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ハイモジモジ10周年ふり返り(2期目の後半)
ハイモジモジ代表の松岡です。
2010年4月28日に創業し、間もなく10周年を迎えます。そこで、この10年の歩みをふり返っていきます。今回は2期目の後半をお伝えしていきます。
看板ネコのニーポン誕生
2011年の夏を過ぎたころ。
吉祥寺に新しい事務所を構えたハイモジモジに、仲間がひとり増えました。いえ、ひとりではなく一匹の猫でした。
▲わが社にやってきたばかりのころ
名前はニーポンと名づけました。
私たちは創業当初から「Kneepon from Nippon!」(ニーポン・フロム・ニッポンと読みます)というスローガンを掲げ、思わず膝(Knee)をポン(pon)と打つアイデア商品を発信していこうと決めたのですが、その造語である「Kneepon」を彼に授けました。
実際、彼は仕事に疲れた私たちを癒してくれるだけでなく、ビジネス面においても八面六臂の活躍を見せてくれるのですが、それはまた少し先の話。
「Memooch」発売
季節は秋になり、昨年11月の「Deng On」以来となる新商品「Memooch(メモーチ)」をリリースしました。
これはリボンの形をしたトレーシングペーパーのメモです。土台部分のウッドブローチにリフィルを付け替えることで何度でも利用でき、洋服にあわせてコーディネートできる、メモでありブローチでもあるというコンセプト。
デビュー作の「LIST-IT」もリストバンドのように身につけられる文具であったことから、その流れを汲んだ「Wearable Stationery」シリーズと位置づけ、まずは6柄からスタートしました。
▲採用するカラーを選んでいる様子
半透明のトレペ30枚を重ねることで鮮やかな色合いが出せるよう、何パターンもの柄やカラーをデザインしました。1枚ずつ切り離すと色は薄めで、メモ書きしても文字ははっきり見えるのですが、重ねることで柄がはっきりするのが特長です。
リフィルは別売りで、ウッドブローチとのセットが1,200円(税抜)という価格設定だったのですが、雑貨チェーンの文具フロアで扱うには少し値段が高いと言われ、逆にアパレル関係の方からは「うちで扱うには値段が安すぎる」と指摘されるなど、同じ商品なのに業種によって受け止められ方が異なるという面白い体験をしました。
LIST-ITの100枚パック発売
続いて「LIST-IT」の新装版「LIST-IT 100」をリリース。
持ち運び可能なケースに10色が10枚ずつアソートし、どこへでも携帯できるようアレンジしました。以降、単色20枚入りとアソート100枚入りの2段構えで、全国に展開されていきます。
伊東屋でポップアップ
東京は二子玉川の「伊東屋玉川店」さんには、ポップアップショップをやりませんかというお声がけをいただきました。週末は店頭にも立たせていただき、百貨店で接客するという初めての経験をさせてもらいました。
Deng On デザインコンテスト開催
そして迎えた11月3日。
この日は「文具の日」であり、私たちの「Deng On」発売1周年記念日でもありました。そこで私たちは一般の方にオリジナルデザインを応募してもらう「Deng On」のデザインコンテスト開催を発表しました。
商品名と併記していた「MESSAGE ON THE KEYBOARD」というキャッチコピーの「MESSAGE」の部分を「YOURS」として、キーボードに立てるメモを自由にデザインしてみましょう、というお題です。
最優秀賞には賞金10万円と商品化が約束され、自社サイトと雑誌「公募ガイド」を通じて募集しました。
▲英語版の募集ページ
海外の方も参加できるよう英語版も用意したのですが、なんとフランスや韓国、イスラエルなどからも応募がありました。集まった作品は総計1,663点。
手書きのラフでもOKという条件に緩和したことで、中には中学校の美術の授業で取り組んでくださったところもありました。生徒の数だけデザインされた作品群をどっさり郵送していただきましたね。応募の締めきり日が近づくにつれ、事務所のポストが毎日パンパンに膨らんでいたことを思い出します。
そうして最優秀賞に選ばれたのは、こちらの作品でした。
手をつなげるオリジナル・キャラクターという点がとても面白く、のちに「デング―&オーン」というキャラクターで実際に商品化されました。(現在は販売終了)
また、最優秀賞には惜しくも届かなかったのですが、あまりに作品のクオリティーが高かったために、こちらからコンタクトを取って商品化を打診した作品もありました。
のちに「Deng On 古都」と名づけられ、現在も単品での販売が続けられています。(桐箱入りのセットは完売)
Memooch 冬バージョン発売
冬には「Memooch」の冬バージョンを一挙に12種類も発売しました。既存の6種類とあわせて計18種類。ウォールナット製のウッドブローチを単品販売するなど攻勢をかけます。
さらにプロのカメラマンとモデルを手配し、ヘアメイクとスタイリストにも参加してもらって、スタジオ撮影も行いました。
これまで見たことのないモノをつくること。それらの見せ方を工夫して、世の中に放つこと。そして賛同くださるユーザーに手に取って購入していただくこと。
この喜びと楽しさに完全にハマってしまいました。
こうして勢いに乗ったハイモジモジは3期目を迎え、怒涛の商品開発にのめり込んでいくことになるのです。
ハイモジモジ10周年まで、あと20日。
(つづく)
【ハイモジモジ PROFILE】
2010年創業。「Kneepon from Nippon!」を合言葉に、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを日本から発信している。キーボードに立てる伝言メモ「Deng On」、耐洗紙のメモ「TAGGED MEMO PAD」でグッドデザイン賞を受賞。人気シリーズ「WORKERS'BOX」好評発売中。
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