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真夏の果菜とタネの話

 夏は、果菜の季節。トマト、なす、きゅうり、ピーマン、オクラ、ズッキーニ、ウリ、ヘチマ、いんげん、枝豆にそら豆。とうもろこしもイチゴも果菜に入ります。ここに挙げた名前だけでも、それは豆では、穀物では、果物ではと、たくさん疑問が浮かびますが、まずは果菜ということで。果菜の特徴は、水分が多く夏バテを解消してくれるビタミンやミネラル、中でも汗で体外に出てしまうカリウムが豊富に含まれているものが多いこと。酷暑を乗りきるためにも、たくさんいただきたいものです。
 果菜の定義は、“果実やそれに含まれる種子が食用部位となる野菜”。トマトもきゅうりも可食部分にタネがありますが、きゅうりなどは未熟果でいただくのでそれほど気になりません。でも料理によっては、きゅうりのタネとワタをスプーンでかき取ったり、トマトはタネの部分を除いて果肉だけを利用することもあります。
 タネを除くのが面倒な果菜がピーマンです。ぶどうもすいかもタネなしにできるのだから、ピーマンのタネなしも可能なはず!と思っていたら、横浜植木(神奈川・横浜)がタネなしピーマン「タネなっぴー」を開発していました。が一方で、最近は“ピーマンのタネごと料理”がSNSでちょっとしたネタになっています。ピーマンのタネには、ビタミンC、カルシウム、水溶性・不溶性の両方の食物繊維などが豊富に含まれているとのこと。タネとワタを残したまま、ヘタだけ除いて煮浸しにしたり、挽き肉詰めにしたり、肉巻きにしたり。食材を余すことなく食べきることは、SDGsにも即します。
 とは言え、ピーマンのタネは硬く、舌触りがよくないし、苦味もあり、料理の味に影響します。ただでさえ敬遠しがちな子どもたちには、余計に嫌われそう。

【食のトレンド情報  vol.979 2024年8月19日配信分】


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