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【超ショートショート】(255)~「1」の帽子を無くしたクリスマスイブ~☆ASKA's Birthday2月24日☆

「1」の帽子を無くしたクリスマスイブがいる。

彼はいつもクリスマスの顔をして、
みんなを喜ばせた。

ある時、
一人の少年が尋ねた。

「ねぇねぇ?
どうして頭の「1」の帽子を無くしたの?」

すると、
「1」の帽子を無くした彼が、
「しめしめ!やっぱりその質問してきたな(笑)」
と少年に微笑みながら答えた。

「それはねぇ?!
僕の1番が君だからだよ!少年?!(笑)」

少年は彼の笑顔にあっけにとられ、
それ以上の質問もせず、
でも納得がいかない顔をした。
何度も何度も首を横に傾げて、
彼の前から走り去り、
母親のもとへ戻った。

彼が話した「僕の1番」とは?

彼はクリスマスが好きだった。
生まれる時の約束で、
クリスマスの誕生日が約束されていた。

だが、カレンダーには、
いにしえのカレンダーと現代のカレンダーの
2つがあった。

彼の出生を担当する神様が、
とても古いおじいちゃん神様。
神様が生きた時代は弥生時代?
いや飛鳥時代とも言っていた。

「もうそんな時代のことなんか憶えてオランダ~人?(笑)」

と、こぼけをこよなく愛する変人要の神様である。

そのため、
「1」の帽子を無くした彼が生まれたのは、
そう!「1」のない、それもクリスマスより一日早い
クリスマスイブに生まれたのである。

「お前いいから今から降りなさい!」
「いやだ!いやだ!
だってクリスマス過ぎてるじゃん(泣)」

「1」の帽子を無くした彼が、
おじいちゃん神様と話した最後の会話だった。

「1」の帽子を無くした彼が物心つくと、
お母さんやお父さん、彼のかかりつけのお医者さんに、
「どうして僕の誕生日はクリスマスじゃないの?」
と、時々泣いて話すという。

そんなことが続いた頃、
かかりつけのお医者さんが話した。

「それはね!君には1番が居るからだよ!(笑)」
「1番が居るって?」
「それはねぇ(笑)ではお注射しましょうね!
これで咳が治まるからね」

それから彼は咳のし過ぎの疲れと注射の効果もあり、
朝までぐっすりと眠った。

かかりつけのお医者さんが彼の夢にも出てきた。
「この先生、どこかであった気がする。どこだろう?」
と夢の中で考えていると、
「おや!君、またここに来たの神田川?(笑)
♪あなたはもう忘れたのかしら♪」
とお医者さんが話した。
「あっ!」と彼が思い出す。
「神様?おじいちゃん神様?」
「ハッハッハ!ようやく気づいたか?(笑)」
「でも何でお医者さん?」
「この医師はワシなんだよ!」
「ワシ?」
「そう空を♪飛んで飛んで飛んで回って回って回る~♪
ではないワシだ!(笑)」
「はぁー!相変わらずですね(苦笑)」
「なっ!そうだろう?(笑)」

この出来事から、
彼は自分の誕生日について質問しなくなった。

数年が過ぎ、
彼は歌のうまいお兄さんに憧れ、
歌手を目指した。

でも、なかなか芽は出なかった。

それからまた数年し、
彼は日本中が知る歌手になった。

いくつもの1番の賞をもらった。
でも、彼にはその1番に違和感があった。

「僕がほしい1番は・・・」
そう考えて続けたある日、
思っても見なかったハプニングに出会う。

ある地方都市で彼がコンサートを開いた。
そこには、熱狂的な彼のファンがいた。
そのファンは身体が不自由だった。
車椅子から降り、最前列から2列目の
正面の席まで不自由な脚で歩いた。
ほんの2メートル先の席まで、
ゆっくりゆっくり、休み休み、歩いた。

彼はその姿をモニターで見ていた。

「1」の帽子を無くした彼に出会う人は、
彼の知らない所で、
彼をそれぞれの人生の1番大切な人として、
想い続けていた。

だから、彼は気づいた。
「そうか!僕のクリスマスの「1」は
みんなのためにあげた「1」なんだ!
僕の誕生日の頭に「1」はないけど、
僕を想う人の中に、僕の「1」が埋まっている。
僕の見た目は2番だけど、
僕はみんなの中ではずっと1番なんだ」

クリスマスに生まれるはずの彼が、
なぜ「1」を無くしたクリスマスに
生まれなかっただけじゃない!
なぜクリスマスイブになったのかだ。

その答えは彼が自身が決めたことと話した。
「何で25日にしなかったかって?
それはねぇ、「4」が人気がなかったから。
でも24日を2+4にすると「6」になる。
「6」って見た目を
いくらでも変えられる数字なんだ!
上向きに見たら「6」
下向きに見たら「9」になる。
ねぇ?すごいでしょう?それから、
2+2+4で「8」になる。
「8」ってずっと円を描き続けて終わらない。
ずっと僕はみんなの1番でいられるってこと。
それにねぇ!やっぱりお祭りは
前日のほうがワクワクするだろう?
本番の日よりも・・・。
だからこの誕生日になったんだ」

クリスマスに生まれたかった彼は、
「1」を無くしたことで、
「1」以上に素晴らしいことを手に入れた。
だから、何かを無くすのは悪くない。

彼はこれからも「1」の帽子を無くした
永遠に続く愛の円の「8」から化けた
「224」の誕生日を、これからも大切する。
みんなが想っている以上に大切にするだろう。

そして、
みんなは自分の中の「1」番の帽子を
ずっと大切に愛し続けるだろう。

(制作日 2022 2.24(木))
※この物語はフィクションです。

2月24日(木)は、
ASKAさんのお誕生日。
それをテーマにこのお話となりました。

よくよく見たら、
「2月24日」は「1」が2月の前にあったなら
「12月24日」とクリスマスイブになるじゃないか。
という気づきと、
ASKAさんはクリスマスが大好きなことから、
今日のお話になりました。

2月24日は、
ASKAファンにとっては、
クリスマスであり、
お正月であり、
自分の誕生日よりもめでたい日として、
ずっと大切にしています。

ASKAさん
2月24日お誕生日
おめでとうございます
これからも私の「1」番の人で居てください。

(ニックネーム)
ねね&杏寿
(旧ひまわり&洋ちゃん)
(Instagram)
https://www.instagram.com/himawariyangchiyan/

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参考にした誕生日
2月24日はASKAさんの誕生日

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