アートという詐欺⑤
そして、
もしもわたしが詐欺をしようと思えば
それは簡単だ。
「これはあなたの魂の姿」と言えば
わたしを信頼してくれている顧客は
それを受け入れるだろう。
なぜか?
彼らはここまで来る道のりにおいて
その個人の人生において、
それぞれの挫折や、苦悩、裏切りに逢い、傷ついた。そしてもちろん 喜びも経験してきた。
わたしという 風変わりな存在に出会い、
信頼を寄せ、傷ついた心を開示してくれたのだ。
その人物に これはあなただ、。と言われて
誰がNOと言える?
…そういうことなのだ。
わたしには課せられた責任がある。
自分でやると決めた以上、
顧客の魂を正直に描き切る責任だ。
わたしがやっていることには 正解がない。
だから 自分にウソをついたり、逃げようとすれば
物理的、表面的には簡単に出来てしまう。
それは他人に対しても同じことだ。
わたしたちは見られている。
そう、
自分に。
アートの神に。
天にツバを吐けば、そのような現実が訪れる。
そして
正直な仕事をすれば、
必ずそれは自分に返ってくる。
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