エビ4変化
友達がエビを沢山買ってきた。
おそらく全部で20匹くらい。箱いっぱいの冷凍ブラックタイガーに私はかなり心ときめかしてしまった。魚介類の中でエビが一番好きかもしれない。寿司を食べるときは一番最後にエビを食べる。実際寿司に乗っかってるエビは薄すぎることが多くてそんなに好きではないんだけど。今思い出したけれど、握り寿司のエビって他の料理に入ってるエビとかなり違うものに見える(感じる)。クルンと丸まった肉厚なグラタンに入ってるエビと違って、平べったくてシンメトリーな形した冷たいエビ寿司。かなり別物じゃない?
エビを大量に食べることに関して、なぜか私は罪悪感がある。多分それはずいぶん前に見たゾンビ映画の影響。インドネシアで育てられていたエビがゾンビ菌に汚染されて世界がカオスなことにって話だった、確か。
友達は最近天ぷら粉をゲットしていた。こっちのアジアンスーパーじゃ手に入らないような日本製のやつ。片栗粉とは全然違うんだぜ(多分)
エビを買ってきたってことは、きっと天ぷらをやるんだ。
素人が自宅で天ぷらを揚げるなんて、山盛りのエビ天ぷらたらふく食べるんだ.....と興奮していた私に、友達は「もちろん全部揚げるようなことはしないよ」と釘をさす。
どう調理していこうかと二人で話し合っている間に、エビは溶け出し、臭い液で机を濡らしていた。(紙製の箱に詰められていたことをすっかり忘れていたのだ)慌てて皿に移し、ベチャベチャになった机をぬぐっていたら友達が「じゃあ今日はまず鍋にしよう」と呟いた。
「え、鍋か。ふつーだな」と私が言ったって、このブラックタイガーを購入したのは友達。私に決定権はない。
白菜、ねぎ、豆腐、出汁と大根おろしのすっごいシンプルななべ。美味しかった。冷凍エビに対して実はドキドキしていたのだけれど(まずかったらどうしよう、とか)ひとまずこの鍋でブラックタイガーの味は保証された。
次に作ったのはうどん。鍋で余ったエビの頭で出汁をとり、味噌ベースのスープを作った(といっても全てやったのは友達)
そしてやっと天ぷらを作った。衣を作り、さっとエリンギとエビを絡めて揚げる。このためにわざわざ揚げ油まで買った。
ん?
私が知ってる天ぷらとだいぶ違うぞ....これじゃただの揚げ物じゃん。衣が薄すぎたのかな。友達はがっかりしている。実際天ぷら作るためにエビ買ったようなものだもんね。
エリンギも、エビも美味しかった。天ぷらかどうかなんてどうでもよくなるくらい。多分、揚げ物ってだけで脳が勝手に味補正かけてくれてる(この天ぷらに限っては素の味が本当によかったんだけど)
でもここまできて、なんで飛行機で10時間以上もかかる遠い国の冷凍エビ食べてるんだろうって気持ちになってきて。次は隣街の魚市場でエビ買おうか、って友達と話しました。
私が遊びに行ってる間に友達はエビとトマトのパスタを作って勝手に食べていました。少し味見したけど、まあまあ美味しかったよ。
以上です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?