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環になるまで~1年か・・・
去年も今頃はStay Homeだったよね。
「父の具合が悪い」と連絡を受けて、少し早めの連休を取り何枚ものマスクを用意し、持てる物はすべて持って実家へ向かった。
そしてその時から父の命のカウントダウンが始まった。
膵癌・・・声なくして忍び寄ってくるといわれている猫足の癌。
でも、振り返ってみるとあれもこれも・・・もしかしたらサインだったのかも・・・あの時気が付いていたら・・・なんて…まだ思う事もある。
でも、今はもう雲の上で好きなように過ごしているのだろうから、父はやっと自由になったのかもしれない。
間もなくやってくる一周忌を迎える。
この一年、のどに小骨が使えたような、そんな気がしていた。
ちょっと、心が痛い。
父がなくなってわかった色々な事、処理をしなくてはならない事、先々を考えなくてはならない事・・・立ち止まって振り返る時間ないほど次から次へ・・・これでもかとやってくる。
いったい何の試練だ。
・・・そう思った。
人一人が人生を閉じるとはこんなにも足跡を残すものなのか・・・
当たり前なのだけれど初めて実感をした。
父の生きてきた歴史、聞いていた話、食い違う事実。
何をどう受け取ったらいいのか・・・でも父は見事に墓場まで持って行った。
どんな想いがあったのだろうか・・・
なんとなく、ルーツを探りたくなる。
知られたくなかった、語りたくなかった・・・そんな想いがそうさせたのだろうから、ここからルーツを探ることをしなくても良いのかもしれない。
父は父で昇華したのだろうから。
でも…昇華した父、記憶を保てなくなった母を残した。
試練だ、まるで父からの宿題だ・・・
環がスタートなのか、環で悟れるのか・・・
あの日からちょうど1年の今日。。。少しざわつく。。。あの日の風景。