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#8 夢は環境科学者と平和教育者! 熱心な探究心を持つ高校生・長谷川遥さん


高校生が人生を語れるメディア・ひまわりの種会議。8人目のインタビュイーは、高校2年生の長谷川遥さんです。

好きな英語をきっかけに課外活動に参加し、現在は自分の興味分野を研究している遥さん。

様々な葛藤や熱心な探究心から生まれる彼女の人生をお楽しみください。




<長谷川遥さんのプロフィール>

名前:長谷川遥さん

年齢:16歳

所属:校外プログラム大全、学生団体empathie

座右の銘:Never confuse a single defeat with a final defeat.


コメント:

私は毎日たくさん悩んだり、迷ったり、自分の人生を誰かに語った経験は0でした。ですが、「なんか面白そう!」勢いで応募した『自分語り』、初めは不安でいっぱいでしたが、やってみるとメリットだらけ!他人に話して、初めて自分の人生と本気で向き合えたと思います。私の夢は環境科学者と平和教育者になることです。今回の取材を経て、決心しました❤️‍🔥

これからもひまわりの種会議さんを通じて多くの人が希望を持てることを願っています🍀ありがとうございました✨






1.課外活動のきっかけ


鈴木
課外活動(empathie,校外プログラム大全)を始めよう参加しようと思ったきっかけや理由を教えてください。


遥さん
まず課外活動自体を始めたきっかけっていうのが、元々英語が好きで、全国の中高生と英会話を楽しむイベントへ参加しました。そこに留学とか探究活動とかアクティブな人がすごいたくさんいて。ちょうど校外でしか得られない学びや自分の興味関心を大事にして学ぶっていうのが素敵だなって思って自分もやってみたいなって思いました。


その時、校外プログラム大全(課外活動情報まとめサイト)を知って。 まず、最初に思ったのは、中高生だけでサイトを運営してるなんてすごい、憧れみたいな気持ち。それに加えて、もっといろんな人に知ってほしいなっていう気持ちがあって。たまたま運営メンバーの募集があり、応募しました。


empathieについては高校1年生の時に、今思えば勉強とか研究とか高校に入って通学時間とかかなり長くなって多分すごい疲れきっていて、すっごい毎日ボーっとしてて。


その時に声をかけてくださった先生がいて、毎日のように話聞いてくださって。なんか自分もそういう先生みたいに中高生の悩みを解決できるような人に自分もなりたいなって思って入りました。


鈴木
ありがとうございます。empathieで提供する側になったことで、心情や気持ちに変化はありましたか?


遥さん
まず初めに思ったのが提供する側っていうのが、自分が思っていた以上に大変で。元々身近な人が話を聞いてくださっていて、だからこそそんなに大変なことに感じなかったというか。 大変なことも多かったんですけど、大変だったからこそもっといいものを目指したいって思うようになりました。


提供する側として慣れないところはまだまだ多くあるけれど、自分の経験を生かしたいっていう思いは日に日に強くなってるなと感じます。

鈴木

ありがとうございます。




2.影響を受けた本について


鈴木

影響を受けた本の二冊からはどのような影響を受けたのか。また、どのように自分の人生や考え方が変わりましたか?

遥さん

初めに「あなたのままで、大丈夫。精神科医が教える自分で自分をケアする方法 」は自分で自分の心のケアをする方法がたくさん書いてあるんですけど、ちょうどこの本に出会ったのが研究とか勉強が忙しい時で、すごい自分の中で響きました。特に「『人に迷惑をかけてはいけない』は自分を苦しめる強すぎる"呪い"」っていう文章がすごい印象的でした。


誰かに迷惑をかけることっていうのはダメなことなんじゃないかとか、やっぱ自分で頑張らなきゃいけないって思うことって多くて。
でも、そういう風な考えだからこそ周りから「責任感があるね」と褒められることが多い反面、自分自身の方は疲れ切っちゃって。それでうまくいかないこともあって。

そのような考え方があることを知ったことで自分の考え方を見直して、人を頼ることもすごい大事だなっていうことに気づかされ、すごい自分が変わったなって思いました。



もう1冊の「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」というのは、株式会社ユーグレナ代表取締役社長の出雲充さんの著書なのですが、バイオベンチャーを立ち上げる過程だけでなく、大学時代でのビジネスコンテストなどについても書かれていて。元々、代表取締役社長とか創業者は、やっぱりすごいリーダー気質なんじゃないかなとか思っていたのですが、「リーダー気質じゃないという自分に悩んでた時があった」と書いてありました。


