七日目 20220118
今日は歌詞を見ながら聞いてみようと思う。
Speak to Me
自分は狂っているという独白から始まっていたようだ。ただ、その狂気は自分のみならず、他の大多数の人もそうであるといっているが、それを説明することは難しい。何なら正気であるとしても。
全体のテーマの掲示にあたるのかなと思っている。題名のSpeak to Meからすると、YouはIと同義なのかもしれないと思った。自分が狂っているという自認が説明しがたく、仮にこのメタ認知が正常だとしても「それ」を言葉に出来ない焦燥感のようなものを感じた。
Breathe (In The Air)
前半と後半で対句的な構造になっている。前半は地に足の着いた生を描いているように見えるが、一転して後半ではウサギはせかされたようにひたすら穴を掘るように言われている。おそらく後半の方が本題だろう。どうやらその様は墓までの競争に見えるらしい。
On The Run
刹那的に生きて死ぬことを自嘲している。ウサギ視点とみて間違いなさそう。
Time
時間を無為に費やしていたら気付いた時には手遅れになっているという主題だろう。その状態をさながら家から雨を見ているように甘んじて受け入れている我々(原詩では静かな絶望に耐えることがEnglish way=英国流だと言っているがどこも変わらないように思える)は、確かにマトモではないのかもしれない。より大きな運命的なものに翻弄され続けるだけの生を送り続けることへの麻痺は確かにある。
Breathe (replise)
The tollingの意味だけが分からなくてカンニングした。どうやら、鐘がなるの他に人が死んだことを伝えるという意味があるらしい。帰宅した「私」は、疲れ果てたウサギなのだろうか。でも、その鐘の音のもとには何も為す事のできなかったものが眠っていて、自分もやがてそれになるだろうという前曲のフリが効いている。
The Great Gig in the Sky
死は恐れるものではないということをひたすらに言っている。
Money
わかりやすく拝金主義への皮肉。こういう言い方は良くないかもしれないけれど、ブリティッシュジョークみを感じる。金に狂うというのは世俗的でとてもイメージしやすい。
後半の会話パートは自分の翻訳力の限界にぶち当たったのでよくわからなかったです。
Us and Them
一番訳に苦戦した。どうやら戦争のことをモチーフにしているっぽい。そして最後に飢餓で死んだ老人の話をして終わる。前半の曲と異なり、公判では戦争行為や拝金主義などより直接的に人類の愚行をテーマにしているのがわかって興味深かった。
Brain Damage
外在的であった狂人(おそらくこれまでの曲で題材に取り上げたもの)は自分の内部にも要素として持ち合わせているよねといった内容。そうしてみると、なんだ世界にマトモな人などどこにもいないことに気づく。
Eclipse
前曲をうけて、今この世界は表向き全て良いように整っているかもしれないけれど、実際の裡は狂気によって支えられていて、しかもその調和をもたらす太陽は日食を迎えつつあるというとても後味が悪めの終わらせ方。
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