「わたしはわたしに嘘をつく」
怒ってなんかいないよ、と
わたしは微笑んだ。
いつからだろう
自分に嘘をつくようになったのは・・・
最初は小さな傷がチクリと痛む程度だった。
今ではパックリと口を開けて
その存在をアピールしている。
ずるいあなたは、その傷口を
優しい言葉で塗り込めてしまうから
わたしはまた傷ついたことも忘れて
全身に回る甘い毒に惑わされてしまう。
あなたはわたしに嘘をつく
わたしはわたしに嘘をつく
大丈夫、平気、と
わたしはなんでもない振りをして
生きていくのだ。
今日も
なんでもない振りをして・・・