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お金のないわたしが豪邸の契約と開業が出来た理由


資金調達について

さて前回記事の続きです。

海外生活での起業失敗によりほぼ全財産を失い、帰国後間もなくお金のない26歳の私が、どのように100万円近くの大型賃貸物件の契約と開業準備を出来たのか。

などと大袈裟に書きましたが、先に結論から言うととてもシンプルです。

先に住民(入居者)を探し、入居が決まったシェアメイトたちからのカンパで資金を賄ったのです。

正確には、ワンルーム賃貸を探し、一人暮らしを始めようとしていた単身者で、これから始めるシェアハウスに興味を持ってくれた数人から、その入居初期費用として”前家賃”、”敷金”、”礼金(一時金)”、”保険料”などと言った初期費用の支払いを受け、それらをかき集めて自己資金と一緒になんとか支払って始めたのが一棟目のシェアハウスでした。

先に入居者を集める

つまり、スキームはこうです。
(※迷惑もかかるし一般的な方法ではないのでオススメはしません。今思えば酷い話です。)
まず、物件を所有している大家さんに、自分自身がこの物件を借りることに興味があること、そして全国的にもめずらしいシェアハウス(当時「シェアハウス」と言っても誰も何のことか分かってもらえない文化でした)をやりたいことを伝え、物件を仮押さえします。
そして、当時は「本当に若者だけで集まって住むの??男女も一緒に住むの??犯罪とか、トラブルとか、大丈夫???」という当たり前の反応をもらい、その説明に全力で時間をかけて家主を口説きます。
同時に、不動産屋に勤め、賃貸営業をしていたわたしは、お店に来る一人暮らし用アパートを探していた20代単身の若者のなかで、共同生活に興味を示してくれそうな人を必死で探します。

当時、接客移動中の車内でそれとなく自然に今自分がシェアハウスをやりたいこと、どんな暮らしを想い描いているか、などの話題を振り、感触が良かった人たちをそのシェアハウス予定物件に案内します。

幸い、物件は富山市内では人気の居住エリアで、さらに玄関に大きなシャンデリアがあるほどの豪邸で、ワンルームを探しにきた若者たちの反応は上々でした。
その中でも、当時想像もできなかったシェアハウスという共同生活に興味を持ってくれた初代シェアメイトたちが3人(男1、女2)、入居を決めてくれました。
彼らから受け取った入居初期費用と自分のなけなしの資金を足し、ようやく正式に家主に入居申込を入れ、運よくシェアハウスにも理解を示してくれた家主と正式契約をしました。

これが、お金のないわたしが第1号シェアハウスを契約したスキームです。

在庫を抱えないビジネススキーム

今思えば、仮押さえしている間はお金無いくせに「借ります、借ります」で時間稼ぎをし、裏で必死に入居者と資金をかき集め、目処が立ってから借りつける、という何とも酷いやり方です。

でもよく考えてみてください。

ビジネススキームとしては、”在庫”、抱えてませんよね。

在庫を抱えるとはどういうことでしょうか。

先に物件を借り(買い)、家具家電を用意し、初期費用を投じ、ひとたび募集をかけてもし入居が決まらなければ、空室は一気に不良在庫です。

世の中、在庫ビジネスのリスクは誰もが容易に想像できますよね。

一方、世の中には”ドロップシッピング”というスキームがあります。

”買ったものを売る”、のではなく”売ってから買い付ける”というものです。

ネットショップでもよくありますが、このスキームはそれだけではなく、わたしの仲良くさせてもらっているリサイクルショップの敏腕経営者さんなんかも、買取依頼がきた瞬間に得意先(売り先)何件かに連絡、売れるかどうかの確信を得た後に買い取るなど、色々な業種で親和性の高いスキームだと思っています。

そもそもわたしのベースになっている不動産仲介業、というのも手数料ビジネスで在庫を抱えるようなスキームでは無いのですが、今では新しいシェアハウスや民泊を作ってから販売/募集をするということも多いわたしが、未だに常に念頭には在庫リスクを意識しながらビジネスをしているのはこの時の経験が大きいと言って間違いないのです。

今回の話では、勤めている不動産屋にきたお客様を、自分のビジネスに横取りしてるんじゃないか!!と思われたかもしれません。

実は、この後も次々と新しいシェアハウスを”勤めながら”展開していくわたしは未だに当時の不動産会社社長と良好な関係を築いています。
ここにも、実は後々にわたしが独立起業するに至った重要なスキームが隠されているのですね。
それはまた追々、noteで紹介させてもらいます。
これから独立起業を考えている会社員のみなさんに、オススメできる確かな仕組みがここにあると思っています。

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