【シベリア鉄道】シベリアをママチャリで走る人
シベリア鉄道でロシアを横断していた時、
日中することといえばとにかく窓の外を眺めることでした。
寝台に座ってぼーっとしていても、
通路に出てみても、
窓の外には流れていくシベリアの大地がありました。
人家はまれにしか現れず、
決して速くないシベリア鉄道の列車でも、あっという間に通り去ってしまうほど町は小さなものでした。
まるでWindowsのデスクトップ画面に出てきそうな風景だね、
と言ったのは一緒にいた友人。
そんなWindowsのデスクトップを走っているときに、遭遇した場面があります。
それは雄大なシベリアの大地を背景にして、線路沿いを一心に走るママチャリでした。
線路横につくられた、車一台分の幅もなければ舗装もされていない道を、シンプルなママチャリで懸命に走る人。
その軽装からしておそらく自転車で「隣町まで」出かけるさなか。
行きしななのか帰路なのかは判りませんが
立ち漕ぎしながら懸命に走っていました。
町を移動するだけでこの自転車を何時間漕ぐのだろうこの人は?
そもそもここまでして町を移動しなければならない用事とは何なんだろう?
と、壮大な風景とあまりにミスマッチなものを見て想像力をはたらかせる私。
あれが日本だったら、「友達の家行ってくるわ」「コンビニ行ってくるわ」とでも言っていそうなノリです。
人影も家もない180度の空の下を、ただひたすらに吹きつける風の音を聞きながら走り続けるのはさぞかしさみしいだろうな。
だからこそ町に着いて人に会ったら、すごくホッとするんだろうな。
と、いつまでも想像の止まらない私なのでした。
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