬する牧師の受け売りなんだけど、
「教会とは建物であり人の集まりだ。
裏を返せば建物が無くても人が集まればそこが教会になる。」

僕が大学生の時、彼に一度教会で会ったことがある。
月に一度の若者向けのイベントで立食パーティで自己紹介をしたと思う。英語と日本語を交えて。

それから5年くらい経って彼はまた来日した。
前よりも日本語が上達していた。
歌も上手いので教会の賛美チームとして活躍し始めた。

僕はその頃アッシャーチームの一員だった。
礼拝に参加する人を席に誘導する役。

ステージで歌うなんてすごいなと友達ながらに思っていた。

ある土曜日に彼と映画を観た。
男同士なのでハリウッドのヒーロー映画だ。

何時からにする?
僕の問いに彼は「賛美チームの練習の後なら大丈夫」と答えた。

(え?日曜日も教会で歌うのに土曜日も練習で集まるのか)
彼のクリスチャンとしての敬虔さに僕は驚いた。

僕はあまり彼と多くの言葉を交わさなかったがある時ディズニーシーに誘ったら二つ返事で行こうと言ってくれた。

まだ寒さの残るイースターシーズンのディズニーシーに男二人、仲良くアトラクションに並んだりターキーレッグを頬張った。
列に並んでる間お互い話すことも無かったがそれでも楽しかった。

彼は僕と育った背景が違う。

彼は幼くして父を亡くしている。
彼の育った国は日本ほど治安が良くなくて(暴動が起きたり盗みや殺人にいつ遭ってもおかしくない)彼が今こうして手に入れた日本での生活はそれこそ天国のようなものだと思う。

そんな彼も数年前素敵な人と出会ってついに結婚した。相手は教会で知り合った賢くて美人のお嫁さんだ。
礼拝の通訳を担当しているので海外出身の彼ともちゃんとコミュニケーションが取れる。
本当にお似合いの二人だ。

良かった。
僕は本当にそう思った。
神様は彼のことを祝福してくれたんだ。

二人の結婚式に僕も呼んでもらえた。
とても良い式だった。

結婚式で使われた曲の一つがMISIAのアイノカタチだ。
この曲を聴くとあの結婚式を思い出すし、彼の幸せを願う気持ちがわいてくる。

僕は今メンタルの調子が以前のように安定してなくて教会には通えていない。
もう少し元気になったらまた彼に会いたいな。

これから先も彼の幸せが奪われないと良いなと心から願う。

最後まで読んでくれてありがとう。


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