私自身、小学校高学年の時にリーダーを決めないといけないってなった時に、誰もやりたい人がいないならもう自分がやるしかないっていうのにすごい囚われてて。

なぜかそれで結構リーダーとかして。でも中学校、高校とだんだん自分の向き不向きがわかってくる中で、自分ってリーダー向いてないなって思うようになっていて。正直よくよく考えてみれば、そんなみんなの前に立つことも好きじゃなくて。だけどその企画とかに携わることも、もちろん学生団体に入って何か活動することだったり、研究していることだったりとか、そのような何か自分から活動をしたり作るっていうことはすごく好きだけどリーダー向いてないなって思って。自分が引っ張っていかなきゃいけないっていう気持ちもあるけど、向いてないし、でもそんなに好きじゃないってなって。活動も何回も本当にやめようと思うこともあって。

でも、出雲さんがリーダー気質じゃなくても、自分にできることを探して片っ端から全てこなしていくっていう努力と 自分のやりたいことを自分のに合った方法で実現していくっていうことに感銘を受けました。


鈴木
ありがとうございます。



3.興味分野の深い追求


鈴木

続いて、自分の強みの「興味を持ったことを深く追求できる」に関するエピソードがあれば教えてください。


遥さん
私が興味を持ったことは系列順でいうと古墳と聖徳太子とカタツムリと微生物のマイクロプラスチックという普通の女子高生が考えるようなことではなくて。

例えば特にすごい興味を持ったこととして微生物をあげると、肉眼はで見えない微生物になぜか可愛いってなって。


中学3年生の秋頃に、模試の志望校判定が本当に上がらなくて。でもそんな中、合唱祭のピアノ伴奏もしないといけなく追われていた時に、人間って大変だなって思い、ミドリムシに癒されたっていう経緯から、ミドリムシにはまりました。


今ではミドリムシの生体だけじゃなく、ミドリムシを世界で最初に発見した人の人生まで語れるようになりました。

あとマイクロプラスチックに関しては研究を始めて今約2年になるんですけど 、どんどんのめり込んでいって。最近は日本の論文だけじゃなくて、結構海外の論文も読んでいて。その海外の論文を読むために外国語もやっぱどんどん好きになりました。

1つのことにすごい集中して探求するっていうことが自分に合っているのかなと思っています。

鈴木
ありがとうございます。



4.平和に関する探究活動

鈴木

平和に関する探究活動に関して、なぜその活動をするようになったのかをお伺いしたいです。


遥さん

平和に関する探求活動の方は、「当たり前の違いに驚いたから」というのがきっかけです。広島に住んでいて、小学校、中学校、高校と平和学習の機会があり、中学校の修学旅行では長崎の原爆資料館に行き、高校の修学旅行は沖縄の平和祈念資料館に行き、多くの平和学習の機会がありました。日本は世界で唯一の戦争被爆国で、世界に核兵器廃絶を日々訴えてる国であるから、平和学習の機会があることが当たり前だと思って何も思ってなかったんですけど、課外活動で知り合った関東に住む友人は平和学習を全くしたことがないって言ってて、それがものすごく衝撃的で。


自分が今まで受けてきた広島での平和教育についても考えてみたら、平和教育のマンネリ化に直面してるんじゃないかなって思いました。同じ学校の課外活動が好きな友人にその話をしたら同じようなことを思っていて。


そこから、学校の先生に新たな平和学習のあり方について考えたいと相談しました。



鈴木
ありがとうございます。



5.過去一番辛かったことについて


鈴木

次に、「毎日普通になりたいと思いながら生きていた」という辛かったことに関してなのですが、その時の心情やどのように乗り越えたのかをお伺いできたらと思います。


遥さん

実はまだ乗り換えたとは言えないかもしれなくて、やり過ごしてるみたいな半分そんな感じで。


元々、学校が好きで、ずっと友達と一緒に過ごして、ポジティブすぎて悩みがないことが悩みみたいな人間で。
でも中学2年生の時に大きく変わって、一緒に誰かと過ごすってことができなくなってしまって。
別に喧嘩をしたとかいじめたとかいじめられたみたいなことは全くないんですけど、誰かと休憩時間に一緒に話すとか移動教室一緒に行くのができなくなってしまったんです。でも周りを見たら1人でいる人なんてほとんどいなく、自分って普通じゃないんだって思いました。その時期は生物とか古墳とか他の人がハマらないようなことにすっごいハマってて。

