【超ショートショート】(88)~井戸端会議をする審判団~東京オリンピックの思い出~空手編~
東京オリンピックで、
初めて空手を見た。
ルールは寸止め、
相手に当ててはいけないという。
まるでドラゴンボールの天下一武道会のような、
選手が身に付ける防具のカラー、
オレンジとブルー。
どうしても、気になるシーンがあった。
ビデオ判定。
ビデオ判定の要望があると、
審判団の集まるモニターに、
映像が流れるようだ。
その映像を3人の審判が確認し話し合い、
◯✕の判定を下す。
この3人の審判がモニターの前で話し合う様子が、
どうしても、このように見えて仕方がなかった。
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(審判①)
「ねぇ!今日の夕飯何にするの?」
(審判②)
「まだ決めてないわ。」
(審判③)
「そうだ!今日はスーパーのチラシが出る日よ!」
モニターに目的のスーパーのチラシを映し出す。
(審判①)
「あら!卵が安いわね!」
(審判②)
「ほら見て!トイレットペーパーも安いわよ!」
(審判③)
「それは再生紙だからじゃないの。」
(審判②)
「違うわよ!いや~ね!よく見てごらんなさい!
エリエールよ!しかも香り付き!」
(会場スタッフ)
「あの、すいません!
もうそろそろ判定をお願いします!」
(審判①)
「あらそう!
では、きれいな胸板を見てみましょうか?」
(審判②)
「ほら見て!私、この選手のここが好きよ!」
(審判③)
「私はこの選手が好き!
でもこのままじゃ負けちゃうわ。」
審判②と審判③がケンカを始めると、
審判①はモニターに映る選手を見ながらうっとり!
~~~~~~
というように、
実際の審判の方は男性でしたが、
モニターを見ながら3人の審判が話をする姿が、
井戸端会議をしている主婦のように
見えてしまった。
(制作日 2021.8.30(月))
※この物語はフィクションです。
今日のお話は、
東京オリンピックの思い出。
アスリートの頑張る姿のほかに、
気になる人を見つめて
眺めてしまったというお話でした。
ちなみに、
3人の井戸端会議をする審判を
ネプチューンさんを想定して書いてみました。
「笑う犬」が好きでしたので、
今回の井戸端会議のシーンと、
コントシーンが重なったんだと思います。
(ニックネーム)
ねね&杏寿
(旧ひまわり&洋ちゃん)
(Instagram)
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