みんなやっぱ話すことって好きな音楽とか、そういう話してる人多くて、別に好きな古墳の話する人なんて全然いないし。今では、普通っていう考えって人それぞれだし、普通なんてないなって思えるんですけど、その時はすごい「普通」という2文字にかなり囚われていました。


学校急に1人でいるようになったので、学校の先生にも「なんで一緒にいられないんだ」とか「避けているよね」って言われて。でもはっきりとした原因は本当に今でもわからなくて。今も正直好きな場所ではなくて。

最初の頃、中学の時は乗り越えられなくて、本読むのが大好きなので、もう現実逃避するようにひたすら本。多分年間200冊以上は読んでたと思います。

高校1年の時点でちょっと遠くの高校に進学して、最初のうちは自分が微生物とかすごい好きだけど、周りの音楽の話も合わせなきゃとか思い、興味ないけど勧められた音楽聴いて、流行りの音楽聴いてみたいな時もあったんですけど、だんだん周りにも「研究者タイプだよね」「何か1人で突き詰めることがあってるんじゃない。」って言われるようになりました。


好きなことを突き詰めている自分がいても周りの人は全然普通に接してくれる人ばっかりだし、ずっと一緒にいるわけじゃないけど、時々一緒に話したり。そういう分にすごい楽しいし恵まれてるなって思うんで、自分の興味あることを突き詰めることがあってるなって気づいたというか、気づかせてくれた周りの人のおかげでだいぶ本当にいい感じになってるのかなっていうふうには思ってます。

鈴木
ありがとうございます。



6.勉強に対する価値観の変遷


鈴木

自分自身の勉強に対する価値観の変遷というものをアンケートで書いていただいたと思うんですけど、勉強の価値観というのはどのように変わっていったのかお伺いできたら嬉しいです。

遥さん
勉強って漢字で「強いる」っていう文字が入っているので嫌なことも頑張るって意味で、勉強に「強いる」っていう字が入ってるって言われることもあるんですけど 、私にとって勉強の「強」は「強いる」じゃなくて多分自分を「強く」するため のことだと思っています。学ぶことに関しては、自分の意志が大事なんじゃないかなって思ってて。

探求活動とかが普及してきて教育のあり方が見直されつつあるものの、でも周りの人って自分で学ぶことの楽しさっていうのまだ知らない人がすごい多いなって感じていて。

好きな学問があって、自分自身を「強くする」ための勉強っていうのが本当の勉強なんじゃないかなって思っています。

国語、数学ももちろん大切なんですけど、多様性の大切さが叫ばれる昨今でもあり、自分を強くするためっていう意味の勉強をすごい広めたいなと思っています。


鈴木
ありがとうございます。



7.自分を見失ってしまうことについて



友結

最近怖かったことの自分を見失いそうになったことについてお話聞いてもいいですか。

遥さん
研究発表とか 進路もそろそろ考えもちゃんと考えなきゃいけないって時期があって。でも勉強もしないといけなく、すごい追われていた時に、自分としてやりたいことが全くわからなくなったっていうか。


環境科学者とか平和教育者とか目指そうと思ったのも、課外活動が全てきっかけではあり、すごい課外活動に影響を得てるっていう面もありつつ、やっぱり一番自分のやりたいことに近づくためには、大学に進学して大学院に行ってっていう風なあり方が正しいとは思いつつ 、本当に将来どうしようと思った感じです。


友結
ありがとうございます。



《ライターあとがき・鈴木》

自分の興味ある分野を見つけるためには何が必要なのでしょうか。

私はその人を突き動かす原体験が必要だと思うのですが、その原体験というのは些細なことからでも生まれると思います。

遥さんのようにふとした感情や読んだ本の一文。

その些細な"何か"を行動に起こす。

その第一歩を取材という形で手助けできたら嬉しいです。




今後も様々な自分語りをお届けしていく予定です。

主に高校生を対象として、ひまわりの種会議はインタビューを行います。興味のある方は是非、以下のフォームよりお申し込みください。(メールアドレスは収集されません。)

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeSSkboIoG80H9J4s7iEv3__tcGjYLTBsUPcJaCXNRLrrxxuA/viewform?usp=sf_link



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